連・断・続の部屋  

捨てる過去など何もなく、日々の社会との繫がり、自己の活性化、整理のためにつぶやく。

雨の日の通勤風景

2006-11-28 09:58:07 | まち歩き

地下鉄下車後、バスに乗り換えるために列の一員として、待合室に入ってくる人を目にしていた。

室内に入ってきて、たたんだ傘を振り払いながら、しずくを通路に振り落としてながら歩く人が立て続けにいたのには驚いた。

ぬれた傘は持ち歩きで自分の衣類も濡れるし、こみあう車内でも迷惑な存在なのは理解する。しかし、自己優先の人!と感じてしまった。雨の日の通路でしたが、乾燥している場所もあるのに、水を撒き散らす行為をするなんて、足元のおぼつかない人は、滑りやすくなるのに。

その後、室内に入る前に傘をふって、水切りをする人、室外のひさし添いに歩きながら傘を振っている人が続いて、まだまだ礼儀と、快適さを同時にと考える人が多いのに少し安心した朝のひと時でした。

マナー、エチケットは相手に対する思いやり。

臨機応変、

機微応じて

時と所と目的に応じて。

マニュアル人間には理解しがたい、ほど遠い世界かもしれない。

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成人急性白血病再発治療

2006-11-24 16:15:19 | 血液専門医宇塚善郎

仙台血液疾患センターで、治療終了後の再発は、初回治療とほぼ同じ成績に達しつつある。

1960年代末と現在で使用薬剤は、イダマイシンは期待した程の効果は無かったので、ダウノマイシン、キロサイドという同じ薬剤を使用している。治療効果の差は何故でるのか?

造血幹細胞動態研究手技が進歩して、正常幹細胞、白血病幹細胞の違いが解明されてきた。支持治療法の進歩。

化学療法剤を自家薬籠中のものとして、患者白血病細胞に合わせた”個別治療法”を行ってきた。支持療法の進歩に伴い、究極の化学療法が可能となってきたためと思います。

正常造血幹細胞が枯渇していない状態であれば、合併症を防止し、白血病細胞を根絶すれば、正常造血幹細胞は増殖してくる。

造血幹細胞動態の実験を繰り返し行った確信です。

院長が提唱したtarget pointの考え方の普及、発展から、血液専門施設が凹凸無い一定の成績を出せるようになった現在、さらに先を目指して、骨髄移植の対象とならない高齢者に対しても、同じ成績を化学療法で与えるという信念が、再発治療成績の向上へと結びついたと思います。

この、治療のノウハウを文字として表現して世に公表するのが次ですが、

小規模施設は、中央、権力の中枢からは、”症例数”で抹殺、封じ込めを食うので、原稿とするのが遅れます。

仙台血液疾患センターは、科学的根拠に基づいて、独自の道を切り開いてきましたし、今後も患者の希望である”QOLの高い治癒”を目指し、右へ倣えをさせる治療法の確立を目指して行きます。

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人手不足;医療周辺

2006-11-23 12:47:13 | 社会・経済

看護師不足は、厚生労働省主導による診療報酬改定によってもたらされた、分布の不均等による、大病院、大都市への集中。遠因は、医療ミスを防ぐためといういいわけがあるだろうが、医療ミスが多発しているのは、むしろ人手がある大病院のほうが多いという印象が私にはある。

医師不足は、1人体制で支える、精神的荷重、ストレスに耐えるメリットが無くなった。経済的側面より、精神的側面で。

知識の更新のための努力に対する無視、病状への配慮から長時間の残業、呼び出し、休日を返上するのは、代わりとなる人がいないという主治医の責任感に対する無理解、労働に耐える肉体的限界などから。

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看護師不足

2006-11-22 07:09:49 | 社会・経済

厚生労働省主導による、2006年の医療報酬制度改正に伴う、社会的不安定要因のばらまきによると断定できるだろう。

 労働者の心情として 大病院→安定  があるだろう。

各地の大学病院の看護師の大量募集枠増大で、人材の吸い込みが行われた結果。

厚生労働省の、思考の背景は、何なのか?

 表向きは、医療の質確保というだろう。

   しかし、本音は、弱小病院淘汰、大病院へ集約ではないのか!

