最も長い病歴は糖尿病
胸腺腫由来の赤芽球癆(赤血球造血が高度に障害されている疾患)は、手術直後は免疫抑制剤で治癒状態となった。
しかし、十数年経過後から、腎機能障害が認められ、薬剤投与量の減少のやむなきにいたり、
進行性に赤血球減少を認めるようになり、滴々輸血が必要となって、数年経過。
筋力の低下、歩行時疼痛がひどいらしく、整形外科にも通院中とのこと。
疼痛は投薬により、改善もせず、悪化しているとのことで整形外科医に訴えたとのこと。
帰ってきた言葉は、≪貧血があるからね!≫とのこと。
血液疾患を診療している私は、≪輸血後、痛みが和らぐとよいねと≫
心の中で私は、【血液疾患のせいにしないで、真摯に専門分野の視点から検討してほしい。相変わらず、東北地区の患者は、血液疾患に罹患していると、診療敬遠が続いているのか!!!!1】
他の患者も、≪インフルエンザと思ったら、先生のところに来たほうが良いですか?以前受診したときに、血液疾患の病名を告げたら、診られないと言われた≫とのこと。
仙台血液疾患開設のきっかけは、血液疾患が診療対象として敬遠されているのが一つとしてあった。
30年近く経過し、教授を要する口座が開設されて20年。
他の医療機関を受診して、いまだに、疎外感を受けるような対応の診療をうけているのかと。
主たる基礎疾患に配慮しつつ診療を勧めていかなければならないのは、血液疾患以外でも同じこと。
血液疾患患者が敬遠されるのは、頻度が少なく、知識量の違い、情報発信量の少なさのせいかな。