連・断・続の部屋  

捨てる過去など何もなく、日々の社会との繫がり、自己の活性化、整理のためにつぶやく。

生活習慣病

2006-05-28 10:56:21 | 健康・病気

20歳そこそこの女性が、マッサージをしてもらいに整骨院に行って、背骨が曲がっているといわれたので、「マッサージは健康保険で払ってもらえるんですか?」と聞いたけど断られてしまったと言っていた。

財源の危機的状態が叫ばれて久しい健康保険を、簡単な生活習慣に起因する身体的不調に対しても支払ってもらおうという感覚に愕然とした。

重篤な病から程遠い人の、疾病感覚への乖離、健康保険制度維持のための資金の危機的状態に対する無理解は、さらに財源を枯渇させていくという危機感を抱きました。

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傷ついている老人達

2006-05-26 17:09:44 | 日記・エッセイ・コラム

高齢者の人口比率が増加して、若年者に対する負担の増加がマスコミで繰り返し報道されるようになってから、十年以上の年月が流れた。在世中の高齢の両親は、このような報道を見聞するたびに、深い嘆息とともに、負担をかけないように、病気になら無いように努め、町内の環境整備に毎日自発的に、人目に触れない早朝に活動していた。

病を得てからは、体力の衰えはいかんともしがたく、自力で出来ることは体力的制限が加わり、つかず離れず、付き添う機会が増えた。ときには手をつないだのですが、しわがれた手を嫌がりもしない子に育ってよかったとの言葉に、老醜をさらしながらも死の迎えが来るまで生きていなければならないことのつらさと、子に背負われるまで長生きできた喜びとを示してくれた思います。

”立ち向かえなくなる老い”の年を重ねる、そのことだけで傷つけられるのに、今は、社会的に毎日傷つけられる言葉が、テレビ、新聞から怒涛のごとく吐き出されているのですから、耐えて耐えてという毎日を過ごしているのではないでしょうか。

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時間泥棒

2006-05-21 12:37:44 | 日記・エッセイ・コラム

説明を求める家族の急増は、医師である私にはタイトルのように感じます。

説明を求めるのは、

1:こんなに一生懸命付き添っているんだから、よくなってくれなければ困る。なんで、病状のぶり返しの悪化があるんだ!

2:病状説明をしますのでと、集合してもらったときに都合でこられなかったから、説明してほしい! 

3:休日で、たまた見舞いにきたら、医師がいたので、次いでに説明をしてもらおう!

などなどで、毎日患者に接し、家族の気配を感じながら診察し、観察していると、患者の病状を理解し、案じてというより、不安解消のための井戸端会議の延長的説明要求、家族の都合、費やした時間に対する見返り要求(成果主義)に思えることが多い。

内容の濃い、診療のためには、データーを沈思黙考熟慮し、不明点を分析し、多くの過去の記述と照合し、正常とはかけ離れた個人差にもかかわらず、普遍性を求めるのが医師の仕事で、ちょこちょこっと”診断できるための知識”という背景を培う膨大な時間を食い散らかす、要求を家族は手軽に出してほしくない。

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肥満

2006-05-19 10:12:04 | 健康・病気

めたぼりっくシンドロームとか、生活習慣病と呼ばれる状態に、日本人の2000万人近い人がなっているという報告がありました。

死ぬことを忌み嫌い、健康に気を配っているのにです。この行動は、精神的慰謝の側面もあるように感じているのは、私のうがったみかたでしょうか?

医学の概念の変化で、脂肪細胞は、”内分泌臓器”としてとらえられ、液性因子を分泌していることがわかってきました。ということは、肥満、脂肪細胞の過剰増殖は、”腫瘍性疾患”と言っても良いのではないでしょうか。肥満が引き起こした先が、死亡率を急激に高める状態になるならば、良性腫瘍なんていっていられる場合ではないでしょう!

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変化する病状を把握する手段を奪われている病院の現状を知っていますか?

2006-05-18 12:27:35 | 健康・病気

血液疾患、重篤な状況では、検査データは時間ごとに変化します。

安全に治療したいと思ったら、週1回でよいと考えますか?1日回の検査でよいですか?

健康保険では、回数の制限があります。一日1回、週に1回まで、月に1回などと。

検査をするにも、費用がかかります。1回の検査の、儲けが100%なんて常識的に考えられますか?10%ぐらいのものです。損することはしない、これが経済原理の常識ではないですか!病院だけが、安全のために、複数回検査をして、損失することが要求されて当然ですか?

