豊かさを求める 会長日誌

家づくりと言う事業を通じ、多くの人々の人間模様を綴ります。

住宅システムを斬る学識者は…北斗市

2009-04-23 18:59:42 | ファース本部
ある住宅情報誌に日本の住宅業界をリードする高名な建築学者が「様々な高気密、高断熱の住宅工法は、どれも一長一短があり、建主の好みで選択するもの」とのコラムがありました。私はこのコラムに対し、何とも無知で無責任な内容だと憤りを感じます。

住宅工法には、確かに一長一短があり、その長所と短所を、生活する建主さんのライフスタイルに適合するかどうかを見極める事が大切です。建築学者こそが、そこに住む人のライフスタイルと対象工法との適正さ、或いは不適正さを客観的に検証し、アドバイスすべきなのです。このコラムを書いた学者は工法に潜在する可能性すら把握していないのです。

ハウスメーカーや我々工務店は、自社のつくる家が最も優れているかのごとく宣伝して営業攻勢をかけます。素人の建主さんは、その真贋の区別すらつかないのです。私達のような住宅工法を創っているものにとっては、客観的な批評を真摯に受け止めてこそ、真価の問える住宅工法へと進展するものと思われます。

業者側からの売り易い家とは、外観、内装が美しく、什器備品も豪華で機能性に満ちている事です。売り上手のハウスメーカーや工務店の殆どは、このような意匠や機能性に特化した特長を備えています。見た目や豪華さ、機能性も勿論重要な要素ですが、いずれも業者側が建主に販売契約を締結するまでの重要さと言えます。これでは建主が住んだ後の事が希薄となりがちです。建主が住んでから具現化する事とは「暖かさと暖房費」「涼しさと冷房費」など、温熱環境の健康、快適性と、光熱費などの経済性なのです。

家を販売する側にとっての家の性能は、目に訴えるものでなく、販売して建主が住んだ後の事なので直接性がなく訴える力が弱くなりがちです。ところが、生涯その空間に自分や家族の身体を委ねると言う事は、見た目より快適性や経済性など、家の基本的な性能の方がはるかに重要です。

このように、家づくりに大切な家の性能が後回しになっているのが現在の住宅産業の現状と言えます。この家の性能は、住宅システムの工法によるところが殆どであり、どこかの無知な学者が言った「好みで選ぶ」などと言うものでは決してないのです。

今日も肌寒い北斗市でしたが網走では雪が降っていたそうです。写真はこの寒さを活用して、暖かさを実感できる家づくりを目指して研究中の加熱実験ボックスです。
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