夢幻泡影

「ゆめの世にかつもどろみて夢をまたかたるも夢よそれがまにまに」

オオヨシキリ 飛翔

2009年05月31日 22時28分32秒 |  岬な日々

ところで、オオヨシキリの写真というと、どうしてもあの風が吹くとゆれる葦の穂にへばりついて、「タチュケテェ~」って叫んでいるのを撮りがちなんですけど、でもオオヨシキリも一応は鳥でございますから、飛ぶんですよ。それもけっこう早いんですね。ということで、今日はその証拠写真をアップしておきます。

ちなみに、今年の「タチュケテェ~」は、こちらにございますよ。
http://blog.goo.ne.jp/t_ashizuka/e/05e0abdc72aa53df0a860ef9d513dea5


去年の分は最初の行のリンクから見てくださるか、下のリンクですね。
http://blog.goo.ne.jp/t_ashizuka/e/2723539df3f317b7fdafda5c417823b2


以前のブログにも書いていますように、多摩川でも声は聞くのですけど、江戸っ子のオオヨシキリ君はまだ撮っておりません。こちらのは全部いすみの家のそばの原っぱで、「タチュケテェ~」ってやっている子です。

源氏蛍 いすみ市岬町

2009年05月31日 21時26分40秒 |  岬な日々


夕食を食べに国吉のカンパーニャに参りました。
食事が終わるころに、お店の方から、
「蛍はごらんになりましたか」って聞かれました。
紫陽花の花とともに、蛍を見たいというのが今回のいすみでの目的でしたが、昨日は雨でまだ見ておりませんので、
「否。でも、蛍は出ていますか?」って答えましたら、
「もう10日ほど前から出ていますよ。先日は、見に行ったお客さんが乱舞だった、すごかったって興奮してらっしゃいましたよ」って答えでした。
「ここの夕食が終わったころ、ちょうどいい時間だから、蛍を見て帰ることにしていたので、楽しみです」ってお話しました。

ということで、帰りに家の前の田んぼまで参りましたが、ほんとうに乱舞、乱舞。
お近くの方にも蛍が出てますよ、、、って電話を入れたくらいでした。




いすみ市では、山田というところの源氏蛍が有名です。
ここは平成元年に当時の環境庁が「ふるさといきものの里」100選というのを選定しましたが、その中にも、
「34 源氏ぼたるの里 千葉県夷隅郡大原町 ゲンジボタル・ヘイケボタル」
として記載されています。(夷隅郡大原町は今、いすみ市に変更になっています)

ここでは町民の方が、農薬などを使わないようにしたり、水路を自然に保つことなどさまざまな取り組みをされており、蛍の時期には観光客のためにボランティアが組織されて、車の誘導や案内に当たっています。

ただ、何度か参りましたけど、何せ駐車場も少なく、押し寄せる車をさばききれないのですね。何度かは現場まで行って諦めて帰る始末でした。

ところが、蛍って、自然が優良に残っていればいすみのどこででも見られるのです。去年も私のうちの前の小川で源氏蛍の乱舞を何度か見ていますし、写真(えらくひどいものでしたけど)もアップしています。

今年の写真も先ほど撮りました、去年と同じ家の前の蛍です。
ただ、ここは道が狭く、こんな弱小ブログでも、毎日1000を越すPVがあります。その何人かが来られて、車を止められると、他の車の通行に邪魔になりますので、あえて、場所を記載しておりません。悪しからずご了承くださいね。




ところで、またまたいすみ市役所のHPに対しての不満です。
先日もいすみ市の文化財的な箇所がHPに記載されていないということを書いていますけど、ほんとうはもっとひどいのです。

この源氏蛍の里に関しても何の言及もない。
例年ですと、今頃蛍祭りをしているはずなのに、そのデータもないのですね。
しかたがないと、いすみ市の観光協会のHPに行きますと、いすみ市役所のHPに統合されましたと書かれていて、市役所のHPに飛ばされるのですけど、結局、市役所からも、観光協会からもネットからのアナウンスは皆無という状態です。

