
マーク・グリーニー著、早川書房刊
グレイマンシリーズで嵌まってしまったマーク・グリーニーの邦訳最新作です。
本作の主人公はアメリカ陸軍の兵士だったが、その後民間軍事会社で働いた若者です。
あることから、大きなダメージを受けて片足の膝から下を失ってしまい、その手術の借金で、陸軍の士官であった妻と子供と共に経済的に追い込まれています。
モールの警備の仕事で稼ぎ、妻は個人経営の零細な清掃会社を作り働いていますが、先行きの目処が立たない。
そんな折、主人公が、かつて民間軍事会社で一緒に働いた知人と出会い、評判の悪い民間軍事会社のミッションに参加することになりました。妻は、夫のブランクと身体的ハンディから反対しますが、なんとか説得し・・・。
元々危険な任務である上に、とんでもない陰謀が二重三重に張り巡らされている物語で、リアルな戦闘場面の描写と、悪辣な人物達の造形が見事です。
そして、本作の主人公は、グレイマンと共通する「善を為す」志向を備えており、血生臭いストーリーでありながら、明るい後味が残ります。
何度も窮地に陥るが、それを脱する手法と描写の見事さは、韓国の歴史ドラマに通じるハラハラドキドキの連続でした。
訳者のあとがきによれば、続編が予定されているとのことで楽しみです。
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○マーク・グリーニー
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評価は5です。
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