狼魔人日記

沖縄在住の沖縄県民の視点で綴る政治、経済、歴史、文化、随想、提言、創作等。 何でも思いついた事を記録する。

竹富町は独立したら?

2011-10-02 14:42:54 | 八重山教科書採択問題

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産経・【安藤慶太が斬る】2011.10.2 07:00
法治国家に挑戦する竹富町は独立すれば?

 沖縄県八重山採択地区の教科書採択の問題を取り上げるのはこれで3度目だ。事の発端は、石垣市、竹富町、与那国町から成る八重山採択地区協議会が来年度からの中学公民教科書について育鵬社を採択した。これを踏まえて石垣市と与那国町教委は育鵬社を採択教科書と正式決定したのだが、竹富町のみが、採択地区協議会とは別の教科書を選んだことに始まる。

 採択地区では同じ教科書を使うという無償措置法の規定に反する状態が生まれたため沖縄県教委が指導に乗り出すのだが、
この沖縄県教委の指導なるものが、むちゃくちゃなものだった。突然、3市町の全教育委員による「新たな協議の場」が設けられた。

 3市町教委のうち石垣市と与那国町の教委は拮抗(きっこう)しながらも育鵬社に賛成する教育委員が過半数を占めていた。各市町から2人ずつ出席した採択地区協議会(さらに外部からも2人加わり、計8人)でも育鵬社は多数派を占めるのだが、竹富町は5人の教育委員全員が育鵬社に反対していた。教育委員全員が集まって全員で採決を取れば、育鵬社採択が覆ってしまうというわけである。

 「新たな協議の場」というのは相当に横暴な議事運営だった。第一、採択地区協議会はすでに結論を出していた。突如持ち出された「新たな協議の場」というものが一体どのような協議体なのか。採択地区協議会に代わる協議体とするのであれば、当然それなりの合意形成や準備手続きが必要なはずだが、それすらも委員全員の採決で押し切られ、逆転不採択とされてしまったのだった。

 逆転不採択劇は直ちに問題となった。法的に無効と国が判断したため、ことなきを得たのだが、メンツ丸つぶれの県教委はじめ、育鵬社採択を快く思わない連中は依然、収まりがつかないようである。

■信じられない県教委

 現状では育鵬社を採択するよう決めた、はじめの採択地区協議会のみが法的に有効になっている。これを軸にした一本化が図られるべき状況のまま、時間が推移している。沖縄県教委も地元メディアのバッシングを恐れてか、それとも確信犯か、本来、なすべき育鵬社での一本化に向けて動く素振りも見せない。それどころか県議会では次のような答弁が出てきたのだそうだ。

 《沖縄県八重山地区の公民教科書採択問題で、大城浩沖縄県教育長は28日の県議会で、「つくる会」系の育鵬社版を不採択とした石垣、与那国、竹富の3市町教育委員13人の全員協議(8日)は、「有効」との立場を改めて表明しました。野田内閣が27日に「全員協議は教科書無償措置法に規定された協議には当たらない」などと「手続きは無効」との答弁書を閣議決定した問題でも、「最終的な決定は八重山の当事者にある」としました》(しんぶん赤旗)

■合意などないじゃないか

 文中にある「教育委員13人の全員協議(8日)」というのが育鵬社採択を覆した横暴採決の舞台である。普段、「民主的」な物事にこだわりを持つ赤旗サンにしてはずいぶん非民主的な出来事に肩入れした、人心を惑わす記事だと私は思うが、それはともかく、何より問題なのは県教委である。
9月8日の全員協議が法的に無効である、と国が判断、県教委にそれを伝えても全くと言っていいほど聞き入れていないからである。一体、沖縄県教委は何を考えているのだろう。行政機関としてはもはや暴走状態となっているのだ。


