読書三昧

本は一冊一冊がワンダーランド。良い本との出会いは一期一会。そんな出会いを綴ります。

魚河岸物語

2009年04月29日 20時12分50秒 | ■読む
森田誠吾、新潮文庫刊。
丁度、大吟醸の日本酒と同じように心の中に浸み通ってきました。すべての人々が、喜びや悲しさを心に抱きながら毎日を過ごしていることを、自分のことよりも他の人のことを気にかけている人がいることを、まっすぐに生きている人がいることを、深く感じさせていただきました。作者の後書きからは、十全にうかがい知ることはできませんが、余白の多い人生を送ってこられたのだろうと推察しました。
-----------------------------------------------
URL => http://ja.wikipedia.org/wiki/森田誠吾
-----------------------------------------------
魚河岸に生きる人々の、ちょっとした口の利き方や、青年が大人の世界にデビューするときの心のざわめきを見事に活写しています。そして、女性を描くことの確かさには例えようのない程の筆力があると思います。生きることも悪くない、と感じさせる著作でした。
評価は5です。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 音の記憶:その22:The Rose | トップ | 音の記憶:その23:伊藤由奈 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

■読む」カテゴリの最新記事