読書三昧

本は一冊一冊がワンダーランド。良い本との出会いは一期一会。そんな出会いを綴ります。

私の男

2011年10月22日 22時32分07秒 | ■読む
桜庭一樹著、文藝春秋刊 何とも舌触りの悪い、それでいて透明な印象を受ける不可思議な作品でした。捉え方により、何とでも解釈出来ると思います。虐待を受けた少女の悲劇。呪われた血と育ち故の悲劇。身体に囚われながら、深い交わりを求めた魂の物語。そうした重層的な物語性を秘めた希有な作品だと思います。 作品構成が巧で、物語が過去にさかのぼって行き、語り手が変わる。かなりプロットを練り上げた上での執筆かと思いま . . . 本文を読む
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