夢幻泡影

「ゆめの世にかつもどろみて夢をまたかたるも夢よそれがまにまに」

水鳥の鴨の羽色の春山の     笠 女郎

2008年03月30日 11時43分55秒 |  気になる詩、言葉

水鳥の鴨の羽色の春山の
  おほつかなくも思ほゆるかも
          笠 女郎
          万葉集 巻八


鴨は多摩川にも、いすみにもたくさんいて、写真もたくさんとっています。
でも、はて鴨の羽色ってどうだったんでしょう。
春の山ほどにおぼろで、おぼつかない色だったでしょうか?
なんてことはさておいて、

あなたの気持ちが朧でよく判らない。
切なくも、頼りない、、
って気持ちを歌ったものですよね。
もちろん言外には、こんなにも貴方の事を思っているのに、、という心を織り込んでいます。

唐詩選にも古謡のなかに似たような詩がありましたね。
これまた東京に戻りましたら調べて追加しておきますね。

後世は猶         山川登美子

2008年03月29日 22時19分15秒 |  気になる詩、言葉


後世は猶
今生だにも
願はざる
わがふところに
さくら来てちる
   山川登美子

彼女は結核で若くしてなくなったと聞きました。
短い生涯を絶望のうちに終えた彼女の人生が垣間見えるような詩ですね。
読む人への救いはそんな彼女の懐にも桜の花びらが忍び寄ってくることもあったということでしょうか。


西行の桜の詩にも似たようなものがあったと思いました。
後で調べて追加しておきます。


上の両者が人生というものへの絶望、達観を根底にしているのに対して、下の歌はあまりにも卑属とおとりになりますでしょうか?

Why does the sun go on shining?
Why does the sea rush to shore?
Don't they know it's the end of the world
'Cause you don't love me anymore?

なぜまだ太陽は輝き続けるの?
なぜまだ波は打ち寄せ続けるの?
これが世界の終わりだってことを知らないのね
あなたがもう愛してくれないから 世界の終わりだってことを

でも人生の一瞬における激情というのもまた、ある意味で素晴らしいもの、その人への恵みだと思うのです。

桜、菜の花、そして雉(なぜ?) 

2008年03月29日 17時42分21秒 |  岬な日々


買い物に出かけました。
菜の花や水仙、梅、桜が綺麗に咲いていますので、あの店の途中でここ、この店の途中でそこと小さな迂回を繰り返しながらの買い物になりました。
窓は全開でのんびりと車を走らせました。
暖かくてほんとうにいい気持ち。

まずは桜。
先日ご紹介しました、道へのアプローチの中にある枝垂桜。
今見事に咲いています。



枝垂れっぽくない?



ええい、なら大サービス。
でもごちゃごちゃになりすぎましたでしょうか?



ということで家を出まして、一路国吉まで。
ここの菜の花を紹介しましょう。
いすみ鉄道の菜の花のイベントは2月なのですけど、むしろ今のほうが盛りのような気がします。



こちらも大サービス。
今日は、気前がいいですね。



桜とのコラボレーションはいかがでしょうか。



この傍には梅と桃が満開でした。
探せば、桜、梅、桃、椿、カイドウ、そして菜の花と、水仙、総天然色大パノラマ写真なんてのができるかもしれません。



ところで、雉、、、、
なぜって聞かれても困ります。
だって、その田んぼにいたんです。




ねぇ、岬ってほんとうに素晴らしい町でしょう?