 繰り返しになるが全員協議が有効であるためには当事者である石垣市、与那国町、竹富町の3市町がそれぞれの教委で、この全員協議を法令に基づく採択教科書一本化の場としましょうと議決をしなければならない。そのことに合意することが大前提なのだ。規約を作って、その規約に基づく運営もしなければならないのだが、「新たな協議の場」にはそうした規約すらなかったのである。

■愚かしい光景

 これではたまたま教育委員全員が酒場に集まって懇親を深めていたら、酒席の議題が来年度の中学校の公民教科書をどれにするか、という話題になった、それで決を採ったら、育鵬社は否決された、といった類の話に等しい。何ら正当性がないのはもちろんだが、こんな場で、教育政策が決められるのはおかしな話でもある。付け加えると、
いまなお「新たな協議の場」に正当性があると言い張る県教委も行政機関としてかなり恥ずかしい。そういうことを自覚してほしいものである。

 そもそも正当性を言い張っている県教委だが、彼らは当事者でも何でもない部外者なのである。当事者はあくまで、3市町教委である。県教委はあくまで指導、助言、援助ができるオブザーバーに過ぎず、当事者ではない。
肝心の当事者がこの場を無効だと言っているのに、オブザーバーが「有効だ」「有効だ」と県議会で言い張るこの滑稽さ、それに気づかない県議会。自治も何もあったものではない愚かしい光景に映る。

■法的拘束力を否定する愚

 沖縄県教委はこうもいう。

 「(育鵬社を採択した8月の)協議会の答申に法的拘束力はない」

 なるほど無償措置法には同一採択地区での教科書は協議の上、同一にしなければならない、とは書かれているが、採択地区協議会で協議せよ、とまでは書かれてはいない。従って、どこで採択地区内の教科書を一本化するか、採択地区協議会だけにその資格があるとはかぎらないという解釈が生まれうる。どこか採択地区協議会とは別の場所で3市町教委が合意すれば、一本化は可能でしょう、だから採択地区協議会の答申に縛られなくてもいいでしょうという論理は論理として成立しうる。私もこの同一教科書の採択のための場を採択地区協議会ときちんと位置づける法文の書きぶりが重要だったと今さらながら、痛感している。

■何のための協議会か

 
ただ、沖縄県教委の物言いには断固問題ありだと指摘しておく。仮に法文で採択地区協議会で一本化せよという文言がなくとも、採択地区協議会はこの法文を根拠法令にして一本化に向けて設置、存在している法に基づく協議体であることは紛れもない事実だからである。その協議の場には竹富町だって参加していたのだ。異論、反論、再反論と協議の末、そこでひとつの結論を導き出したのであって、そこに法的な瑕疵(かし)はないのである。

採択地区協議会の答申に法的拘束力はない、などとあっけらかんと片づけてしまう沖縄県教委の感覚が信じられないくらいおかしいのである。これは重みのある決定なのである。それをこうも簡単に「答申は答申。法的拘束力などはありません」と言いはなってしまうと、何のための採択地区協議会なのか、となってしまう。採択地区協議会の決定をいとも簡単に葬り去ることが可能になれば、まさしく何でもアリに今後なってくるだろう。制度は崩壊である。

 
むしろ、県教委の物言いからは採択地区協議会の結論が育鵬社だったからそれを覆しても世論の理解は得られるという、とんでもない勘違いが前提にあるのではないか、とすら感じている。育鵬社採択阻止を掲げる運動団体を後押しするために、行政判断や、法令解釈まで曲げても憚(はばか)らない恐ろしさを感じるのである。

法の不備について

 そもそもの混乱の底流には教科書採択の権限を市町村教委にあるとした地方教育行政法と同一採択地区の採択を統一しなければならないと定めた教科書無償措置法の規定の不備にあるという見方がある。私も基本的にその意見に異論はない。採択地区のなかで一本化が図られない事態をどう収拾するか。県教委が指導、助言、援助すると法令には定めてはあるのだが、具体的な取り決めは書かれていないのだ。ムラ社会的な、なれ合い調整でまとまるという前提で作られていて、今回のようないわば保革激突の原理主義的な衝突で両者一歩も引かないという事態を想定してはこなかったのである。

