狼魔人日記

沖縄在住の沖縄県民の視点で綴る政治、経済、歴史、文化、随想、提言、創作等。 何でも思いついた事を記録する。

続・防衛省昇格 古い上着よさようなら

2006-12-01 12:43:16 | 普天間移設

「勝谷誠彦の××な日々」より転載

2006/12/01 (金) 防衛省ならまだしも防衛相って間抜けな字面だなあ。

6時起床。防衛庁を防衛省にする法案が衆院を通過した。この国では当たり前のことを当たり前にするのに何十年もかかる。世界中が笑っていた「偽装非武装」がようやく終わったのである。それだけのことなのだが朝日新聞はよほど悔しいらしく昨日の社説でこう書いた。<防衛「省」/改めて昇格に反対する >http://www.asahi.com/paper/editorial20061130.html。<戦後再び持った武力組織を軍隊にはせず、自衛隊としてきた。普通の軍隊とは違う存在であることを内外に明らかにする効果も持った>。頭がおかしいんじゃないのか。広辞林を引いてみる(天声人語調・笑)。武力。<軍隊の力。兵力。>。軍隊。<一定の秩序をもって編制された軍人の集団。>。辞書くらい引いてから社説を書いたらどうだ。わかってやっているのなら読者を愚民だと思って騙そうとしているのである。武力組織は軍隊である。世界中が「言い換え」を嘲っていたのである。強姦をいたずらと言い暴行や恐喝を虐めと言いかえるのと同じ卑劣を主導してきたのはこうしたエセインテリの現実を直視しないインポ野郎どもなのだ。当たり前を当たり前に戻す時には中途半端がいちばんいけない。なぜ「防衛省」ではなく「国防省」にしろという声が出ない。これまたこの国の卑怯者どものいつもの癖で主語や目的語を外すのだ。原爆慰霊碑の「過ちは繰返しませぬから」と同じだ。ちなみにこの慰霊碑の碑文は今言った責任回避の卑劣の象徴である。主語がない上に「過ち」と言われた犠牲者こそいい面の皮である。「米国の国際法違反の非戦闘員大量虐殺を銘記しかかる行いが繰り返されぬように日本国民は願う」だろうが。「防衛省」では何を守るのかがわからない。「国を防衛」するのであれば略して「国防省」となる。あるいは防衛するのは永田町に巣くう連中の利権談合共産主義なのかね。その巣窟たる防衛施設庁を温存したまま防衛省の中に取り込んだのを見ると図星ではないかと思われてくる。もうひとつ言えばこれを機会に気の毒な階級名もかえるがいい。何が一等陸尉だ。一尉二尉三尉って小学校の運動会の順位かね。きちんと大尉中尉少尉と呼べ。誓って言うが庁を省にしたよりも軍の士気は画期的に上がる。自衛官もとい軍人に志願したがる優秀な若者も激増する。防衛費が増大したり新しい武器を調達するといつもイヤガラセを言う朝日新聞はこうしたソフト面の強化こそ本来は大賛成するべきだろう。

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   「ものは言ってみるものだ!」

2006-12-01 08:33:57 | 普天間移設
縄 文 通 信 12月-1  (172号)
     縄文暦12006年12月1日   

  
                       中村 忠之

   「ものは言ってみるものだ!」

 日下公人氏の『数年後に起きていること』は痛快な本である。
ここしばらく忘れていた『楽天主義」がムクムクと頭をもたげ
てきた。もう一人私を楽しくしてくれる人は唐津一さんで、氏
の『日本のものづくりは世界一』共々ぜひ読んでほしい1冊で
ある。

 両書に共通するのは、最近私たちが目や耳にしない、本当の
日本の強さであり、「マスコミを信用するな」であり、面白い
のは前者は「官製データや統計、それにエコノミストの言葉な
ど信じるなであり、後者は「どこにもあるデータで日本の真の
強さが分かる」というもので、そうしたことを一切報道しない
マスコミを、手厳しく批判している。もっとも両所の挙げるテ
ータには違いがあるが・・。

 日下氏によると、大東亜戦争の開戦に当たって、石油備蓄量
の調査に当たったのは、東大を卒業したばかりのたった一人の
若者で、国家機密だとしてテータがどうしても入手できないた
め、過去のデータから、勝手に推察・予想して作り上げたもの
であって、結果は「1年ほどしか持たない」というものであっ
た。

