ルイス・フレデリック・フィーザー(Louis Frederick Fieser, 1899年4月7日 - 1977年7月 25日)によって1943年に発明されたナパーム弾の最初の戦場での使用は、日本だったのか!と5月2日の放送で認識した。焦土と化した東京。
開発費は520万ドル、開発に携わった有機化学者は6名。それに引き換え、原爆は20億ドルの開発経費、発明に携わった科学者は2万人弱。https://www4.nhk.or.jp/P3442/x/2019-05-09/31/30490/1760006/
いずれも製法は、公開されているし、ナパーム弾は安くできる。より殺傷能力を高める工夫も、高度なな知識が無くても出来そうということで、貧者の戦闘兵器といわれ、どうやら歯止めがかからず世界各地の戦場で使用されているという。
フィザーは、国家に貢献するための兵器として開発したので、「ナパームの開発者として、責任を感じることはない」と述べた。
人を大量に殺戮するために開発したのだから、人の大量死を目の前にしても、責任を感じないという精神性に慄然とする。
目的に邁進するときの倫理性の喪失に陥る危険は、すべての人に内在する。糾弾する側は、される側の立場の逆転は常にある。
NHK ニュース9で、ある新入社員時代の上司から受けた行為に対し、後年謝罪されたけれど、その謝罪は、その行為に対してだけで、被害者は”その後の人生すべてを奪われてなので、謝罪は全く心に響かなかった”ということを、聞いた後だったので、なおさらに、科学者の発明が、その後の全人類に影響を及ばすということと呼応してしまった。