二つの法律を守れ

 だが、だからといって
日本国に属する地方自治体である以上、法令はあまねく守る義務はある。不備な法律なら守る必要はないということにはならないはずである。

 一本化に向けて3市町の合意を備えた協議というのは、はじめの採択地区協議会以外、存在しない。そして、そこでの結論のみが現状では有効と判断できること、今後、新たな協議の場を再び急ごしらえしても、3市町の合意が得られるとは現実的に思えないこと、などを考えると、採択地区協議会の結論に沿って育鵬社で一本化を図るのが筋であり、違法状態を生み出した竹富町を指導する以外に道はないのである

 なるほど、
採択権は地方教育行政法で市町村教委に与えられている。竹富町のいうのもその点では間違ってはいない。だが、だからといって無償措置法に違反することは許されないのである。教科書採択に当たっては、まず無償措置法に従って設置した採択地区協議会が同一教科書の採用を決定し、この決定に基づいて、各市町村教委は教科書採択権を行使しなければならない。これが二つの法律の自然かつ正しい解釈であって、これ以外にないのである。

■アラカルトの法令遵守は認められない

 それでも竹富町がどうしても育鵬社教科書は嫌だ、採択をしたくないというなら選択肢はある。
今からでも、日本国から独立して竹富人民民主主義共和国なり、竹富王国でも作ればそれは可能である。そうすれば、日本国の法令など守らなくて済むし、教科書採択の法令に縛られることから間違いなく解放されるだろう。それどころか、教科書も自前で作れるし、作らねばならなくなるのだ。道路建設から医療、福祉、農政から産業政策だって自分達の手で作り、維持管理することだって可能で、国防だって自前で考えていく自由を手にできる。

 しかし、どう考えてもそれは現実的ではない。現状、日本国に属していることで竹富町はさまざまな恩恵を日本国から受けて成り立っているはずだからだ。ならば
日本の法令があまたあるなかで「この法律だけは守りません」などという話が自治体として通るわけはない。それを許してしまえば、法治国家など成り立たないのである。竹富町がやっていることは法治国家に対する重大な挑戦なのであって、政府が「(全員協議による)手続きは無効」と閣議決定してなお平気で「最終的な決定は八重山の当事者にある」とする県教委の言いぐさは日本の行政機関としては信じられない事態だと指摘しておきたいのである。

 
さすがの文科省も無償措置法が違反となったままで、教科書無償配布が認められるのか、法的な検討を始めたようである。無償措置法に違反したまま、国に報告があがった場合、国はその違法を容認するのか。それが許されるのか。許されなければ何ができるのか。採択権は市町村教委に確かにある。だが、無償配布するか否かの権能は国にあるのだ。無責任な県教委と違法を憚らない竹富町を前に前代未聞の法的検討を余儀なくされているのである。

 もし竹富町の違法を国が安易に容認するとどうなるだろうか。物事を真面目に考えない民主党政権だけに、あらかじめクギを刺しておくが、それは採択制度の瓦解(がかい)が必ず代償としてついてくる。

 
実は民主党の支持母体、日教組はその日を待っているのかもしれないことも一応指摘しておく。彼らは学校で、児童生徒や保護者、教職員が採択に関わり、自分たちの教科書は自分たちで選ぶべきだという考えだ。日教組教師のドグマや政治的スタンス、組合教育にかなった教科書が横行、教育はますますおかしな方向に流れるだろうと危惧も表明しておく。

■中川文科相の発言の不用意さ

 ところで、本件がそういう重大な意味を持っていることを中川正春文科相は本当に分かっているのだろうか?

