悲劇のヒロインとして絶大な人気を博したダイアナ妃は、その死によって英国王室を危機に追い遣ったことは記憶に新しい。当時の首相であったトニー・ブレアがいち早く、ダイアナ妃の死を悼む声明を発したのに、王室は沈黙を守り続けた。それに対し国民の怒りが高まり、結局、エリザベス女王は、信念を曲げてブレア首相のアドバイスに従います。
こうした一連の出来事を、ドキュメンタリータッチで描いています。当時のニュースや著名人の実映像を加え、更に、映画の登場人物がテレビに出演する場面では、当時のテレビの解像度に落として、リアリティを高めています。
主演のヘレン・ミレンが見事な演技をしており素晴らしい。女王はこうした言動をするのか、と納得できる話し方、歩き方、仕草、表情に工夫を凝らしています。また、ブレアを演じたマイケル・シーンは「フロスト×ニクソン」での演技と若干重なる軽さを感じましたが、女王にシンパシーを感じて誠実な姿勢を貫く場面で、十分な演技力を示していました。
脚本は、如何にも、という面があるものの、登場人物の立場や考え方を明確に描いています。恐らく、ダイアナという複雑でデリケートなキャラクタを損なわない範囲で、王室や政府関係者の”真実”を分かり易く描かざるを得なかったのではないかと思います。本当の人間は、描かれている程単純ではないはずですから。
それにしても、ダイアナ妃があれほどの美貌でなければ起きなかった悲劇であってみれば、美女の運命と影響力とは凄まじいものです。人は”普通”か少し”上”の方が、安穏な人生を送れるようです。
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URL => http://ja.wikipedia.org/wiki/クィーン_(映画)
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評価は4です。
こうした一連の出来事を、ドキュメンタリータッチで描いています。当時のニュースや著名人の実映像を加え、更に、映画の登場人物がテレビに出演する場面では、当時のテレビの解像度に落として、リアリティを高めています。
主演のヘレン・ミレンが見事な演技をしており素晴らしい。女王はこうした言動をするのか、と納得できる話し方、歩き方、仕草、表情に工夫を凝らしています。また、ブレアを演じたマイケル・シーンは「フロスト×ニクソン」での演技と若干重なる軽さを感じましたが、女王にシンパシーを感じて誠実な姿勢を貫く場面で、十分な演技力を示していました。
脚本は、如何にも、という面があるものの、登場人物の立場や考え方を明確に描いています。恐らく、ダイアナという複雑でデリケートなキャラクタを損なわない範囲で、王室や政府関係者の”真実”を分かり易く描かざるを得なかったのではないかと思います。本当の人間は、描かれている程単純ではないはずですから。
それにしても、ダイアナ妃があれほどの美貌でなければ起きなかった悲劇であってみれば、美女の運命と影響力とは凄まじいものです。人は”普通”か少し”上”の方が、安穏な人生を送れるようです。
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