臨終前後の周囲の在りかたは、どうしたら良いか。
常勤医不在の、療養型病院に、月1~2回、日直医として、秋から勤務している。コロナ禍、クラスター発生時だったためか、病棟患者に接する機会は、目下皆無。
今朝、出勤早々に、「昨晩死亡された患者さんの家族が、まもなく埼玉から到着されます。先生、経過説明していただけませんか?」
面識の無い、患者の経過説明など、この病院の診療記録は、看護記録のみ。知りもしない病状経過、面識無い患者、家族への説明などという鉄面皮な行動は丁重に断らさせていただいた。
臨終の床に、縁ある人々が集まり、旅立を見守るのは、稀なこと。コロナ禍以前でも、死んでからの連絡で良いと言う家族も存在していた。コロナ禍では、病院、老健施設などでは望んでも出来ない。死者の最期を迎える状況説明の近親者の、望みは何か?と考え、応えるには、従来型の、遠い存在の医師の説明有りき、の思考から脱却した方が、応えられるのではないかな。
かって、朝から晩まで、何度も病床を訪れ、治療を模索し、何年も共に歩み続けた診療とは別の世界に、馴染むための、自分の在りかたを考え始めた。