 ところがこの数字を信じ込んだところから、やむなく開戦に
なったが、結局石油は3年半持ったことになる。「もし実際の
数字が把握できていたら戦争にはならなかっただろう」と言う
ことになる。始めて聞いた話だが、こんなバカげた話があるだ
ろうか。

 私たち子供のころには、「石油の一滴は血の一滴」という標
語があったくらいだが、その後日下さんも実際に自分でも同じ
経験をしたことから、お上によるこの手の数字が、いかにいい
加減なものかわかるというものだ。

 いい加減なデータほど怖いものはないのだが、我々はマスコ
ミの報道とか、こうしたデータをすぐ鵜呑みにするクセがある。
またエコノミストの採る数字は、すべて過去のものであって、
実際には実情から遅れていることを指摘してくれる。

 唐津さんは、マスコミの取り上げる経済は(日本の最も不得
手な)「金融関連」ばかりで、製造業の強さには一切目をつぶ
っていることのおかしさを指摘する。

 また取り上げたとしても、いつまでも「自動車」「IT機器」
であり、ありもしない「空洞化」であり、中国の追い上げであ
る。氏は、いろんなデータを元に、そうした誤った姿勢をぶっ
た切っているが、マスコミは一向に誤りを正そうとしないと、
切歯扼腕し地団駄を踏む。

 本書の帯書きには、「マスコミはなぜかくも愚かなのか!?
日本をミスリードし続けるマスコミの過ちを糺し、誰も報道し
ない「日本が勝ち続ける理由」を明かす」と、手厳しい言葉が
踊る。本欄で、ことある事にマスコミのおかしさを言い続けて
きた筆者には、まことに小気味いい本であり、あえて真理の書
と言いたい。

 さてそれはそれとして日下さんだが、いくつも事例を挙げて
「最近日本が自分の言葉でしゃべり出したところ、それが案外
すんなりと世界が認めるようになってきた」と書いているが、
そうした空気は我々にも充分感じられるようになった。

 拉致問題しかり。核武装問題しかりである。特に後者につい
て、自民党の中にも批判する声があるが、チャイナの反響も大
きかったし、アメリカのライス長官の反応も素早かった。安倍
さんも、「非核三原則」の内、本音では誰も信じない「持ち込
まず」だけは、もういい加減で外してもいいのではないか。言
ってはみるものである。

 現在北朝鮮が核を持ったとしたら、東アジアは、チャイナ・
ロシアという核保有国に囲まれてアンバランスが生じている唯
一の地域である。かつて冷戦時代、ソ連がドイツに向けて核弾
頭付きSS20という中距離弾道ミサイルを配備したことがあった。
その際ドイツはアメリカに、同じく核弾頭付きのパーシング・
ミサイルの配備を要請し、結局ソ連はSS20をすべて廃棄処分
にすることになった。

 この際きれい事では済まされない、核による「バランス・オ
ブ・パワー」の必要性を認識しなければならない。日本が核を
保有しない以上、アメリカに国内配備を委託することで本当の
「安全保障」を獲得するべきではないか。

 唯一の被爆国というだけで、「核」と聞けば拒絶反応を起こ
すのいかがなものか。悲しいことだが北朝鮮が「核」を持とう
ということ自体、「核」の恐怖から自分を守るためだというこ
とに気付かねばならない。

 日下氏によると、かつて日本は「人種平等を公式に始めて
提案した国」だと教えてくれる。1919年、第1次世界大戦
でドイツが降伏した際の(国際連盟のきっかけになった)で
ベルサイユ講和会議で、国際連盟の規約に「人種平等規約」を
提案するのだが、アメリカのウィルソン大統領によって否決さ
れたという事実がある。

 日下氏は、今日本が国連で同じ提案をしたら、間違いなく全
員一致で可決されるだろうと言う。両氏は「誰がなんと言おう
と日本が世界で最も美しく優れた国であり、世界がその一挙手
一投足に注目し反応している事実」を教えてくれる。