 人手が多ければ、質があがる現場と単純に考えられないのが医療現場だ。

個性満載で、誰一人として同じでなく、同じ経過をたどったりしないのが、病気というものだ。

テーラーメイド医療、テーラメイド医療が必要だ、病気、病状に合わせてってQOLを確保しながら、なんていわれている。

医療の質を支える人材は、大量生産、促成栽培できるなんて考えているのかね?

2006年4月に行われた、診療報酬改定、看護要員による上限が新たに設けられてことによる、人員増の試算を行っていたとすれば、現状は厚生労働省の誤り、甘さが露呈しただけ。困るのは現場だけ。

厚生労働省は、傍観者を決め込むだけだろう。

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急性骨髄性白血病再発その後

2006-11-18 12:00:09 | 健康・病気

成人と小児では、急性白血病は病型の頻度も治療成績も異なります。同じ範疇の病名を名乗っているのは誤解を生むとさえ思いますが、良い成績は手本として、治療法の確立に向けさせる効果はあります。私は、内科医で成人の白血病に対する治癒的治療法の確立をライフワークとして恩師の下で今も研究、診療を続けています。再発後も長期生存可能な時代がとうとう来た、開いたと実感させてくれる患者が増えてきました。

急性骨髄性白血病再発後、完全寛解に到達し、強化療法、維持療法を経て、無治療で10年を経過した患者が近況報告がてら元気で来院され、感慨深いものがありました。

血液疾患を専門とすると決めた70年代は、やっと初回寛解に到達するのに四苦八苦しました。

治癒を目指して治療しても再発し、適応がある少数の患者には骨髄移植を選択したりしましたが、再発後は不帰となるという現実を受け入れざるを得ない時代が続きました。

成人急性骨髄性白血病治療法開発に関しては、パイオニアとして先頭を走ってきたと自負していますが、再発したら惨めなジリ貧状態という結末が長らく続いてきたのです。初回治療終了後、無治療期間に再発した症例は、初回と同じか、もっと良い成績をあげられるというところまできたのだと、さまざまな思いが交錯し、感慨ひとしおでした。

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清い生き方

2006-11-17 10:38:53 | 日記・エッセイ・コラム

天職をつらぬく

自己の信念

 医療現場を支える人たちは、壁にぶち当たり、蛇行しながら、問い直し、何とか続けようとしている、

診療報酬改定は、千変万化の患者に対応する医療者の知識を、

ディスペンサーよろしく機械的に出るものと考えて、経営努力による”値下げ”を迫っている。

観察し、判断し、実行する しかも根拠に基づいて

    という医療行為は、一見無駄と思える時間が必要

点で判断して、善悪、正誤の2社択一で、判断して、切捨て、叩きのめしているマスコミ、たまに来る家族の対応は、医療者を防御的に、消極的にさせる。世間のパッシングに打ち勝つ、

日々順調でない病状に迅速に対応する

ストレスに耐え、仕事を続けるのも能力のうちで、もっと評価してほしい。

労働者がいないわけではない。

仕事を続ける、魅力がうせてくる現実。

天職と思う、気持ちだけでは、生きていけない現実。

介護士、看護師、医師 

仕事への情熱、使命感を萎えさせ、失わせてくる現実の風当たり。

意気を阻喪させる一言、

連続的なつながりがあると、気を取り直すきっかけも出てくるけど

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高橋和巳

2006-11-16 21:27:22 | 血液専門医宇塚善郎

院長が高橋和巳の名を出してきた。書評か何かから、”わが解体”を呼んだ読んで?マークを出しながら、知っていると質問された。

学生時代、彼の作品はバイブルのような存在で、邪宗門、非の器も呼んだし、羽仁五郎の都市の論理、吉本隆明、大江健三郎などの作品も読みまっくったと応えたことから、京都大学助教授退職、白川事件、公安委員長、通信傍受法へと話が発展。

年月による興味、記憶の霞を実感した、全共闘世代の私がいます。

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人生を楽しむためには

2006-11-16 20:49:35 | 健康・病気

在院期間の短縮のため

治らないから、好きな生活をしなさい

と主治医からいわれて、退院させられたら、

楽しい生活がおくれますか?

