読書三昧

本は一冊一冊がワンダーランド。良い本との出会いは一期一会。そんな出会いを綴ります。

競馬の血統学

2020年08月16日 09時49分16秒 | ■読む

吉沢讓治著、NHKライブラリー刊
走ることに特化して品種改良されたサラブレッドは美しい。その起源を辿れば、イギリス人がアラブ馬の優秀さに驚き、自国に輸入して品種改良した馬種とのことです。現代のサラブレッドと呼ばれる馬は、その出自が記録されいるそうで、倦まず弛まず、優秀な馬体を様々に組み合わせて今日に至っているようです。

著者は、勝馬投票券の購入に熱中している内に、競馬の世界に引き込まれ、「JRA馬事文化賞」を本書で受賞するまでになったそうで、競馬の歴史、経営の問題点などを交えながら、過去に時代を画した名馬とその子孫達の出来の可否を追いながら、優秀な能力の遺伝が、上手く行く場合と上手く行かない場合の多くの事例を紹介しています。

元々、限られた数の馬の交配から出発し、良い馬ほど子孫を残せる為、近親交配の傾向が強くなり、やがて、優秀な馬が生まれなくなってしまう。そんな時に、傍流の血筋の中から見事な馬が登場し時代を席巻するが、またしても、その馬の子孫がはびこり、遺伝の袋小路に入り込む。本書の大方は、そんな例が繰り返し紹介されています。

単なる興味で手に取っただけで、競馬に全く興味が無く、知っている馬の名前も数えるほどしか無いので、大方の内容は非常に退屈でした。しかし、競馬に明るい方々には、非常に興味深い本であろうと思います。

本書では、競馬を支える様々な仕事と経営の一端が紹介されており、競走馬に求められる資質も述べられています。こちらは大変興味深く読みました。しかし、競馬に興味の無い方は、面白いと感じることは無いと思います。
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吉沢讓治  ○サラブレッド  ○競馬
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評価は3です。

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