竹田いさみ著、中公新書刊
このところ地政学に興味がわいて、関連する本を何冊か読んでいますが、海に焦点を合わせている本書を手に取りました。昨今、中国のあくどい海洋進出の手口に呆れるやら不安を覚えたのも一因です。
本書は、大航海時代以降、人類の経済活動領域に海洋が加わってからの海洋の利用の変遷、それによる影響、そして海洋を自らの権利の対象として捉え独占しようとした動きを追っています。
膨大な情報を、これだけの(結構な分量ですが)量に圧縮しながらも、理解を助けるトピックを交え、巧みに再構成しています。
また、昨今問題視されている中国の身勝手な行動が、国際的な取り決めを自国の都合に合わせて歪めており、海の利用に重大な脅威を与えていることを、具体的に示し、日本の対応も詳らかにしています。
偏りの無い、透明感溢れる視点で、著された見事な著作と思います。
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○竹田いさみ ○地政学
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評価は5です。
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