もっと個人的なことだと思うけど   新指導要領に「愛国心養成」

2008年03月28日 13時44分05秒 | 芸術・文化


私の仕事はある国の文化、特に芸術を日本に紹介することだった。
その縁で新聞に半年に渡り「国際化」というコラムを書いたけど、その原点は、いろんな価値観を持つ国々の人の考え、文化を理解し、評価するためには、まず自分の立っているところを知ること。自分の文化、風土を大切にということだった。
そして、育った町の市長への文化政策の審議員をやったり、その任期が終ると県からリクルートされたりしていた。
仕事の関係もあったけど、国や自治体が文化や芸術の振興、保存に力を貸してくれることは大賛成。
でもそれを教育の分野で押し付けることが必要なのかどうか疑問に思えてならない。

愛国心も、自分の国の文化や歴史に愛着を持つことも、それはもっと個人的なレベルのものじゃないかと思う。
確かに愛国心や、日本の文化の衰退みたいなことがよく言われているし、そのようなことを目にすることも多々ある。
でもそれを押し付けなければ駄目になってしまうほど日本の国や文化は弱い、脆いものだとは思えないのだけど。

今いろんな文化が入ってきているし、外国へ行くチャンスも殆どの人が持っている。
黙っていても、日本のいい面も目にすることが多いはず。
どうにもならない国、政治をしていて、愛国心が生まれるわけはないし、それを押し付けるのは本末転倒に思える。
政治家はいい国を作っていく。そして自分の文化や風土を大切にしていく。
そこからこそおのずと愛国心は生まれてくるのではないだろうか。




指導要領、異例の修正 「愛国心」など追加(朝日新聞) - goo ニュース

雄蛇ケ池   千葉県東金市

2008年03月28日 11時13分23秒 |  岬な日々
雄蛇ケ池は慶長19年(1614年)に当地の代官島田重次(後に出家して伊伯)によって千葉県東金市に作られたため池です。10年がかりで作られたこの灌漑用水は広さ25万m2、周囲は4.5Kmだそうです。





千葉の外房にはたくさんの灌漑用の池、堰があります。
多くは山の入江を塞ぐ形で堤防が作られており、堤防が長く、高いものが多いのに比べると、この堰は堤防部分が狭くなった地形を利用しているので、特に難工事だったとは思えません。
ただこの作られた年代が関が原の戦いを含む日本の大変動期であったことは、島田代官に別な意味での労苦を与えたのではないかと興味を覚えました。



雄蛇ケ池の名前は、代官の夢枕に蛇がたって工事の着工を促したとの言い伝えがあって、それから来たものだそうです。 今でも、この池の周囲に3,3kmの遊歩道が作られていますけど、七回り半するとその蛇が姿を見せてくれるのだそうです。
蛇の苦手な私にはちょっと無理な注文ですけど、興味がおありの方はどうか試してみてください。湖のほとりには東屋がいくつか作られておりますので、その柱に巻きついて待っていてくれるかもしれませんよ。


      すわ、蛇かと思いましたけど、違いました。
      まだ一回も回っていないのですから、当然ですよね。

ところで蛇の足
私の背後霊さんは富士山の神様だってよく日記に書いていますけど、彼女は火(噴火)の神様であるとともに、火を静める神様でもあるのですよね。スーパーマルチタレントの開祖。
そして火を静める神様って必ず水に関係があるし、蛇との関係も深いのですよ。
私が行くところには必ずこんな風に蛇が出てくる。
マイミクさんにも蛇がいる。もっともこっちは尻尾が八っつもあるんだけど。夜な夜な酒瓶に巻きついて舐めているそうな。


           ごめんなさい。
           尻尾八つついた蛇が見当たりませんでしたので、これで代用しますね。

それにしても彼女(神様のほうね)は子供をお酒(甘酒)で育てたそうで、酒造の神様にもされているけど、私のお酒に弱いのはどうしたことかしらね?
岬町には木花開耶姫を祭る小さな祠もある。女神様の中では一番の美人さんというのはいいんだけど、、、
私は彼女からは逃げられないのよね~。
桜が咲いてくると何となく頭と背中が重くってね~。



遊歩道は舗装された山道で、それほどの起伏もありませんので、ハイキングの練習にはちょうどいいかもしれません。昨日も犬を3匹連れた(元)ぴちぴちギャルたちが私とは反対周りで犬の散歩をしていました。
この遊歩道は高い杉の林に囲まれて、羊歯の下生えも見事でなかなかのものでした。