この現実を直視してください。

”平均的常識”保健適応内”のみで医療を行うことを要求し、変化する病状には経験、ひとりよがりの治療を容認している保険制度を知って下さい。

例として、血液疾患で血小板輸血が必要で、血小板輸血をしたからといいって、増加せず、翌日も必要な状態が続いたとき、検査した回数は削減される、そのくせ血小板輸血の根拠を求めてくる現実があります。

経費を支払ってもらえない病院、出血は、特に血液疾患では、重篤な出血は命取りになるのです。

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近代医学のつけ

2006-05-16 18:13:46 | 日記・エッセイ・コラム

仙台血液疾患センターの朝礼、院長宇塚善郎先生の話から。

治癒を目指して開発してきた治療法が、人間の進化の過程で獲得してきた、生まれながらに備わっていた自己防衛機能を破壊し、社会のシステムを破壊した先に、今の医療現場は存在している。マニュアルがなければ動けない人間が育て上げられてきてしまっているのに、要求は無際限である。今こそ臨床の知が必要だ。

噛み砕いた解説的話にすれば、

自己防衛機能の破壊は、抗生物質の乱用で、耐性菌の続出、再興感染症(結核など)、

環境破壊が自己防衛機能の混乱を生み出して、アレルギー人口の増加、新興感染症の続出(狂牛病、鳥インフルエンザなど)、過去のデータに基づいた治療法では、対応できない(治せない)疾患。

マニュアルでは治療仕切れない疾病枠の広がり。

臨床の知とは、

未知の世界を、見極める眼。

予知し、対応策を想定し、現出してきたときには、速やかに最適の方法を積み重ねていく決断力と、事態に即応した修正。

医療現場では、患者に即して、対抗可能な知識=臨床の知(マニュアルでは、およばないほど臨床の現場は多様性に富んでいます。個性あふれていることが大好きな人たちが、さらに個性あふれた状態=病気になって存在しているのが医療現場ですから、御理解いただけるかと思います)。

そして、行動。初めてのことだからと、手をこまねいていて放置など出来ない、許されない世界が医療現場です。”健康保健の適応”という経済的制裁の中で呻吟しながら、新しい現実に立ち向かうことを要求されています。

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肌に優しい下着、寝巻き

2006-05-14 11:34:36 | 健康・病気

ホールガーメントでの製品は、無縫製ニットで、縫い目がないのでごろごろしません。肌が弱っている病人の下着、寝巻きがこの製法で、作られたのがあったら良いなと思います。寝たきりの人は、ちょっとした荷重圧迫で、褥創が発生します。皮膚が過敏で、縫い目が痛みの刺激をもたらすこともあります。

化学療法、放射線療法で脱毛した人のためには、ホールガーメントで作られたニット帽は、発売になっていました。

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次々と明らかになってくる疾病概念からはるかに遅れた知識を振りかざして、支払いを拒否する保険制度をを知

2006-05-13 16:39:38 | 健康・病気

次々と悪性腫瘍に変化する、正常細胞の仕組みが、遺伝子解析手法の発展で明らかになってきているのを、御存知ですか?

悪性腫瘍は、自己の細胞が正常でなくなっただけです。外来性の生物の侵略、増殖で、人間の自己防衛システムを乗り越えられて発症した感染症とは異なります。

治療薬剤が、医療の新事実に対応して、保健適応の拡大をしていないのです。平成17年2月10日、厚生労働省から”抗がん剤併用療法等により適応外使用される医薬品の取り扱いについて”と適応外でも、使用を認めても良いという趣旨の文書なのですが、”健康保険”は審査されて、初めて病院側に、治療費が支払われます。すでに、治療を施していますから、病院側は出費をしています。健康保険の、支払っても良いかどうか、その支払い審査を機構の審査員(名誉職のようです)が、専門外で無知としか言いようのないしんさをするのです。稀な、治療法が確立されていない病気、すでに世界標準となっている保健適応外の治療法も問答無用、切捨てといって支払いを拒否するのです。切り捨てる人の氏名は、公表してきません。

病気だから、治療してもらうのは当然と思っている患者と、保健適応外で、この治療をしたら、病院側の金銭的負担、マイナスにしかならないな!でもどうしようと考えなければならない病院側とのギャップ。

なんとかしてください。

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難治性患者に対する薬剤を何とかして!

