高齢者入院にかかる費用が、90日を超えると
かなりの低額の一定基準額の支払いしか認めなかった
(悪性腫瘍剤治療中は例外)、医療保険に対する、
高齢者を差別する制度という非難を受け止めて、
平成22年4月から”廃止”としました。
しかし、さすが官僚!転んでもただでは起きなかった。
日本国の経済状況は好転していないので、
医療費抑制という奥深い方針は変更しないのでしょう。
高齢者に対する90日超え医療費削減は廃止となりましたが、
変わって、老いも若きも、すべての年齢に対して、
一般病棟に、90日を超えて入院している理由を、
毎月毎月、出さなければならない書類が、新たに創設されたのです。
有形無形の圧力、方針外の場合は負荷、無償労働で補ってもらおう、
と言い換えられる、医療保険の改定でした。
長期化させる原因を想定しているのは、
a.脳卒中の後遺症、b.認知症が2大疾病で、c.その他 とあるのです。
その他に、短期間に治癒不可能な重症患者が入るわけです。
入院中は安定しているが、外来の場合の危険性を危惧していても、
頭を押さえつけられていると、まあいいか、症状が急変した時は急変した時
とおざなりな考えになって退院させがちです。これを狙った新制度でしょう。
急変した時には、
患者の苦痛、医師は危惧していたんだよな!という嘆息。
この、方針を編み出した人は、
現場とは無縁で、医療費削減のために、腐心しているのだ。