先日の「冷たい雨には」に姐さまから「及時當勉勵」って、コメントをいただきました。
はいはい。陶淵明の雑詩の1の一行でございますな。
この後、有名な「歳月不待人」って続くのですよ。
及時當勉勵
歳月不待人
時に及んで当に勉励
歳月は人を待たず
なんていうと、勉強しなさい。時は待ってくれませんから。って、いかにも勉学の勧めみたいな文言ですけど、この前の部分を読むと、とんでもない間違い。
人生無根蔕
飄如陌上塵
分散逐風轉
此已非常身
落地爲兄弟
何必骨肉親
得歡當作樂
斗酒聚比鄰
盛年不重來
一日難再晨
及時當勉勵
歳月不待人
人生 根蔕なく
飄として陌上の塵の如し
分散し風を逐って轉じ
此れ已に常の身に非ず
地に落ちては兄弟と爲る
何ぞ必ずしも骨肉の親のみならんや
歡を得なば當に樂しみを作すべし
斗酒 比鄰を聚めよ
盛年 重ねては來たらず
一日 再びは晨なりがたし
時に及んで當に勉勵すべし
歳月 人を待たず
人っちゃ根っこがなか
道ん上の塵のごたるもん
風ん吹けば散ってしまう
散ってしまえば、もう自分じゃなか
生きてるもんは皆、兄弟っちゃ
なんも血の繋がりばかりが兄弟じゃなか
嬉しければ、楽しめばよか
酒が入れば、近所を呼べばよか
人の盛りは二度とはこん
今日という日も二度はなか
チャンスがあれば楽しむこっちゃ
人生は短かとやけん
陶淵明は酒豪として鳴らした人。中国の詩人の中では李白もまたその一人。
李白のお酒の詩はいくつかすでに紹介しています。
たとえば、月下独酌とか、山中与幽人対酌でしたね。
気になる方は、右のカテゴリーの「漢詩を長崎弁で」でチェックしてみてください。
二人とも、酒がどれだけ素晴らしいのか、たくさんの詩を残している。
でも酒豪っていえば、姐さまもひけを取らないって噂がしきり。
斗酒が手に入っても、姐さまなら、飲み仲間を呼ぶ暇もなく、ご自分で空になさるでしょうな。
美味しくのみ、美味しく食べ、そして月や、花や、周りのものをより愛でるお酒であれば、いいけど。
酒樽に、恨み辛みを吐き出すお酒なら、ちょっと悲しい。
そんなお酒は、思ったほど薬にはならないからね~
ところで、お酒の日記に、なぜ雀の写真?
子供のころ、お米をお酒に漬けておいて、それを庭に撒いていると、それを食べた雀が酔っ払って、簡単に獲れるって聞いたことありません?
でも、あれ大嘘みたいですね。
「ふん、その程度の策に乗る私じゃないわよ」って上の雀ちゃんは言っておりました。
「それに、私は甘党だし」
暖かい日差しに包まれた多摩川では、桜がほとんど満開。雀が桜に群がって花の蜜を吸っておりました。ヒヨドリやメジロでは見慣れた風景ですけど、雀も甘党だったんだって、初めて知りました。