千葉方面からですと、東金道路を東金で降り、そのまま国道を東金市内方向へ向かうと、二分ほどで雄蛇ヶ池のサインが出てきますのでそこを右折、一分ほどで着きます。いすみ市からもそれほど遠くないので、岬の風物のカテゴリーに入れました。

いすみに行くときにこのサインをいつも見ており、どんなところかなと思っておりましたら、知人がMixiにこの池のことを書かれておりました。そのときには護岸のコンクリートが目に付いて、ちょっと興味をそがれておりました。

でも折から桜の時期、もしここの桜がよければ、近くの八鶴湖にも行ってみようと立ち寄ってみました。桜はまだ二分くらいで早すぎましたけど、この杉林とその下の風景、整備された遊歩道はなかなかのものでした。
色気より食い気も誘いますしね。




多摩川散歩 080326 桜が咲いてきました。

2008年03月27日 20時55分10秒 |  多摩川散歩

26日、暖かい陽射しに誘われて多摩川へお散歩に出かけました。
桜も大分咲いていて、平日とはいえお花見の客もちらほら。
今日ぐらいの人出ならまだ許せるって感じですね。
それよりも、子供たち同士でシートをひいて、おにぎりなどを持ち込んでお花見をしているのを何組も見ました。
なんとなく嬉しくなってしまう風景でした。

この時期、椿や水仙、梅も咲いているし、辛夷はもう散ってしまいましたけど、木瓜や海棠、そしてもちろん桜は今やそのさかりを謳歌しています。
多摩川はハマダイコンの花で縁取られたみたいになっています。
若葉のおひたし、根っこを辛み大根代わりに使う人もいるみたいです。
葉っぱは美味しかったですよ。
でもこちらはショカッサイ。大根の花ってよく呼ばれていますよね。



これはまた色違い。色キチガイではありません。



なんでカラスなんでしょうか?
カラスノエンドウ、これも私の好きな花の一つ。



なかなか別嬪さんじゃありません?



毎回、この名前を出そうとすると、ちょっと恥かしい。
これまた変な名前を付けられて可哀相といえば、可哀相。
命名者はもっと責任を感じて欲しかったですね。
でも、よくみるときれいな花ですよ。



派手ではありませんけど、でも可愛い。
ハコベだと思いますけど。



こちらは食べられません。
ハナニラ。



川はハマダイコンで縁取られ、道や家の垣根はレンギョウで飾られています。



ここにはありませんが、ヒュウガミズキやトサミズキも今さかりですね。

そしてこの時期のお約束の桜。
私が撮ると、この陽気な花がどうして寂しく写るのでしょうか。



ごめんなさいね。




でもデジカメは難しい  階調を見る

2008年03月24日 12時05分12秒 |  デジカメ練習帖

フィルムカメラからデジカメに移って、いろんなことがとても易しくなりました。
PCに取り込んで、現像、リサイズして、印画やウエブにアップするのが即日にできます。私には難しいですけど、現像の過程でいろんなエフェクトをかけることもできます。以前なら、DPEに出して、コンタクトをを見ながら選別し、少し大きめに焼き増しして、トリミングや焼きこみの指示を出し、それを見ながら大きく伸ばしていく。
地方のアマチュアだと、下手をすると一月近くかかる行程を自分でできるようになってきていますし、それにかかるお金も不用になりました。

デジカメでは、さまざまな基本設定もカメラ自身である程度行えます。
でも、これが結構難しいのですね。

普段多摩川の散歩のときなどには、目ではシャープに見えているのに、仕上がりを中性にしていますとなんとなく眠かったりすることが多く、シャープに設定しています。
ところが22日のいすみでの散歩の時にはこれが裏目に出ました。
前日の大風と雨ですっかりゴミが洗い落とされた大気。そして真っ青な空から照りつける太陽。この条件ですとシャープのままだとコントラストが強く出すぎています。
この日はむしろ、中間調かソフトくらいにでもセットして置けばよかった。
人間の目は広いかなり階調を再現できるし、フィルムもその幅を大きく持っていると思いますので、それに慣れてしまっているとデジカメの階調の狭さに裏切られてしまう。