ちなみに、いすみ市役所の観光情報のページに飛んでみてください。
「緑あふれる山」にはホタルの里が最初に言及されていますけど、中には何も書かれていませんね。
「観光情報」も空欄のままです。
載せる時間がないのならば、今までの観光協会の情報をそのまま、こちらにアップして、おいおい、追加修正していけばいいのにと思われますけど。
最悪。

以前にも、いすみでは大雨が降ってがけ崩れがあったりするのだけど、岬のこの家ではテレビが山陰になっていて映らない。大雨が降ったりすると心配になって市役所のHPを見たけど、何も載っていない。千葉県の防災のページに行くと他の町では避難所が開設されたというリストがだされているのですけど、いすみ市の分は皆無。ところがSNSなどで問い合わせると、いすみでも避難所は開設されているよってことが分かるのですけど、この役所、いったい何をしているところなのでしょうかね~


ちなみに、いすみ鉄道では大多喜町での蛍ウォッチングを開催しています。
また、近くの白子町でも養殖の蛍ですけど、例年、蛍祭りを開催しています。

紫陽花  いすみ市岬町

2009年05月30日 23時15分32秒 |  岬な日々


紫陽花の
 花 ようように
   色染めて
     風車



茂原の町から広域農道を国吉のほうに走ると5分くらいで紫陽花屋敷というところのそばを通ります。今回のいすみでは、紫陽花が咲いてきたかどうかも気になっていた一つですけど、木曜日にこちらに来たときには夜になって、様子を見ることが出来ませんでした。

トップの写真は家のそばの紫陽花。
これは去年もずいぶんとモデルになってもらったのですけど、今年もまたお世話になることでしょうね。数は多くはないのですけど、柿木などの下生えになっていて、光線の具合がとてもいいのです。それに、いろんな種類が植えてあって、それぞれがモデルとして楽しめますので、とても感謝しています。
その紫陽花はごく一部が咲き始め、やっと色づき始めたというころですので、紫陽花屋敷も来週辺りからなのでしょうか。
東京あたりの都会の花と比べるとちょっと晩生。
田舎ですもの仕方がないといえば、言えるのかな? 
なんちゃって。



千葉にはこのほかに植えられたものとしては松戸の本土寺や、野生のものは真綿原高原が有名です。ただ真綿原は道が狭く、紫陽花の最盛期には交通規制がかかりますので要注意ですね。

紫陽花は日本の古来種もあり、万葉の時代には咲いていたはずですけど、先日ご紹介した万葉の詩以外には、万葉、古今、新古今などにはでてきません。
色が変わることから、移り気、不誠実などと、あらぬ疑いを一身に浴びせられております、可愛そうな花ではあります。



雨の荒木根  いすみ市荒木根

2009年05月30日 22時34分57秒 |  岬な日々


28日木曜日からいすみに来ています。
外は雨。
外出の意欲はそがれてしまって、家に閉じこもりばかりです。
でも、この時期の雨は素敵ですね。
窓の外の新緑を眺めながら、雨が木々を打つ音をしんみりと聞いています。
空気までが新緑の色に染まっているようです。



今日はその雨を突いて荒木根ダムまで行って見ました。





以前にもちょっとご紹介したダムですが、 このダムはちょっと珍しい目的を持っています。
というのは、いすみ川は渇水期には塩分の強い地下水が川や田んぼから流れ込んで塩分濃度があがります。そのためにいすみ川を水源とする田畑に悪い影響を与えるので、このダムが作られ、渇水期にはこのダムからの放水があり、塩分濃度を下げる働きをします。




霧がかかっていれば嬉しいなと思ったのですけど、半分正解。
ちょっとかかり方がいまいちかな?



