読書三昧

本は一冊一冊がワンダーランド。良い本との出会いは一期一会。そんな出会いを綴ります。

台湾紀行:その32:台湾の小野田さん

2008年08月27日 07時04分43秒 | ■旅する
昼食後、バスは花蓮を目指して出発しました。Sさんからまた色々な話が。興味深かったのは、珊瑚の受精。3月15日頃の満月の夜、珊瑚が色とりどりの雄卵(精子のことか?)と雌卵を一斉に生み、着床するとのこと。道路沿いのプールのような生け簀ではウナギを養殖しているが、その生け簀はコンクリートで全部を固めてある。そうでないと、ウナギが穴を掘って逃げ出してしまうそうです。また、台湾の東海岸は台風をもろに受けて強烈な風が吹く。そういえば、海岸の木々がひどく貧弱で、これらは強い台風で、木の皮さえ剥けてしまい枯れてしまうとのこと。特に2,3年前の台風は強烈だったとのことです。しかし、そんな強い風であってもビンロウ椰子は何ともなくピンピンしているとのことでした。
そんな話に混じって、戦時中、台湾が日本統治下であったので、台湾原住民である高砂族の人々が兵士として徴発され、南方へ派遣された話がありました。多くの高砂族の人々が、南方の島々で戦死したことは、前にも記しましたが、ここでの話は、戦後、日本の小野田さんや横田さんのように、高砂族の人も、長い年月の末発見されて帰国した人がいるとの内容でした。戦時中は、もともとの名前に変えて日本姓を付けており、名前が中村さんと言うそうです。帰国後、台湾で話題になり、Sさんも会ったことがあるそうですが、台湾政府はねぎらいのために家を建ててあげたそうです。中村さんは出征直前に結婚していましたが、戦死と見なされ、戦後しばらく知って奥さんは再婚したそうです。そうした所へ帰ってきた中村さんに心境はどんなものだったでしょうか。映画でも飛行機事故で孤島に一人で生存していて、帰ったら、同様な境遇になった話を見たことがありますが・・・。ちなみに、中村さんは、その後、観光客向けの施設で仕事を得て生活していましたが、過度の飲酒が原因で死亡したそうです。

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