 この「美しい国」日本を後生につつがなく残すために、今こ
そ私たちの取るべき道は、自信を持って世界に「はっきりとも
のを言うこと」ではないか。


 “数年後に起きていること”  日下 公人    PHP
   ー日本の「反撃力」が世界を変えるー

 “日本のものづくりは世界一”  唐津 一    PHP
   ーマスコミにもの申すー

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悪魔に魂を売った男 パガニーニ

2006-12-01 07:35:51 | 音楽

◆東京出身の米元さん優勝、ロシアのバイオリンコンクール

 【モスクワ30日共同】モスクワで開催されていた第4回パガニーニ国際バイオリンコンクールの最終選考会が29日夜開かれ、東京都出身の米元響子さん(22)が優勝した。同コンクールで日本人の優勝は初めて。

 米元さんは「聴衆の前で力を出し切れたのがよかった。今回の優勝は大事なワンステップになる」と喜びを語った。

 6人による最終選考会で米元さんはドボルザークのコンチェルトを演奏。「難しい曲でありながら美しく情緒的で、熟達したプロフェッショナルの演奏だった」と審査員から高く評価された。コンクールには50人が参加した。

 米元さんは3歳からバイオリンを習い始め、13歳の1997年にイタリア・パガニーニ国際コンクールで4位に入賞、最年少入賞者として注目を浴びた。2002年には若手演奏家の登竜門、ロン・ティボー国際音楽コンクール(バイオリン部門)で3位に入賞するなどの経歴を持つ。日本国内でも多くの演奏活動を行っている。(日本経済新聞)  (09:32)

音楽家の名を冠した音楽コンクールは多数あるが作曲家でかつ当時の最高の演奏家でもあった音楽家の冠コンクールというとショパン・コンクールとパガニーニ・コンクールがすぐ脳裏に浮かぶ。

パガニーニと言えばそのあまりの技巧の素晴らしさに、悪魔に魂を売って代償にヴァイオリン技術を得たと言う噂が流れるほどの超越技術のヴァイオリニスト。

肖像画で見るパガニーニはやせ細って本人自身が死神の風貌である。

日本人俳優でパガニーニを演じられる俳優は死神博士で子供の人気を得た怪優・天本英世さんくらいのものだろう。http://chopinthethird.nobody.jp/puro/puro.html

そんなことはどうでもいいが、鬼神のようなヴァイオリン奏者パガニーニの名を冠した国際ヴァイオリンコンクールはチャイコフスキーコンクール、シベリウス・コンクールと並んで入賞するだけで難関の一流ヴァイオリニストの登竜門だと聞く。

そのパガニーニ国際コンクールで日本女性が優勝と言うから最近の日本のヴァイオリンのレベルアップも著しい。

だが、一寸待てよ。

パガニーニ国際コンクールに優勝した女性には史上最年少の16歳で優勝した庄司沙矢香さんがまだ記憶に新しいけど・・・。

それに一寸前にこんな新聞報道もあった。

◆調布の女子高生3位 パガニーニ国際バイオリンコンクール

 桐朋女子高校(調布市若葉町)音楽科3年の正戸里佳さん(17)が、9月にイタリアで行われた「パガニーニ国際バイオリンコンクール」で3位入賞を果たした。最近のバイオリニストには珍しく、かつての巨匠を彷彿(ほうふつ)とさせる「温かく、美しい」音を奏でるのが最大の魅力だ。国際的な知名度はまだ高くないが、大型新人の登場に注目が集まっている。(山本雄史)

 パガニーニコンクールは、19世紀に活躍した超絶技巧で知られるバイオリニスト、ニコロ・パガニーニの名を冠した由緒ある国際コンクール。日本人では、庄司紗矢香さんが平成11年に史上最年少の16歳で優勝を果たしている。(★印参照)

 正戸さんは、広島市出身。テレビで見たバイオリン演奏に感動して「やりたい」と母親にせがみ、3歳からバイオリンを始めた。「祖父がバイオリン、母もピアノをやっていたので、音楽に向いている家系かもしれません」と話す。

 中学時代に学生コンクールで入賞。「なるべく早く東京の音楽学校に行くべきだ」という師のアドバイスに従い、桐朋女子高へ進学。寮生活を送りながら、毎日5~6時間以上の練習をこなしている。

