読書三昧

本は一冊一冊がワンダーランド。良い本との出会いは一期一会。そんな出会いを綴ります。

歴史としての二十世紀

2010年01月26日 21時41分01秒 | ■聴く
高坂正堯(まさたか)著、新潮カセット刊
1996年の11月から翌年に掛けて行われた高坂さんの講演会を収録したカセット3部作を聞きました。その内容は次の通りです。
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歴史としての二十世紀:第1集 戦争の世紀-世界大戦と局地戦争、恐慌-大成の前の試練
歴史としての二十世紀:第2集 共産主義とは何だったのか、反映の25年
歴史としての二十世紀:第3集 大衆の時代-資本主義と民主主義、異なる文明との遭遇
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それぞれのテーマで2回講演し、計6回の講演会を収録したものです。下記のURによれば、高坂さんは戦後の左系文化人が圧倒的多数を占めた言論界で、右よりの(?)正論を以て論陣を張ったようです。
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URL => http://ja.wikipedia.org/wiki/高坂正堯
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語り口が軽妙で、非常に平明な言葉や表現でもって、実例を示しながら、実に分かり易い講演をしておられます。その内容は、膨大な知識をバックグラウンドとして語られており、実に感銘深いものがあります。
第1回目の戦争の話では、戦争の本質や、時代の推移による戦略の変遷と、その時代の社会情勢への戦争の影響が語られています。また、恐慌の発生過程や、経済政策の実効性への疑問など、学術的な見地からの見解など、多岐にわたる指摘が語られています。そして、今日の大衆時代の特性や危険性など、私も日頃感じていることが、実に明快に解説されており、小気味の良い講演です。
評価は5です。

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