くず! って言っても、あなたが普段言われている「屑!」じゃないんですよね。「葛」こっちの方。
この時期、いい香りが風に乗って気持ちを明るくさせていますけど、
でも、たいへんなんです。
昔、ここの家にあまり来ない頃、車でアプローチにさしかかると道路一面が葛に覆われていて、、、怖いんです。道幅なんか車幅ぎりぎりしかない急坂、急カーブの道で道路が緑の葉っぱに厚く覆われているとスリップする危険があるんでね。
ほんとうに旺盛な生活力、空き家になった家なんかあっという間に一軒葛で囲われて家が見えなくなります。美味しかった柿の木も、我が家では庭の桜の木が葛の餌食になりました、、
道路に積もった葉っぱなんて知らない人にとっては素晴らしいイメージなんでしょうね。でもおいちゃんにはスリップして事故を起こす危ない場面としか映らない。おいちゃんは若いころから詩情を解せない人だったんです。
大昔、世界的なフルーティストがおりまして、彼がね、ポルシェかなんかで走ってきて、パッと止めると車の周りに落ち葉が舞っちゃって、、、なんて聞いて、すごいな~って、その時には思ったんですけど、後で考えると、彼が走ってきたオペラ座の周りにそんな枯葉が積もるような場所あったっけ???なんて。こんなおいちゃんにはゲ~ジュツなんて豚に真珠ですよね~
蛇の足をいいますと、このフルーティスト。練習が終わると笛を拭きもしないでそのままホッパっちゃうんだそうです。プロだから毎日相当な時間吹いているんだと思いますけど、タンポなんかべちょべちょなんでしょうね。それでいいのかな~ なんて。ちなみにおいちゃんは、めったにさわらないのでタンポにひび割れができたりして、、、これもこれでよかったんでしょうかね~
良かったはずはないですよね。村松の人にももうちょっとちゃんと練習しろ、他の人はオーバーホールするのに何か月も待って、お金もかかるんだ。ぱっとやってきてチョチョッと直してもらって有難味がないからこんなに悪い状態なんだって。 でもおいちゃん、チャットみてチョチョと悪いとこ直してるだけだから、これで金とったら強盗だよなんて密かに思っていたりしててね。。。
前に触れていた循環呼吸をするフルーティスト(循環呼吸、吸いながら、同時に吐いていくって、字にすると有り得ないことだけど、出来ないことじゃないんです。彼もおれの教科書読んだらお前でもできるはずなんて言ってましたから。できるわけないんです。横文字なんて読めないもん) 彼のフルート、(パウエル(たぶん)のゴールドモデル。あの当時でも数百万ではもしか手に入らなかったかも) 本当にぐちゃぐちゃだったんです。村松に持って行ってちょっとは直してもらった方がいいっていったら、いや、このぐちゃぐちゃなところが俺の演奏にはいいんだよなんて澄まして返事をしておりました。
まあ、人によって求めるものはさまざまなんですね~
葛だって、求められることもあるでしょうしね~