スポット露光で結構ハイライトの部分に露出をあわせているはずですけど、そこがもう白とび寸前。でもこれに完全に合うと、他は真っ黒につぶれてしまうでしょうね。



その辺の兼ね合いをどう上手く処理するのか、その辺のことを全く考えもなくバシャバシャとシャッターを切っている私には、到達できない仕事に思えてなりません。











岬な日々  今日の岬の風景(その3)  080322

2008年03月24日 11時19分50秒 |  岬な日々

さて、22日土曜日の散歩の続き。
最初に家の周りの花々を取り上げましたけど、今回は途中の清水寺とその周辺の花や植物たち。

存続が危ぶまれているいすみ鉄道が一年の最初のキャンペーンで菜の花列車を取り上げますけど、それはもうとっくに終了しています。殆どの菜の花は終わり。でも今さかりの菜の花もまた結構多くてあの暖かい黄色が人の目をひいています。



その菜の花にも負けないで、今、咲き誇っている花をお届けしましょう。



こちらは花ではないですけど、つややかなブルーが草の間から美しい。



なにも大きいから人目をひくとは限りません。足元にも美しい自然の贈り物。



紫といえば、今の時期はショカッサイが一番目をひく存在でしょうか?



畦に咲く水仙もまた名残の花だけど、まだまだ元気です。



こちらは隣家の花壇に植えてあった、ヒメスイセン。



もちろん、春といえば女王、桜の花を忘れてはいけませんね。
特に葉っぱと一緒に咲いてくる山桜の系統の桜は、私にはとても優しく見えます。



いすみ市岬町の清水寺の花々でした。










岬な日々  今日の岬の風景(その2)  080322

2008年03月23日 21時42分13秒 |  岬な日々

話は前後しますけど、22日の岬の散歩の続き。



雲ひとつなく晴れ上がった空、でもまだ大風の影響は強く、堤防では波しぶきが車に降り注いできます。



カモメのジョナサンたちは、しばらく漁に出れなかったので必死で飛び回っていました。



もうちょっと大型の鷺たちは、さすがに陸に上がって防風林などに守られた場所に避難しています。でも彼らはさすがにこの風のなかでもひらひらと力強く飛び交っていました。



逆風の中を飛び回る彼らの姿はとてもエネルギッシュで、美しかったです。




22日の散歩はもう一回続きます。
請う、御期待。
いえ、誤期待ではなく、、、



懐かしい恋人に出会いました  

2008年03月23日 21時02分38秒 |   私の小さな恋人たち
今日岬を散歩していて、山羊の親子に出会いました。
首輪をつけて、田んぼに放し飼い。
母山羊(多分)に子山羊が二匹。
のんびりと草を食んでいる姿に昔を思い出しました。
カテゴリーの「私の小さな恋人たち」では、私の恋人たち(殆どが猫、そしてちょっと犬です)の話を書いていますけど、そのトップを飾ったのが山羊のめ~でした。

小学生だった私が学校から帰ってくると、まだ私の姿が見えないうちから、山羊小屋の囲いを足でけって、め~、め~と出してくれと鳴き叫んでいたそうです。
それを見ると、家の人たちは、私がもうすぐ帰ってくるってわかったといいます。

晴れたに日は、私は家に帰るとランドセルを放り投げ、自転車を取り出して、め~と散歩に出かけるのが日課でした。
め~は首輪もつけないで、私の自転車の後をとことことついて周り、小さな町でしたけど商店街などの通りでもいつも一緒でした。

先日の金曜日、Mixiの仲間の昼食がありました。そのときに山羊の話が出て、この話をしたばかりでした。
今日は本物の山羊を見ました。
懐かしく、ちょっと物悲しく、、、、
あのころが、私の人生の中で一番いい時代だったのかな。