読書三昧

本は一冊一冊がワンダーランド。良い本との出会いは一期一会。そんな出会いを綴ります。

大ナポレオン展:その1

2008年12月04日 19時46分07秒 | ■見る
大ナポレオン展:その1
茨城県近代美術館で11月22日から年明けの1月25日まで開催されている展覧会を見てきました。あまりにも有名なナポレオンは、教科書で学んだり、マスコミで様々な知識の断片を得ている以外に、体系立てて学んだことがありません。何となく、「小利口な軍人が、時宜を得て、一時的に成功した」という程度の先入観しか持っていませんでした。
今回の展覧会で、ナポレオンが近代ヨーロッパの有り様を決定づける、偉大な人物であったことが分かりました。政治、軍事、教育、そして、それらを規定する法律の制定など、これ程膨大な仕事を53年弱の生涯で為し遂げたのだと分かりました。
-------------------------------------------------------------
URL => http://ja.wikipedia.org/wiki/ナポレオン・ボナパルト
-------------------------------------------------------------
アレクサンダー大王やカエサルのごとく、歴史大きく変えた人物は、どこか際立った個性を持っています。並の人々が集まっている世間でも、スケールは遙かに小さくとも、従来と異なる枠組みを作る人達は、一寸変わっているなぁ、と思いますが、歴史上の人物ともなれば、その異なり方は桁違いなのでしょう。
塩野七生さんの「ローマ人の物語」ではカエサルは、何と二冊を費やして描かれており、塩野さん自身が惚れ込んで書いていることが分かりました。実に複雑で魅力的な人物であったようです。当時の常識とはおよそ掛け離れた価値観の持ち主であったのでしょう。また、アレキサンダーも父王が築いた土台があったとはいえ、前に前にと進む生き方は、不条理、としか表現できないような激しいものでした。
そして、こうした人々が持っていた、独特の政治感覚が歴史に名を残した源泉ではないかと思います。特にナポレオンは、ヨーロッパで芽生え始めた市民革命に乗じて、熱狂的な国民の支持を基にして、天才的な軍事能力と相まって、皇帝への階段を駆け上って行きました。そして、周囲の貴族などの特権階級による世襲的な支配と結果的に同じ支配体制を作り上げますが、その体制を作り上げて行くまでの思索の道筋や哲学を知りたいと思いました。
現代の世界にあって、民主主義こそが、歴史の試練に耐えた、マシな政治体制であると教えられていますが、昨今の日本やアメリカの政治状況を見ていると、本当かなぁ、と疑問に感じる時もあります。人は何を良しとし、何を非とするのでしょうか?
是非、ナポレオン関係の書籍を読んでみたいと思いました。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 恋風 | トップ | 大ナポレオン展:その2 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

■見る」カテゴリの最新記事