読書三昧

本は一冊一冊がワンダーランド。良い本との出会いは一期一会。そんな出会いを綴ります。

引き際の美学

2014年08月14日 16時37分18秒 | ■読む
川北義則著、朝日新書刊
「晩節を汚す」という言葉は、それまでに築いた功績を損なうような事態を引き起こすことでしょうが、そうした言葉が適用されるのは、それなりの努力と功績があってのこと。凡人には当てはまらない言葉でしょう。しかし、小さいことで残念感を周囲に与えてしまうことは、凡人にも多いと思います。
多くの場合、人に良く思われたい、損をしたくないなどの思いが絡むことが多いのでしょう。しかし、当人にすれば、やむを得ない、あるいは差し迫った事情があるものです。
とは言っても、最後がみっともないのは避けたいのも人情です。本書は、引き際の一般論から仕事だけでなく男女の別れ、人生の幕引きまで視野に入れて述べています。冷静に読めばどれもお説の通りのことばかりで、意外なことは書いてありません。しかし、実際に出来るか否かは・・・。そこが一番の問題だ。
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