
吉本ばなな著、中央文庫刊
吉本さんは若い方だと思っていたら、下のURLによると、私の、たった10歳下だと知ってビックリしました。全く関心が無い分野の作家らしいので他著を読んだことはありません。本書が山本周五郎賞を受賞しているとの惹句によって読みました。
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URL => http://ja.wikipedia.org/wiki/よしもとばなな
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「TUGUMI」とは、主人公よりも1歳年下の従兄弟の名前です。舞台は海の近くの旅館です。不倫の果てに生まれた主人公は、母親の妹夫婦が経営する旅館で青春を過ごします。色々な思いはあるものの、暖かい周囲の人々と、楽天的な母親に支えられて健全に、そして、感受性も兼ね備えた(あり得ない)少女に成長します。一方、本書のタイトルとなった従兄弟の「つぐみ」は、大変な病弱によって、繊細な感受性と超然とした世界観を持つ、愛すべき独裁者に成長します。
その二人の少女が、心の深い場所で絆を得た後、一夏の出来事を経て、大人になってしまう、悲しく美しい物語です。(だと思います)誰しも、思い返すと、恥ずかしくも透き通った青春の嵐の日々の思い出を持っていると思います。そんな、一瞬を鮮やかに切り抜いて作品世界に塗り込めることに成功した類い希な物語です。
評価は4です。
吉本さんは若い方だと思っていたら、下のURLによると、私の、たった10歳下だと知ってビックリしました。全く関心が無い分野の作家らしいので他著を読んだことはありません。本書が山本周五郎賞を受賞しているとの惹句によって読みました。
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URL => http://ja.wikipedia.org/wiki/よしもとばなな
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「TUGUMI」とは、主人公よりも1歳年下の従兄弟の名前です。舞台は海の近くの旅館です。不倫の果てに生まれた主人公は、母親の妹夫婦が経営する旅館で青春を過ごします。色々な思いはあるものの、暖かい周囲の人々と、楽天的な母親に支えられて健全に、そして、感受性も兼ね備えた(あり得ない)少女に成長します。一方、本書のタイトルとなった従兄弟の「つぐみ」は、大変な病弱によって、繊細な感受性と超然とした世界観を持つ、愛すべき独裁者に成長します。
その二人の少女が、心の深い場所で絆を得た後、一夏の出来事を経て、大人になってしまう、悲しく美しい物語です。(だと思います)誰しも、思い返すと、恥ずかしくも透き通った青春の嵐の日々の思い出を持っていると思います。そんな、一瞬を鮮やかに切り抜いて作品世界に塗り込めることに成功した類い希な物語です。
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