慣れない人混みがあまり得意ではないのは子供の頃から。
それでも見たいものは見たいし、欲しいものは欲しい。
これも今も変わらず。
ただ、昔からどうも苦手なことはあって。
実家からほど近い場所にあった神社で夏に催される盆踊り。
浴衣を着せてもらえたとかだったら、単純な子供だった私はそれだけで喜んだのではないかとは思うけれども、それもなく。
ただ「行ってきなさい」とだけ言われても、露店もないものに魅力はなくて。
それでも母は言う。
「アイスクリームもらえるから行きなさい」
行くまで言われるのを悟って渋々出掛け、まっすぐアイスのところに向かう。
バラエティに富んだ味は最初から少なく、早々にケースから消え。
残っているのはあずきのみ。
翌年から絶対に行かなくなったことは言うまでもない。
未だに盆踊りに抵抗があるのは、ある意味「食べ物の恨み」とリンクしてるせいではなかろうかと思っていたりする。
そして今となっては浴衣にも和服にも「面倒くさい」が先に立つのだ。