読書三昧

本は一冊一冊がワンダーランド。良い本との出会いは一期一会。そんな出会いを綴ります。

お醤油って素晴らしい!!

2012年08月31日 19時43分54秒 | その他
茨城県県南生涯学習センターが、各週の木曜日に行っている無料講演会に行ってきました。地元では知られている柴沼醸造(株)の跡取りさんが講師でした。まだ32歳とのことですが、東京農業大学の醸造学科を卒業後、味の素(株)で7年余り勤務した後、家業を継ぐために戻ったそうです。
江戸時代の醤油は、江戸の武士の上層部が嗜好品として消費したそうで、その当時は、関東随一の生産地は土浦であったそうです。当時の城主が江戸幕府の要職に就いており、醤油のブランド化に大いに貢献し、最盛期には19の醸造所があったそうです。当時は、水運によって霞ヶ浦、利根川水系を使って江戸に出荷していたそうですが、明治維新で顧客層が一気に失われて、土浦の醸造所で残ったのは、結局、柴沼醸造(株)だけなのだそうです。江戸時代は、江戸の消費の殆どを握っていた訳ですが、当時は弱小醸造所の産地であった、野田や銚子という今日の大生産地は、当時、江戸以外で、庶民への細々とした商いに生きていましたが、明治維新によって土浦NO醸造業が没落したのと反比例して市場を占有して行ったそうです。柴沼醸造(株)は、こうした産地の商いに学んで今日まで生き残って来たのでした。
そもそも醤油の醸造には、大豆と小麦、塩に良質な地下水が必要ですが、霞ヶ浦とその入流水域で生産される大豆と小麦に加え、良質な地下水が産地形成の大きな要因であったそうです。
今日では、1リットル100円という、メーカー品のミネラルウォーターよりも安いという価格競争の時代にあって、全国に残った1,500社の多くは採算が取れないので、醸造職人を抱えず、他社から仕入れて凌いでいるため、会社を辞めるのが簡単になっているそうで、将来は明るくないようです。
今回の講演会で聞いて驚いたのですが、安い醤油を作るには、出来た醤油に大量の塩水を入れているそうで、本来であれば旨味を感じるはずの醤油が塩辛いのはそのせいだとのことです。そうした中、柴沼醸造(株)は、特徴的な美味しい商品を出していますが、我が家では「紫峰」を使っています。妻のお気に入りです。
翌日、混じり気のない同社の「紫峰の滴」を買い求めて豆腐を食しましたが、成る程、これは「紫峰」よりも更に旨かった。お勧めです。
-----------------------------------------------------------------
URL => http://www.kennan.gakusyu.ibk.ed.jp/afterfivesalon.html
     http://www.shibanuma.com/
-----------------------------------------------------------------
評価は4です。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« クィーン/DVD | トップ | プロメテウス/劇場 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

その他」カテゴリの最新記事