某総合病院で、治らないからと退院勧告を受けて、全身出血斑だらけで、捜し当ててて当院に来院入院されて3年が経過した、再生不良性貧血の患者が、初めて自然増加を示しました。

毎日毎日、血小板輸血をしても血小板数は10000以下でした。入院後2年目頃に、相性の良いドナーがみつかり、血小板輸血回数は激減し、貧血進行の程度も鈍ってきたので、退院となり、通院しながら、必要に応じて輸血治療を行ってきました。

血小板輸血をしないで3週間経過し、さらに数が増加していると、話したときの、驚きと、うれしそうなこと!

初診時、患者も家族もあきらめ顔でしたが、窮鳥ふところにいれば猟師もこれを拒ますのたとえどおり、2年もの長きにわたる入院生活を強いた、医者の粘りが通じた、粘り勝ち!

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健康診断 老人

2006-11-16 18:01:01 | 健康・病気

健康診断を毎年受けて、10年ぐらい前から、貧血を指摘されている方が入院されてきました。

”貧血ですが、軽度なので問題ありません” と、コメントされていたので、放置していたということです。整形外科も、内科も、受診歴はあったのですが、当院受診時は、死んだほうがましと思うほど痛い、と訴えておられます。臭いものには蓋をせず、岡目八目で、虚心坦懐に対面診断を心がけられていても7~8年は、無為にすぎたのでしょうか?それとも、紺屋の白袴よろしく、医者の不養生だったのでしょうか?

もう少し、早く診断するきっかけとなるコメントが健診結果で本人に通知されていたらば良かったのにと思います:望天望気正からず!。

当院のプロトコールMCMP で治療すれば、1コースで腰痛は改善し、自力で生活が維持できるまでに回復されるでしょうが、痛くないほうが、痛くなる前のほうが、治療後のQOLは高いレベルであったろうにと思います。当院の成績については、反響の高い雑誌に投稿するべく目下データーの検討に入っていますが、まだまだ数ヶ月を要します。

貧血、腰痛:という所見があれば、血液専門医は、多発性骨髄腫を疑って検査を開始します。しかし、専門外の医師は、ただちに念頭に浮かんで検査を開始する頻度の病気ではない、むしろ稀な疾患と、多発性骨髄腫は言えるでしょう。 

 専門外領域に対しては、無知の知を心がけねば、と自戒。

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インフルエンザワクチン

2006-11-12 15:20:13 | 健康・病気

インフルエンザワクチンについて、受けても大丈夫ですか?と質問されます。こたえに窮します。なぜかといえば、ワクチンを受ける人の、反応次第で、

接種したインフルエンザの型に対する抗体が出現して予防出来る可能性がある

接種したインフルエンザによる症状が出現するが軽い

接種したインフルエンザにより、発症し重篤となる

インフルエンザワクチン製造に依存した卵アレルギー出現

ワクチン接種時の、穿刺に伴う痛みだけのことが圧倒的で、予防効果が大きいので、インフルエンザワクチン接種が推奨されているのですが、重篤な反応が起きる少数例に入ら無いと断言できかねます。

自分でも、カッテインフルエンザに罹患した事がなかったのですが、東北大学在職中に、ワクチン接種が、推奨されて接種したのですが、腕が倍以上になるほど腫れ上がったこと、インフルエンザの症状はこういうものであったかと実感して寝込んだことなど、無症状で経過したことはありませんでした。

102歳になる伯父が、昨年の予防接種では何事もおきなかったのですが、今年は、接種後4日経過してなお、症状は重篤で、食事摂取もままならず、入院したらと、本人に勧めているのですが、予防接種程度で入院などできないと拒絶していて、意地を張っている元気があるのは良いが、どのように対応すべきかと、思案しています。100歳を超えた人間は、安全な医療の提供となる研究基礎データの適応は、正規分布の左右に広がる裾野に入る対象で、そのときの反応次第としか言いようが無いので、今日の様子次第で、回復してきそうか、生命の危険へ進展しそうか判断を迫られています。

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シプロキサン

2006-11-08 19:33:31 | 日記・エッセイ・コラム

この製剤は、200mgは100ml、300mgは150mlに溶解されている、いわゆるone dose製剤と思った。ところが、さらに溶解剤を加えてほしいとただちにメーカーから連絡があった。

疑問: 操作に伴う、混入を防ぐone dose製剤ではないのか?