 高校入学後、国際大会での入賞が期待されるようになったが、これまでセミ・ファイナル止まりが続いていた。

 「コンクールは期待すると裏切られるので、入賞を聞いて本当にびっくりしました」と振り返る。

 コンクール本選で、チャイコフスキーのコンチェルトを弾き終えた際、2000人の聴衆の拍手が最高潮に達した。風邪で熱を出すなどコンディションは最悪だったが、後で関係者から「なぜあなたが1位でないのか」と言われたほどの演奏だった。

 技巧や力強さで勝負するバイオリニストが多い中、正戸さんはやわらかい、深みのある音を奏でる。

 「コンクールはただの通過点。もっとうまくなって、早く自分の演奏会を開きたい」

 17歳とは思えないプロ意識で、世界の「マサトリカ」を目指す。(産経新聞)

(11/20 10:04)


結局パガニーニの名を冠したヴァイオリン国際コンクールがパガニーニの母国イタリアとロシアの2カ国であるって事か。

そういえばモスクワのパガニーニ国際コンクールは今回で第四回だと言うから、未だ四年目の歴史の浅い大会で、日本人の優勝者は今回が初めてと言うのも道理だ。

だが、それにしても本家イタリアからはクレームはつかないのだろうか。

こんなややこしいヴァイオリンコンクールを持たなくともロシアには伝統のあるチャイコフスキー国際コンクールがあるじゃないか。

1999年には諏訪内晶子さんが史上初めて優勝もしている。

そのロシアにまた一つヴァイオリン国際コンクールを創るのなら紛らわしいパガニーニなんて止めてアウァー・コンクールにでもして欲しかった。

アウァーはロシアの大ヴァイオリニストで20世紀のヴァイオリンの巨匠エルマン、ジンバリスト、ハイフェッツ、ミルンシュタインを育てた。

20世紀最高のヴァイオリニストといわれるヤッシャ・ハイフェッツが演奏するパガニーニのカプリースを聴いてみよう。

因みに映像の最初に出てくる楽譜表紙によるとこの曲は演奏者ハイフェッツの師匠アウァーの編曲による。

◆パガニーニ作曲「カプリース 24番」(演奏ヤッシャ・ハイフェッツ)
http://www.youtube.com/watch?v=vPcnGrie__M  

【蛇足】上記映像に関して:  ヴァイオリンは左手の指で弦を押さえ音程を取り、右手の弓で弦を摩擦して音を出す。 弓で弾かずに右手の人差し指で弦を弾いてギターや三味線のように音を出す技法があり「ピッチカート奏法」と言う。  ところが映像中、右手の弓で弾きながら左手の弦を押してない指でピッチカーとをしたり、右手も弓とピッチカーと交互に弾く場面が途中(3分45秒くらい)から出てくるが、作曲者パガニーニと演奏者ハイフェッツの面目躍如と言ったところ。

最後の部分(5分20秒前後)は圧巻で、弾き終わって「どうだ!」という感じで伴奏者を見るハイフェッツ。自分の技術に対する自信が滲み出しているシーン。 なおこのややこしい奏法は後のスペインの作曲家で大ヴァイオリニスト・サラサーテのお馴染みツィゴイネルワイゼンの最終部分に見事に引き継がれている。

【蛇足】その2:ハイフェッツ兄弟子に当たるアウァー門下のエフレム・ジンバリストは日本のヴァイオリニストの長老江藤俊哉の先生であり、息子のエフレム・ジンバリスト・ジュニアはアメリカの有名なテレビ俳優で、孫も世界的に人気のある女優である。


庄司紗http://www.universal-music.co.jp/classics/shoji/

1999年12月23日 特集 天才ヴァイオリニスト、庄司紗矢香の世界http://www.tbs.co.jp/news23/onair/tokusyu/1999_12/19991223.html
あの筑紫哲也先生もパガニーニ国際ヴァイオリンコンクールで、日本人として初めての優勝を史上最年少の16歳で飾った庄司紗矢香さんを番組で特集していたようだ。... このコンクールは、時によっては優勝者が出ないほど厳しい審査で知られ、これまでにギドン・クレーメルなどが優勝している。 ...

◆参考:チャイコフスキー国際コンクール

 【蛇足】その3:ロン・ティボー国際コンクールは「ロン・ティボーさん」の名を冠したコンクールではない。

ロン=ティボー国際ヴァイオリンコンクールhttp://www.gorodiary.com/long-thibaud/thi5.php

 

 

 

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