読書三昧

本は一冊一冊がワンダーランド。良い本との出会いは一期一会。そんな出会いを綴ります。

バチカン

2017年04月09日 07時55分30秒 | ■読む
秦野るい子著、中公新書クラレ刊
バチカンの名前は、観光、小説の舞台やニュース報道でも登場し、世界的に有名な場所でしょう。また、西洋世界で大きな役割を果たしました。本書は新聞社のローマ支局に赴任した著者が、そうしたバチカンの実態を描いています。かつてカトリックの内部での熾烈な主導権争いに勝利し、王権と戦い協調し権力を蓄えながら今日まで続くバチカン市国の形成の様相、教皇制度の確立、内部の統率機能と組織、外部との関係など多面的に描いています。様々な宗教の多くは世俗の権力と結びつくことにより勢力を拡大してきましたが、カトリックを率いるバチカンの政治闘争の様が、本書でもちらほらと感じられます。(著者は細心の注意を払って書き記しています。)人が神の代理として神の言葉や意思を人びとに伝えることがどのようなことなのか。それを権威付ける為に様々な仕掛けを凝らしてきた歴史もうかがえます。大変参考になる書籍でした。
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URL => https://ja.wikipedia.org/wiki/バチカン市国_(世界遺産)
     https://ja.wikipedia.org/wiki/バチカン
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評価は4です。

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