    さらに、質問をしていたら、シプロキサンは溶解しにくいので、溶剤として発売しているといっていた。さらに、濃度を低く希釈された製剤は不安定であるという。one dose製剤とイメージした、当方の早合点がいけないのか?

希釈製剤は不安定で、発売されている濃度では血管痛そのほかの問題があって、末梢血管のみならず、中心静脈からの投与でもさらに、使用前に希釈液を追加してほしいといわれると???

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病気摘出腎臓を移植するってどういうこと?

2006-11-08 00:11:51 | 健康・病気

悪性腫瘍を専門分野とする私には理解できません。

悪性腫瘍細胞は、本来の場所から他の場所に移植しても生きる:という実験事実を教えられました。

自己と非自己という認識は、生体防御の基本、非自己と認識された瞬間から攻撃を受ける。すなわち、自分の臓器は、自分の中にあってこそ機能は最大限に発揮できる、と考える根拠を学んできました。

最近話題になっている生体腎臓移植に関しての疑問は

1:摘出されなければならない病状であったのか?

2:他人の腎臓をとって移植を受けなければならない病状についての倫理観はどの程度なんだろう?ーーーーーーー治すために許される範囲

3:移植後のほうが、腎臓は、摘出された人のときより、生き生きと働いているというのか?

今後を見守りたいです。

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福田憲史、加守田章二

2006-11-04 17:57:55 | 血液専門医宇塚善郎

共に血液の癌を公表している。

二人には、身近な縁を持つことになった。

福田憲史築窯30周年記念 象嵌陶 陶芸展を、宮城県美術館県民ギャラリーで、自身から作陶の説明をしてもらいながら鑑賞してきた。

生をいたわり、作品を思いのままに焼き続けてほしいと願いつつ、

加守田章二の生前、作品展を訪れる機会、時間がなかった。

発病が、もう少し後だったら、彼に時間を与えられる治療の確立に到達していたかもしれないのにと、恩師宇塚善郎と、懐旧談にひたった。

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がん治療3:告知

2006-11-03 09:49:43 | 健康・病気

真実は毒薬 うそは妙薬

知らぬが仏

知らぬ猜疑心、知った恐怖

新たな事実を知る⇒冒険⇒責任

告知の事実 ”死”が語られる=患者側、語る=医師側  の責任

付記:お気に入りの趣味のサイトから得た 井形慶子著「夜にそびえる不安の塔」 からの連想で浮かんだことでした。

     

        

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がん治療 2:診療実績を学会で報告する

2006-11-01 06:57:44 | 健康・病気

10月6日から8日まで、福岡で開催された日本血液学会、臨床血液学会合同総会と、10月18日から20日まで東京で開催されたがん治療学会に発表、参加してきました。

10月7日 悪性リンパ腫治療について、1991年から2006年の成績をまとめて、報告しました。

質疑応答というより、嫌がらせ的発言が、日本国、世界でもがん治療の拠点病院として一目置かれている医師からの発現がありました。不当としかい言いようが無い、根拠の無い内容であったと思います。

施設としての評価を圧力権として、あたかも発言した医師個人が、権威者のように振舞って圧迫をかけてきたと感じました。

根拠が無いと断じた理由について列挙します。

1:がん治療に限らず、医師はヘルシンキ宣言に基づいて治療行為を行わなければならない。

2:治療は、人間の生命に対して敬意を表して行う。

3:治療の選択は、患者自身にあるが、疾病の生命に対する脅威が大きほど、医師は説明責任がある。治療を行う危険性、行わない不利益について。

まだまだありますが、いずれも遵守した報告でした。

私たちの報告は、すべて、1例1例患者の顔が浮かぶ症例を対象としています。大規模研究をまとめて、数値以外を、思い浮かべられない研究とは異なる、”集計報告"です。

私たちの施設を選択したからには、世界の趨勢から遅れる治療成績では、患者に対する責任をはたしたとは言えない。世界をリードする治療成績を目指して、患者の毎日の変化を観察し(365日、学会以外は祝祭日に関係なく、病院に出勤するか、状態報告を電話で受ける)指示を出しています。"倫理性”にまったく反していない毎日の診療行為を積み重ねた結果の報告です。

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