ダム下の荒木根の村。
こちらもしっとりとした風情を見せています。




メタボ

2009年05月30日 13時20分52秒 |  姥捨て山は大騒ぎ


歳をとってきて、一番気になっているのが、体脂肪率。
いや、最近体重計に乗るのが怖いくらい。
何年か前よりもプラス10くらい多いのですよね、、、、
昔は、このくらい豊満なほうが好まれた時代もあったのだけど、、、、

このままじゃ、「怠けているせいです、もう少し修行をしなおしなさい」って天界から追い出されるかも、、、

でもな~ 散歩をしても、食事制限しても、体脂肪が下がらないんですよ、、、、
困った、困った、、、、

カワセミ  等々力緑地  撮影データを追加しました

2009年05月25日 21時22分59秒 |  多摩川散歩


知人のブログにカワセミの飛翔(それも水平飛翔ね)がついていました。超絶技巧ですよね、、、、、
と、思ったら、別な知人のブログにはカワセミ一家のアウティングが掲載されていました。そろそろお母さんから家から追い出されるので、他の時期には見られない風景、この時期の期間限定ですね。今日お会いした方も、昨日は家族で来ていたけど喧嘩が絶えなかったって言っていました。巣立ちの前で、自己主張が激しくなってきているのですね。

おまけにNHKでは「御宿かわせみ」の再放送中、、、、関係ないか。

ということで、カワセミ撮りたい病が再発いたしました。

自転車を飛ばして等々力緑地へ。
今日のカワセミちゃんをご紹介しましょう。



自慢げに後ろの羽を見せてくれましたよ。



こんなの、一飲みです、、、イッキイッキってね。



さて、飛び物は飛ばなきゃ、、、、って



でも、オットット
カワセミも岩から落ちる、、、



トリミングしてもよかったのですけど、そうすれば羽の色がよく分かる。
凄く綺麗ですよ、、、、



これって、なんだか幽霊みたい、、、




ところで、撮影データを追加しておきます。

D300
タムロン SP AF Di 200-500 (上の写真は全て500ミリ)
ISO 800 (これ以上の増感は画面が荒れるので、よほどの状況でないと普段しません)

フォーカス マニュアル
露出 スポット
露出優先

F. 9.5  1/350
  このレンズは開放ではあまり描写力がよくないことと、マニュアルで起こる多少のピントのずれを見越して被写界深度を稼ぐために多少絞ってあります。
  早いシャッターを切りたい気持ちとのせめぎあいの結果です。

三脚使用。
  私としては、クローズアップ以外では珍しく三脚使用です。
  このレンズには手ぶれ防止はついていませんが、ついていても三脚使用であれば意味ないですよね。 
 
蛇の足
この焦点距離のレンズでは、飛び物を撮ることが多く、AFでは間に合いませんし、カメラが狙ったものにピントを合わせないときも多いですね。
飛び物の撮影で500ミリくらいまでは普通は手持ちで撮影しています。(このクラスは月とか特別な被写体を撮るとき以外はほとんどが、鳥、したがって三脚を使うことはほとんどなしです)
それに、三脚を使用することが前提なら、今のAF、手ぶれ防止付きのレンズではなく、昔のフィルムカメラの、AFなし、手ぶれ防止なしの単焦点レンズの中古の方が、綺麗に出ると思います。
というのが私の持論ではありますけど。

蛇の足  その2
最近のD300。 なんだかノイズがでるというのか、画面があまり綺麗に出ません。レンズや設定を変えて少しテストをしてみて、それでも直らなければ、サポートへ持って行こうと思っています。



梔子  みみなしの山のくちなし、、、

2009年05月23日 15時41分42秒 |  気になる詩、言葉

みみなしの山のくちなしえてし哉
   おもひのいろのしたぞめにせん
        詠み人しらず       
        古今集 19-1026


昨日も夜にかけて一時 雨が降るという予報でしたが結局、雨は降らずじまい。
今日も、曇りの空が広がっています。
湿気の多い風が吹いていますけど、特に暑くはない。むしろ風が心地よいのです。
風が、ベランダで踊っていてもそこはかとなく梔子の匂いを伝えてくれます。
時折、その匂いがぐっと強くなって、いたずらな風が部屋の中を覗き込んだのを教えてくれます。

上の詩は、耳成山の梔子を手に入れたいな。そうすれば私の恋心の下染めにしよう。
みみなし、、、噂も立たないし、くちなし、、、口をつぐんで誰にも教えない。だから、耳成山の梔子で私の恋心を染めてしまえば、誰にも分からないでしょう。