2006-05-11 12:09:54 | 健康・病気

人間という共通の部分と、個人、個人の違いについて、理解しているようで、まったくわかっていない!と悪性腫瘍を治療していると、慨嘆することがしばしばです。

悪性腫瘍細胞は、患者自身の細胞が、逸脱して発病しているのです。個人の違いがあって、さらに逸脱の仕方は、もっと、もっとバラエティにとんだ悪辣なものだということはわからないことなのでしょうか?わからないといって、そ知らぬ顔をしていたほうが特だからなのでしょか?

標準的治療で、すんなり治ってくれる、素直なタイプであれば良いですが、診断時から違うとわかっているとき、診断時には、はっきりしないが治療の過程で、悪辣な地が現れてきたとき、すなわち治療が効かないとき、治療は変更しなければなりません。

個々の。悪性腫瘍に対する保健で認められている薬剤は、数少ないのです。たとえ、有効であると判明していても、有効であっても、保険外の薬剤を使用して、痛手をこうむるのは、病院なのです。患者ではありません。使用したからといって、保健適応外使用で、支払ってもらえません。経済的損失をかぶるのは病院です。

このことを理解して、標準的治療で効果なければ、生に執着せず、あきらめていただけますか?

保健適応の治療は行ったが効果がない!ことのときの医師の気持ちを理解していただけませんか!”どうにかしてくれないんですか!”と、詰問して迫ってだけくる、患者、家族が増加してきています。私達医師は、根拠に基づいた、規制の上でだけ医療をしろと制約を強めてきたのは、あなた達ではないですか!と逆襲したいのを、、疾病への悲嘆にある患者、家族に対する親和性から自制していることをしっていますか。疾病の質の悪さは、医師の責任ではありません。患者自身の、背景が存在していることへの理解を深めてもらいたい!

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保健承認薬がなければ治療するなと命じるに等しい保険制度を知っていますか!

2006-05-07 08:22:55 | 健康・病気

医療関係者、特に医師以外は、マスコミ報道されている治療がすぐ受けられていると思っていませんか?

それどころか、疾病の本態が確認できないで治療法が確立されていない、20年前以上の疾患概念で、保健医療を拒否している健康保険を知っていますか?

治りたい、何とか普通の生活をおくりたいと願っている患者に診療で向かっている病院側だけが経済的損失をこうむる現在の保険制度について理解してほしいと、月初めのレセプト提出時期になると、保健の審査機構の慇懃無礼としか言いようの無い切捨てを思い出して、憤りを禁じえません。

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休日のつけ

2006-05-05 17:06:26 | 健康・病気

病気は、暦日と関係なく、連続した存在です。

ゴールデンウィークと、浮かれ気分の世間とは、重症疾患を抱えた入院病棟は無縁の世界にあります。

 

それを支えているのは、健常な人間です。労働基準法に従った労働が保障されなければなりません。訓練された人間が必要な職場で、365日、24時間常に仕事がある環境で、長期休暇に沿った人材を確保できますか?無理でしょう!

とすれば、どうなりますか?

休日を確保するためには、1人の仕事量を増やして対応する。または、休日で、平常ではないのでやらないで対応する。いずれにしても、無理が生じます。

45床の仙台血液疾患センターでは、連日院長の出勤、医師の出勤(血液内科を標榜していても、血液指導医が毎日患者のデーターを確認し、指導する病院は当院以外にもあるでしょうか?)検査技師1~2名、薬剤師1名の出勤で、看護師、看護助手がゴールデンウィークの体制でした。

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病院の方針

2006-05-05 16:55:27 | 血液専門医宇塚善郎

いびき、頻繁な夜間の排尿などは集団生活を余儀なくされる入院生活では、いさかいの元になる。どちらが正しいという問題ではない。

病院としては、質の良い睡眠を確保してあげるのが最善ではあるのは自明の理である。しかし、音の響かない個室の確保は、これまた大変である。

他の患者さんの睡眠不足の基を作っている患者も、睡眠不足になっている患者さんにも、我慢ではない、良い環境を提供する病院の方針の下で、丸く収まる、院長決済のよい手本を、今日は宇塚先生から教わりました。

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