読書三昧

本は一冊一冊がワンダーランド。良い本との出会いは一期一会。そんな出会いを綴ります。

日経新聞の黒い霧

2009年03月03日 21時20分38秒 | ■読む
大塚将司著、講談社刊。
「黒い霧」という言葉は、昭和50年当時に使われたなぁ、と思いネットで調べたら下記のURLに情報が。
当時は、「黒い霧」という言葉が多用されていたように思います。その言葉が著作に使われたのは、著者が様々なことを考え合わせ選び取ったことが、読み終えて分かりました。
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URL => http://ja.wikipedia.org/wiki/黒い霧事件
     http://www.geocities.co.jp/Athlete/7545/newpage17.htm
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読み始めると、ノンフィクションの緊張感がやや足りないように感じました。何となく散漫な感じがしたのでした。しかし、読了後は、十分に納得の出来る内容であると感じました。著者は、独裁者として君臨する、自らの会社の社長を、告発し辞任に追い込みます。その行動までの氏の信念の根拠となる疑惑や事件の経緯が伏線として述べられていたのでした。
大塚氏が、実際にどのような人物であるか想像すると、非常に高い業務能力を持ち、組織に溶け込んで生きていく事に価値を見い出していないように感じます。どのような組織にも、こうしたタイプは存在しますが、自社の社長を告発することは中々に困難なことです。私には出来ないと思います。無論、目算があってのことで、知力・人脈など、氏の日頃の来し方が大きな支えになっているとしても、おもねることのない生き方と胆力が違うのだと思います。
新聞記者に何人か接しましたが、一定年齢以上の方々は、無頼の香りがします。若い人達は無機質な感じが。しかし、一般のサラリーマンに比べ、”地”がむき出しのような気がします。(20代の方達はそうでもないけど) 自分たちが大衆を啓蒙していくのだという、マスコミュニケーション活動のごく一部分を拡大して理解していて、とんでもない取材をするお馬鹿な記者は大分少なくなりましたが。
「この程度の国民にこの程度の政治家」という言葉を聞いたことがあります。マスコミも、結局、国民や時代の空気に迎合してしまうことは疑いありません。だから、愚かなマスコミは、ついミスリードしてしまうのだと思います。それにしても、最近のテレビ番組は酷い。特に民放のニュースはヒドイ。
因みに、下記のURLに、日経新聞が氏を提訴したとのことです。
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URL => http://slapp.jugem.jp/?eid=114
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日経新聞、好きなんだけどなぁ。恐らく、会社を非難するなら、会社止めてやってくれ!、ということなのかな?
評価は5です。

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