今は一重の梔子はむしろ少なくなりましたが、当時は一重ですね。
果実はご存知のように、布を染めたり、食料を染めたりしていました。
私も、栗きんとんのレシピをアップしていますけど、その時にも梔子の実を使っています。
       
花は、いろいろアップしていると思いますが、日記の量が増えすぎて、以前のものを見返すのが大変になってきました。



初夏のちょっと湿り目の宵、どこからともなく梔子の香りが流れてくると、こんな老いぼれでもなんだか人恋しくなります。
それには蓋をして、お気に入りの椅子に座り、テーブルには美味しいお酒と、、、、本なのでしょうか。。。
ものぐるおしゅうございますな~


バラ パレード そうび   

2009年05月21日 09時55分27秒 |  気になる詩、言葉


今、ベランダではバラのバレリーナとチュチュが咲いていますが、昨日、この子も求めてきました。パレードという種類だそうです。
でも、このピンク系のパレードは、濃いピンク(赤?)のパレードとはずいぶん違いますね。赤のパレードは頭が重くって下向いているけど、これは胸を張って、上向きですよね。もしかしたら、違う種類なのかしら?
昨日、買ったときにはこれから開くって状態でしたけど、今や咲きすぎ。一つだけ、「これから、、」のがありましたので、それをトップに持ってきてみました。

確かに確かに、、、普段は他人の厚意を受けることを知らない、見られていることすら知らないような野の花が好きなんて気取っていますけど、このバラを見ているとほんとうに「花」(あるいは「華」かな)って感じがしますね。
世の不幸というものをまったく知らない、気高いお姫さまなのでしょうか、、
人が手をかけてくれることに疑問も持たない、見られることのために存在していることを十分にわかって咲いてくる花の一つですね。
そのレベルでの切磋琢磨を経て来ている花ですから、綺麗なのが当たり前だと思いますけど、この無心に咲いている花にもいろいろな問題もあるのでしょうね、、、

なんて書きながら、美人コンテストの参加者のためのトレーニングを思い出しました。でも、悪いけど、あれで作られた「作品」って、なんの魅力もないな~
(何ていいながら、そんな人に迫られたら、断れるかな、、、、たぶん、無理でしょうね、、、、、なんて思う私もまた、私なんですけど)

ある意味、車のレーシングと同じなのかなとも思います。普段の私たちとは無縁なところでの切磋琢磨が、自分たちの世界にフィードバックされてくることもあるのでしょうね、、、そんな風に思ってあげましょう。



でも、やはり知人でバラを植えたいからっていすみ市に移り住んできた方がいらっしゃいますがその気持ちが分かるような気がします。
今春咲きの季節を迎えて幸福の絶頂にあるその方も、一年を通じての花の世話は本当に大変みたいです。
日ごろの世話をサボってしまうとそれが結果としてでてくるのですからね。

野の花の生命力に惹かれるのか、、、
それともこれだけの熱意を注ぐ人たちの存在に圧倒されるのか、、、、
うん、他人事みたいですって? そりゃそうですよ、私はそんな努力はできないから。人様のものを見せてもらうか、ほったらかしでもよく咲いたな~ってそんなことを嬉しがっているかのどちらかですからね。





ところで、バラ。
今までもずいぶんと写真を撮ってきていますね。
「写真、植物」 (これは岬や多摩川に編入しなおしています。残りは「写真」にしてしまおうと、、、思ってたのですけどね、、、今またどうしようって迷っておりますよ)
「多摩川散歩」にもたくさんベランダのバラがついていますし、「岬な日々」には少しだけあるかもしれません。
「気になる詩」には古今集の紀貫之の詩を入れていたと思います。
我はけさうひにぞみつる、、、、
で始まる歌。 今朝の「さ」と憂ひの「うひ」でそうひが織り込まれている詩ですね。この手の折込は「物名」の中に入っています。ちょっとわざとらしい詩が多くてあまり好きな巻ではありませんけど。 その「そうひ」が薔薇の音読みですよね。
古今集の前くらいに中国から入ってきたといわれていますので、万葉集にはバラはないはずです。(これまた、確証はありませんので、ご存知の方お教えください)
以前のバラを扱った日記でも、当時のバラは今の洋種のバラとは違いますよって書いていましたけど、バラといえば、今は多くが洋種のバラですね。
まだ、一般的ではなかったのでしょうね、新古今集にはバラの詩は覚えがありません。

