
ジェセフ・メン著、講談社刊
サイバー犯罪の暗部を、アメリカ人とイギリス人の二人を軸に明らかにしています。私は、ネット(サイバー)犯罪者は、アメリカなどの情報技術先進国に多いのかと思っていましたが、本書によれば、東欧、ロシア、中国あるいは中東地域の国民が多いとのことです。サイバー犯罪に必須な専門知識を理解し使いこなす才能を持っているものの、国が豊かでないため、国内では、その才能を発揮する機会が無い。カード詐欺などのネット犯罪を犯そうにも、国内がカード社会になっていないため、インターネットを使って、アメリカや西欧各国での犯行におよぶ。そのため自国内での被害は少ない。また、そうした犯罪者が国家と結びついて、より規模の大きな犯罪を犯している疑いがあるそうです。
ネット犯罪とは行っても、結局現実社会で起こっている犯罪と同類の犯罪がネット上で行われており、一般には目に付き難く世間の注目を集めづらいため、放置され、対策が遅れているのが実情でしょう。情報管理が個々の企業や組織の義務とされ、悪質なネット攻撃の手に落ちた企業は、被害者であるよりも、怠慢である証であると取れる報道さえあります。
今日、ネットショッピングが普及して、膨大なビジネス情報が行き交うネットは、現実世界の道路と同様に重要な社会インフラになりました。しかし、その根本の設計システムが、悪意に対する防御を想定していなかったとのことです。いわば、いつ破綻するか分からない、仮想空間の情報ハイウェイを頼りとした毎日があるのだと、本書で知りました。
素晴らしい著書でした。
評価は5です。
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サイバー犯罪の暗部を、アメリカ人とイギリス人の二人を軸に明らかにしています。私は、ネット(サイバー)犯罪者は、アメリカなどの情報技術先進国に多いのかと思っていましたが、本書によれば、東欧、ロシア、中国あるいは中東地域の国民が多いとのことです。サイバー犯罪に必須な専門知識を理解し使いこなす才能を持っているものの、国が豊かでないため、国内では、その才能を発揮する機会が無い。カード詐欺などのネット犯罪を犯そうにも、国内がカード社会になっていないため、インターネットを使って、アメリカや西欧各国での犯行におよぶ。そのため自国内での被害は少ない。また、そうした犯罪者が国家と結びついて、より規模の大きな犯罪を犯している疑いがあるそうです。
ネット犯罪とは行っても、結局現実社会で起こっている犯罪と同類の犯罪がネット上で行われており、一般には目に付き難く世間の注目を集めづらいため、放置され、対策が遅れているのが実情でしょう。情報管理が個々の企業や組織の義務とされ、悪質なネット攻撃の手に落ちた企業は、被害者であるよりも、怠慢である証であると取れる報道さえあります。
今日、ネットショッピングが普及して、膨大なビジネス情報が行き交うネットは、現実世界の道路と同様に重要な社会インフラになりました。しかし、その根本の設計システムが、悪意に対する防御を想定していなかったとのことです。いわば、いつ破綻するか分からない、仮想空間の情報ハイウェイを頼りとした毎日があるのだと、本書で知りました。
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