職員が、一日の仕事を終え帰えってしまうと、一階の事務、外来階に、残されるのは、当夕食準備に忙しい厨房職員と、当直医師の私が、ぽつねんと一人残される。手持無沙汰なので、病院にたむろする猫に餌でもやろうと、通用口脇、非常階段下のえさ場にでていこうと、ドアに近づくと、白い毛の顔を上げて鳴き続けている子猫がいた。屈みこんで。ドアのガラス越しに顔を合わせても、じっと私を見つめて鳴き続けている。ふと、劇団四季の、「ユタと不思議な仲間」にでてくる、【わたわたあけろじゃかかい】の一節が湧き出しし、ドアを開け、近づいても逃げもせず、泣きづづける姿ている。右のお尻の毛が円く抜けていて、中心部にかさぶたができている。撫でたら、顔をすりよせ、抱き上げても抵抗もしない。自宅に連れ帰りたくても、当直だし、院内に連れ込むわけにもいかないから、そっとしたにおろし、ドアを慌ててしめ、また、連れ帰れる時間に会いに来たらねと、心の中で思いながら部屋に戻った木曜日の夜でした。
再び、病院周りをうろついているのは見つけたのは、日曜日、午前のカルテ診察、病棟を一回りして、帰ろうと外に出ると、先だての猫がうろついている。自宅に連れ帰る気満々で、屈みこみ、近づいてくるの待ち、抱きかかえ、院長から“車に同乗して、帰ったら?”と誘いの声をかけていただいたのをこれ幸いと猫と一緒に、乗車、帰宅。車中に、猫をおいて、鍵を開けているすきに、車から降りて、様子をうかがっている向かいの猫に近づいていったら、威嚇され、車の下に逃げ込んで、それから、誘い出すのにひと悶着後やっと、車か出てきて抱っこしてくれて、家に入れることに成功。家で飼うにはどうしたらよいか、犬を飼った経験しかなかったので、次から次に、餌は?犬は散歩で排泄させるが、猫は?並のえさは食べ無い子猫で、離乳前だったらしい!なんとか、知識を得て、猫のトイレ購入が最優先であることを知り、購入先で思いつくのは、東北大学病院近くのケンネルクラブ(ホームセンターで、売っっているのは全く知らなかっただったので)に、出かけて購入。ついでに、猫砂なるものも教えていただき、目の届く範囲に置く。自宅に設置するまで、長時間かかっているのに、まったく、部屋を汚していないのに感心しきりでした。
猫好きな人は、猫のトイレをしつけるのも大変なのに、最初からできたのは良かったですね、とのことにも驚く。
名前は、黄色と薄黄色の縞模様。こだわりもなく、寅年生まれも多かったこともあり、【とら】と命名。
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