 9月28日の参議院予算委員会で世耕弘成議員(自民)が採択地区協議会の結論と無効となった全員協議の結論について「どっちが正しいのかはっきり判断を示すべきじゃないですか」と所見をただしたところ、中川文科相は「どちらが正しいかというよりも、どちらもコンセンサスに至っていないということ、そういう解釈をしています」と採択地区協議会の結論にまで否定的に答えたのだった。

 世耕議員はさらに、森ゆうこ文科副大臣に質問を続ける。

 世耕議員「森ゆうこ副大臣は立派なことを記者会見でおっしゃっている。8月23日のこの協議会が正しい我々が認める答申だというふうにお答えになっている」

 森副大臣 「8月23日の答申だけが正しいと申し上げたわけではありません。23日の答申については合意は見られているというふうに私は思っておりますけれども、9月8日、改めて沖縄県教育委員会の指導に基づいて行われました全教育委員による協議の場というものについては、その後、各教育長から抗議のといいますか、これは協議に至っていないという文書が我々のところに届けられましたので、その後また反論のペーパーもいろいろ来ておりまして、そういう意味で、その地区においての協議がこの9月8日についてはまだ認められていないという段階でございます」

 世耕議員 「残念ですね。副大臣になるとやっぱり歯切れが悪くなっちゃう」

■お前は当事者だろう!

 中川文科相はあたかも8月23日の採択地区協議会での結論の有効性を葬るかのような発言だった。森副大臣の発言の冒頭、「8月23日の答申だけが正しいと申し上げたわけではありません」という部分には理解に苦しむところがある(将来的に、3市町が円満に合意できる新たな協議の場ができるとは到底思えないからだ)。だが、後段の発言は「中川発言」をフォロー、アシストしつつも丁寧に軌道修正を図っているように聞こえた。

 いずれにしても大臣の発言はけんか両成敗のごとく、双方に公平な発言ではあるのかもしれないが、当事者意識に欠けているといわざるを得ない。
文科省では9月23日の答申のみが現状では有効で、これに基づいて一本化を図るよう、すでに通知を流している。文科省は正しく解決を図る一当事者なのである。その自覚を持ってほしいものである。国としてやれることは通知だけではないはずで、まだまだ法律を駆使してやれることが残っているはずである。

 大臣発言後、文科省ではいささかもこの方針(8月23日の採択地区協議会のみが現状では有効で、これに基づいて一本化が図られるべきだという方針)に変わりがないと強調してはいるが、沖縄メディアは採択地区協議会の有効性が否定されたとすでに大はしゃぎである。これでは収拾のつかない事態に発展する様相を大臣自らが招いた形になっており、“中川発言”は実に罪深いと言わざるを得ない

■法律の不備を叩くだけでいいのか

 さきほど、地方教育行政法と無償措置法の規定には不備があることを述べたが、検定から採択に至るまでの一貫した流れを定めた教科書法自体がわが国にはないのである。教科書法制定の動きが今まで全くなかったわけではない。自民党政権下で教科書法の提案がなされたことはかつてあったのだ。当時目指した教科書採択は全県一区で、日教組教師が指定する教科書を学校で採用するというそれまでの仕組みを変え、まともな教科書を子供たちに渡す狙いのもと、国会に提案されたのだった。

 ところが教科書法は日教組による激しい反対運動にさらされた。社会党がまだ元気なころでもあり、55年体制のもとで、廃案となりお蔵入りとなってしまうという流れをたどったのだった。

 しかし、教科書法が流れても、法文にある検定や採択などの細部に関する取り決めは依然必要だった。そこで教科書採択は地方教育行政法や、無償措置法に分散して規定を置くことになった。間借りのようなものであるが、玉虫色というか中途半端な決着でお茶を濁したという見方も可能だ。

 八重山の採択の混乱に乗じて多くのメディアは今、地方教育行政法と無償措置法の規定の不備を盛んに叩(たた)いている。私自身も不備のある規定だとは思うが一点、この問題は日教組がもたらした弊害でもある点を指摘しておかねばならないと思う。不備をとことん正すのであれば、教科書法を制定すべきかどうかまで遡らなければ不徹底だとも思う。