ところで、古今集の唯一の詩をもうすでに使ってしまったので、、、さて、何に絡ませましょうか。ということで、またまた源氏物語

階のもとのさうび けしきばかり咲きて 春秋の花ざかりよりもしめやかにおかしきほどなるに 
        賢木

ご存知だと思いますけど、ここの「けしき」は景色じゃなくって、「兆し」の意味ですからね。
私は紫式部のこの感性、すごく日本的だと思います。
また、それが私が野の花に目を向けるところでもありますけど、
洋花のどこまでいっても、豪華絢爛というものよりも、和の好みから言えば、しめやかに、ひっそりと、っていうような謂わばペーソスを含むものをもっと素晴らしいと思える概念。
以前にも書いたことがあると思いましたけど、海外から来るアーティストに、「日本人の感性というのはね、満月を見ても、濃紺の空に満月が輝いているのよりも、月の一部が雲に隠れているのを好きなんだよ。その雲の形、そしてその裏に、それがないときの満月を想像する余裕を見る人に与えられるからね」、、、、なんて、偉そうなことをね。今考えると恥ずかしくって冷や汗が出るけど、、、
なんていいながら、満月のまん丸お月様をよくアップしていますけど、あれはカメラやレンズ、そして三脚を含めたシステム全体の性能を見るので撮っているのですからね、、、、(オタオタ)

でも、日本人ってそんなとこ、けっこう屈折しているし、その屈折具合がなんとなく、可愛いじゃないですかね、、、、




言問はぬ木すら紫陽花 

2009年05月19日 18時30分03秒 |  気になる詩、言葉

そろそろ紫陽花の季節ですね。
あの五月の雨に濡れながら咲いている紫陽花は周りのよどんだ空気すら浄化してしまうような、そこだけきっぱりとした空間を作ってくれますね、大好きな花です。

トップの紫陽花は何週間か前に花屋で求めたもの。
それからずっと目を楽しませていてくれますけど、花が終わりになりかけていましたので、切って、花瓶に入れてみました。
やはりベランダではちょっと場違い。岬の庭の露地に移したいのですけど、何度も書いているように、紫陽花や梔子は虫にやられてしまって、いくら植えても駄目なのですね。
家のすぐ上にはいろんな色の紫陽花を畑の際に植えてあるところがあって、毎年この日記に使わせてもらっています。
手入れをちゃんとやれば、家でも大丈夫なはずなのですけど、、、
それと、もう一つ、いすみ市の近郊では、茂原から国吉方向へ広域農道を来ますと、紫陽花で有名な館があります。これも去年もアップしていたと思います。



ところで問題の紫陽花。
シーボルトがオランダに持ち帰った何種類かの紫陽花の一つには、奥さんの名前をつけて「オタクサ」(学名は長くって、シーボルトと共同研究者とオタクサの名前が入っています)って紹介していますけど、もともと日本は紫陽花の多い国ですね。でも、このオタクサは、シーボルトの前に日本に来ていたツンベルクがすでに発表していたので、学術的には認められていません。ところが、牧野博士がシーボルトは学術名に自分の恋人だった花柳界の人の名前を使ったって怒られており、逆にそのことで、日本ではあたかもオタクサが学術名として正式になっているように思われている節があります。



ところが不思議なことに大和詩にはあまり出てこない。

万葉集には大伴家持が坂上大嬢に送った戯れの詩とか橘諸兄の祝賀の詩くらいかな。

家持のは

言問はぬ木すら紫陽花諸茅等(もろちら)が
   練(ねり)の村戸にあざむかえけり
           4-773

実を言うと、この詩、よく分からないんですよ。

物を言わない木にすら紫陽花のように移ろうものがある
(まして、私はあなたの手練手管に)欺かれてしまった

珍しく、解説を加えておきます。。。っていうのか、解釈に自信がないので、間違いを指摘していただきやすいようにってことですけど。
諸茅、、、変化しやすい植物、移ろう、、、移ろう心
茅のところでも、茅の葉の色が変わるように、、、、って詩がありましたよね。
練りの村戸、、、練りは、今でも作戦を練るって使う「練る」ですね。練った、考えた心、作戦、方策、、、、、
そんな風な解釈しかできないんですけど、細かい点では間違っているかもしれませんけど、意外と心は掴んでいるかな?