 今日の状況は自民党と社会党が表向き対立、裏では手を結ぶという55年体制のなかで、双方が既得権を守るという戦後レジームの産物であって、採択制度が存在しても、組合や教師が影響力を残している今日の状況に続いている。せっかく教科書採択の不備を正すのであれば徹底的、抜本的に見直されなければならないと思う次第である。

 (安藤慶太・社会部編集委員)

                  ☆

【安藤慶太が斬る】インチキだ!沖縄県教委の逆転採決劇

【安藤慶太が斬る】沖縄教科書採択の深い虚構 「教職員の意見排除は非民主的」は…

 

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コメント

追い詰められた県教委

2011-10-02 07:14:35 | 八重山教科書採択問題

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 八重山教科書 文科相、また見解転換

琉球新報 2011年10月1日      
 中川正春文部科学相は30日の閣議後会見で、八重山教科書採択問題に触れ、育鵬社の公民教科書を選定した8月23日の採択地区協議会の答申について「規則に従ってなされたと理解している」と述べた。28日の参院予算委員会で、23日の協議会と8日の全員協議のいずれも「コンセンサス(合意)に至っていない」とした自らの答弁を撤回、23日の答申を再び有効視する見解を示した。
 会見に先立ち30日早朝、自民党は文部科学部会を開き、文科省の審議官や教科書課長に、28日の中川文科相の発言と「法律に基づき設置した協議会の規約について答申がなされた」とする森裕子副文科相の発言の整合性を問い、中川文科相に同会見で、28日の発言を修正させるよう求めていた。
 中川文科相は会見で28日の発言を「23日の答申後も、各教委が納得していないことからコンセンサスをつくっていかなきゃいけないということ」などと弁明。また教科書無償措置法と地方教育行政法について「二つの法が整理できていない。法制局と相談しながら法律解釈について詰めているところ」とし、一本化できない状況が続けば「法律解釈を前提に、最終判断していきたい」と、文科省が指導する考えをあらためて示した。
 一方、自民党文部科学部会では文部科学省の徳久治彦審議官が、28日の中川文科相の発言を「3市町の採択結果が統一していないということ」と説明。義家弘介参院議員は文科省に対し、地方教育行政法第49条に基づく県への是正指導を求めた。

              ☆

新報がこの記事を大見出しで社会面のトップ飾っているのには驚いた。

自分で勝手に妄想して「また見解転換」はないだろう。

閣議決定で決まった政府見解をバカな文科相が失言したことを捉え、「また見解転換」などとしているが、総理大臣の名で出された閣議決定がそんなに簡単に転換できるとでも考えているのだろうか。

やはり新報は判断力を失った発狂新聞としか言いようがない。

新報の妄想などどうでもよいが、その下の県議会における県教育長の談話は重要である。

ウェブサイトには掲載されていないので、写真で紹介する。

文科省から指導助言のボールはすでに県教委の手に渡っている。

にも拘らず、大城教育長は「9月8日の協議に関して有効との認識を12日文科省に伝えている」などと寝言を言っている。

もはやそんな場合ではないはずだ。

これ以上無能な県教委が不作為を続けるなら、文科省としても奥の手を出さざるを得ないだろう。

奥の手とは。

県教委の誤った判断に対する是正措置の執行である。

義家弘介参院議員が、文科省に地方教育行政法49条に基づく県への是正措置をもとめているが、当該法令の抜粋がこれ。

(是正の要求の方式)
第49条 文部科学大臣は、都道府県委員会又は市町村委員会の教育に関する事務の管理及び執行が法令の規定に違反するものがある場合又は当該事務の管理及び執行を怠るものがある場合において、児童、生徒等の教育を受ける機会が妨げられていることその他の教育を受ける権利が侵害されていることが明らかであるとして地方自治法第245条の5第1項若しくは第4項の規定による求め又は同条第2項の指示を行うときは、当該教育委員会が講ずべき措置の内容を示して行うものとする。

義家議員の是正指導の要請
に対し、文科省側は「著しい法令違反が明確な場合、是正の要求が出せるが、事実が認められる状況となって、是正の措置を発動するのが望ましいということになれば、そうした対応もあり得る」と答えるに止めている。

だが、採択期限の9月16日を大幅に越している現状に鑑み、期限後一ヶ月の10月15日までに決まらなければ、そろそろ伝家の宝刀を抜く時期だという見方が浮上している。

県が本来指導すべき竹富町に肩入れし、玉津改革に圧力を加える理由は、沖教組と親密な関係にある県教委自身が、育鵬社の教科書に異常なアレルギーを持っているせいであるが、ここまで来て文科省の見解に従うと沖縄2紙や沖教組から「裏切り者」として攻撃の的にされるのを恐れるからである。

県教委に残された道は次の二つ。

(1)文科省の見解に従い、竹富町を指導助言する。

(2)あくまで文科省見解を否定し、法解釈で訴訟に打って出る。

(1)の場合は八重山日報を除く全沖縄マスコミ、沖教組の連合軍の激しいバッシングを覚悟しなければならない。

(2)の場合は、法匪といわれる法解釈のプロ集団・法制局をバックに控えた文科省を相手に県教委が、勝つ見込みは限りなくゼロに近い。

内閣法制局の判断を待つまでもなく、これまでの経緯を検証すれば、県教委の主張する「全教委協有効論」はその法的根拠を失っている。

八重山日報が詳しく解説している。

■八重山日報 10月1日

「協議有効論」根拠失う

追い詰められた県教委

5月8日に開かれた全教育委員による協議について、石垣市教育委員会が無効を確認した。 与那国町教育委もすでに無効を確認しており、2市町教委の意思が正式な手続きで明確に示されたことになる。 「無効の主張は無効」と訴える3教育委員長文書も、仲本英立委員長が法的根拠のないことを認めたため、一角が崩れた。 協議を事実上指導した県教委は、県議会で「協議は有効」と主張。 3教育委員長連名の文書を重要視する考えを示していたが、有効論の根拠を失い、追い詰められた形になった。 文科省はすでに、育鵬社版を採択した八重山採択協地区協議会の答申に従って、教科書を一本化するよう県教委を指導。 しかし竹富町教育委の協議に固執し、指導に従わない県教委の姿勢が、問題を長引かせる最大の要因になっている。 県教委の指導力や中立性に改めて疑問の声が出そうだ。

「9月8日で協議終わった」

県の指導待つと慶田盛氏

教育長に再任した慶田盛安三氏は辞令交付後、記者陣のインタビューに答えた。 教科書採択問題について、「私は、9月8日の3市町教育委員で協議したことで終わったと考えている。 文科省の見解が日に日に変わるので戸惑っているが、県からの指導助言を待っている状況」と述べた。(略)

          ☆

>文科省の見解が日に日に変わるので戸惑っているが、

バカな大臣の意味不明な発言はあったが文科省の見解は当初から変わっておらず、それを都合の良いように解釈した発狂新聞のデタラメな記事を盲信したため「日に日に変わる」などと寝言を言うことになる。

慶田盛竹富町教育長は、覚悟を決めたような印象があるが、ある意味、県教委の不当介入と発狂新聞のデタラメ記事のため翻弄され「ルール破りの独裁者」に追い込まれた哀れな人物なのかもしれない。(涙)

 

今朝の沖縄タイムスから八重山教科書問題が完全に消えた。

同じく琉球新報の紙面からも消えた。(ウェブサイトで見る限り)

敗北宣言か。

わが国が民主主義を国是とし法治主義を採用する限り、八重山教科書問題は勝負あった。

「発狂3紙」・沖教組・県教委の極悪共同体の完敗である。

極悪共同体が取る道はただ一つ。

育鵬社版教科書の採択は「県民感情を逆なでする暴挙」とか「戦争への道」などと叫んで、「県民大会」でも強行する以外にない。

だが多くの県民は今回の八重山教科書騒動で、これまで極悪共同体が勝って気ままに行ってきた教科書採択の実態を出来、「県民大会」という名の「反日集会」に参加する者は「ゾンビの会」ら魑魅魍魎の集団くらいだろう。http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-182283-storytopic-1.html