とにかく、大伴家持と坂上大嬢の歌合戦。万葉集にはいくつかでてきますよね。結局、坂上大嬢は家持の正妻になるんですよね。めでたしめでたし、、、そして、それから1000年もこの二人の惚気に付き合わされる日本人にはご愁傷様。(もっとも家持のラブレター代わりの詩は坂上大嬢だけに贈られているわけじゃないけど)


橘諸兄のは

紫陽花の八重咲く如く弥つ代にを
   いませわが背子見つつ偲ばむ
          20-4448

紫陽花の八重に咲いているが如く、八代までも
   栄えてください そのような我が君を偲びましょう、、、

唐詩でもよくありますけど、この手のおべんちゃらの祝い詩って好きじゃないんですけど、どうもうつろう、心変わりをする、誠実じゃない、、、、って、紫陽花に対しての評価がその辺に集中しているときに、紫陽花を勢いのあるもの、盛んなものに例えているこの詩はとても珍しいので、あえてご紹介しました。
それにもう一つ、この時代の紫陽花は山紫陽花、額紫陽花だって言われているのですけど、こちらでは八重って言っていますよね。もう八重の紫陽花があったのですね。
ただし、紫陽花の花びらのように見えるのは花弁ではなくて額です。花はあの花弁状の物の中にある豆粒見たいのものです。ですから、正確には八重とは言えないのかもしれませんね。


古今集や新古今集では思い出せないのです。心変わりを恨む詩なんてのが多い古今集や新古今集ではありそうなのですけど、、、、私の見落としかもしれませんね。もし、ご存知の方がおられましたら教えてくださいね。





蛇の足ですけど、
白居易の紫陽花を2007年6月19日にアップしています。
この詩が入っている詩集は日本でももてはやされて紫陽花という漢字が日本に定着しました。でも中国では結局紫陽花の名前は定着しなかったのですね。
ただこの中で書いていますように、この紫陽花が、今の紫陽花かどうかは疑問視されています。 

いじめ  雀による、、、、

2009年05月18日 21時05分38秒 |  多摩川散歩


先日、雀の写真をアップしましたよね。
最初のものはベランダにおいてある植木鉢の皿に飛んできて、なんかないって聞いている所の写真。
多摩川への散歩をしていなくて、写真の在庫がなく、植木鉢の皿にお米を入れて、雀に来てもらってモデル撮影をしたものが2回目の日記。

でも、反省して、それ以来餌をやっていません。
翌日も、その次の日も、ベランダにやってきて、餌がないと窓サッシまでやってきて、1メートルとはなれていない私を見ながら、チュンチュンって鳴いて餌を催促していました。

それでも心を鬼にして、餌をやりませんでしたら、昨日あたりから、プランターの中でばたばたしている。
何をしているのかと思いましたら、これが砂風呂なんですね。
ネギが植わっているプランターでほんとうに狭いところ、何もこんなところで砂風呂を浴びなくても河原に行けばいくらでもいい場所があるのにって思って考えていましたが、分かりました。
これは羽ダニを落としているんだ。
餌を上げないからいじめをしているんだって、、、、、



もし、自称18歳の男性がマンションから飛び降り自殺って記事がでましたら、それは雀のいじめに耐えられなくなった私のことですから、香典はよろしくご手配ください。
もし、ご無理でなければ、今、先渡ししてくださっても、けっして文句は言いません。
香典をお忘れの節は、そろそろ気候もよくなりましたので、白無地の単衣に、白の三角の鉢巻をして、催促にお伺いしますので、その節はどうぞごひいきに、、、



今日の写真も先日の雀の写真の残り物。
写真がメインのはずのブログが、この数日、写真なしですね。
写真なし、文章もなし、、、に、ならないようにがんばりま~~す。