さて、お待ちかね10月1日の八重山日報記事、そして、ついでに八重山毎日の見出しです。

■八重山日報 10月1日

” 逆転不採択 ”無効を確認
市教委 委員長名文書「根拠なし」
協議会委員人選は有効

 石垣市教育委員会(仲本英立委員長)の9月定例会が30日、市教
委会議室で開かれ、
育鵬社版公民教科書の不採択を有効だと主張し
た3市町教育委員会委員長連名の文書から、仲本委員長の名前を削
除することを決めた
。事実上、8日に開かれた全教育委員の協議その
ものの無効を確認したことになる
。仲本委員長は「文書は委員長だ
け出せない。(教育委員会の)議決を経てないで文書を発送したの
はまずかった」と述べ、
委員長名での文書発送に法的根拠がなかっ
たことを認めた。
 3市町の全教育委員は9月8日の協議で、公民教科書について、多
数決で育鵬社版の不採択と東京書籍版の採択を決定。しかし玉津教
育長と与那国町の崎原用能教育長は協議の無効を主張する文書を文
科省、県教委に送付していた。
 これに対し、3市町教委の教育委員長は同15日、協議を有効
とし、2教育長の文書を無効だとする文書を竹富町教委から文科
省、県教委に発送した。
文書には、竹富町教委の公印のみ押され、
市教委、与那国町教委については「公印省略」となっている。
 教育長や教育委員長が文書を発送するには原則として法的根拠と
なる教育委員会の議決が必要になる。
玉津教育長の文書は、育鵬社
版を採択した8月26日の議決などが法的根拠になっているが、仲
本委員長は文書を発送する際、必要とされる議決を経ず、公印省略
の手続きも踏んでいなかった。
 この日通常の議事のあと3市町教育長連名の文書について協議し
た。
市教委は3市町教育委員長連名の文書から仲本委員長の名前を
削除する訂正文書を文科省、県教委に送付する。
 教科書を選定した八重山採択地区協議会(会長・玉津会長)に石
垣朝子委員を派遣した人選については、全会一致で有効性を確認し
た。
 市教委は非公式の場で、全会一致で石垣氏の派遣を決めたが、市
議会9月定例会一般質問では、教育委員会の議決を経なかったこと
に野党から強い批判の声が出ていた。
 この日の確認で、人選に法的な問題がなかったことが改めて立証
された形になったが、嵩田美代子委員は「教育委員会にかけるべき
だったと思う。規則がないからと言って(議決を経ないことが)通
るのか」と玉津教育長を批判した。
 玉津教育長は「始めてのことで、どう対応していいか分からない
中で、そういう決め方をした。今後はもう少し協議会と教育委員会
のあり方について検討する必要がある」という考えを示した。

新委員長に石垣朝子氏
「誠意持ち一生懸命」
 
石垣市教育委員会は30日の定例会で、仲本英立委員長の任期切れ
に伴い、後任に石垣朝子氏(66)を選任した。
 石垣氏は「教育委員会が信頼されるように心したい。誠意意を持
って一生懸命やりたい」とあいさつした。石垣氏は昨年10月から
教育委員を務めている。

教科書問題
改革の「大義」アピール
玉津教育長、一般質問で論戦

 石垣市議会9月定例会では26日から4日間、一般質問で与野党の
市議が教科書問題を集中的に取り上げた。八重山採択地区協議会会
長の玉津博克教育長は野党の批判に対し、
一貫して改革の「大義」
をアピール。用意周到な答弁で教科書採択の手続きに法的な問題が
なかったことを改めて強調し、大きな山場を乗り切った格好だ。

 ▽批判に反論
 野党は、玉津教育長の改革が、事前に関係者の十分なる理解を得
ないまま進められたとして「違法性」を立証しようとした。「調査
員制度の形骸化だ」(大浜哲夫氏)。
 協議会の調査員(教員)による各社の教科書の順位付けが廃止さ
れたことを不当だと訴える野党。
採択は採択権者が自らの権限と責任において適正、公正に行う必
要がある」。玉津氏は文部省の90年の通知を引き合いに、逆に従
来の協議会の審議こそ形骸化されていたと主張し、一歩も譲らなか
った。
 協議会の委員の入れ替えについては、宮良操氏が「那覇市は教育
委員会の議決で人選している」と述べ、市教委が非公式の場で人選
したことを問題視。
 玉津氏は、協議会の委員については法律に何の規定もないとして
「県内のみならず、全国でも千差万別」と答弁し、人選の方法に法
的な問題はないと説明した。
 「教育の中立性を侵した」と批判された自民党文部科学部会への
出席も、年休を取得して自費で出向いたことや、県教委の担当者も
出席していたことを挙げ、問題ないという認識を示した。
 野党は、8日の全教育委員による協議が無効だと主張した玉津氏の
文書について、教育委員会の議決を経ていないと攻撃。
 玉津氏は、育鵬社版を採択した市教委の議決などが根拠になって
いると反論。逆に協議は有効だとする3市町教育長の文書こそ議決
を経ておらず、法的に疑問があることを浮かび上がらせた。

▽無用の批判招く
 一般質問を通じて野党は、玉津改革の「不当性」の強調に務めた
が「違法性」の立証には挫折した形。「あなたは非常に頑固な方
だ。逃げの答弁は用意されていて、自らの判断は正当だと言わんば
かりだ」(小底嗣洋氏)と、匙を投げたような発言まで飛び出し
た。
 ただ玉津教育長も27日、議場で過去の調査員(調査委員)の報告
を説明する際に「調査員という者ども」と口を滑らせ、調査員を蔑
視(べっし)するような発言だと指摘された。
一般質問では過去の
軽率な発言も掘り起こされ、改革とは無関係な場面で、与野党から
無用の批判を招いた
。教科書問題を機に反省が求められそうだ。
 市議会の議論のあり方も問題を残した
。答弁者である玉津教育長
らを恫喝(どうかつ)するような野次が目立ち、伊良皆高信議長は
30日の議会運営委員会で「品位の維持に努めてほしい」と苦言を呈
した。 

見出し

竹富町教委
慶田盛氏へ辞令交付
教育長に再任

「9月8日で協議は終わった」
県の指導助言待つと慶田盛氏

「協議有効論」根拠失う
追い詰められた県教委

「法に基づき結論得たい」
教科書問題で文科省





■八重山毎日新聞 10月1日

見出し

育鵬社不採択、改めて有効性否定
八重山教科書問題で政府答弁書

教科書問題
新採択協での協議か
中川大臣発言で竹富町教委

教科書問題で調査特別委
市議会
3日の本会議に上程
議案の行方に注目

市教委定例会
仲本委員長名を取り下げ
3市町教育委員長連名の文書

委員選任の議事録なし
過去の採択地区協議会

竹富町
慶田盛教育長に辞令交付
川満教育長が手腕発揮を期待

新委員長に石垣朝子氏
市教育委定例会で選任

               ☆

二ヶ月以上に渡って展開された八重山教科書問題は、

「発狂新聞」ら極悪共同体の完敗である!

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【おまけ】

「品位に欠ける」
一般質問に市民から苦情

教科書問題で与野党が激しくぶつかった石垣市議会の一般質問に対し、テレビの視聴者らから苦情が市議会事務局に寄せられていたことが30分かった。 伊良皆高信議長が議会運営委員会で「苦情の電話があった」と報告した。 質問中の野次や怒号、品位に欠ける言葉、質問中の退席などに苦情があり、伊良皆議長は「議会の品位の維持に勤めて欲しい」と注意を喚起した。(八重山毎日 10月1日)



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