今朝の沖縄タイムスは、昨日県が「抗告訴訟」と同じ趣旨の提訴をしたことに合計7面を使って久々の大発狂!
おまけに号外まで出すとは・・・。
「場外乱闘」による訴訟の支援のつもり?
■一面トップ
係争委却下 国を提訴
県承認取り消し争う 高裁那覇
辺野古裁判3件目
■二面トップ
係争委の役割問う
司法の実質審理必要
手続き公平性に疑い
裁判3件 県は意義強調
県政野党「分かりにくい」
県、和解案公開を要求
代執行訴訟
高裁那覇、国と調整へ
■三面トップ
国違法 重ねて主張
県、決定取り消し訴え
【ポイント①】 私人救済制度で請求
【ポイント②】 地方と「対等」守らず
【ポイント③】 国の不適法国が容認
【ポイント④】 国交省決定 法の乱用
■オピニオン面
社説⇒県、国を再び提訴 「基地と自治問いなおせ」
■第二社会面トップ
地方救済狭き門
「法文に基づき却下」
係争委員長 権の提訴予想 小早川光郎氏
制度に歯がゆさ 新潟県 横浜市
■社会面トップ
県「国は法乱用」
係争委不服訴訟
私人主張に県側疑義
異議避け地方萎縮も 新藤宗幸・千葉大名誉教授
三つの裁判 県民は賛否
辺野古の係争委却下、沖縄県が国を提訴 国・県間で3件目
2016年2月2日 05:44
名護市辺野古の新基地建設に伴う埋め立て承認の取り消しをめぐり、沖縄県の審査申し出を却下した国地方係争処理委員会(係争委)の決定を不服として、翁長雄志知事は1日、石井啓一国土交通相を福岡高裁那覇支部に提訴した。知事の取り消し処分の効力を止めた国交相の執行停止は違法として、取り消しを求める。訴訟では沖縄防衛局の審査請求の適法性や、係争委の決定は違法かなども争点となる。新基地に関する国と県の裁判は3件目。
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2000年に係争委が設置されて以降、決定を不服として提訴するのは初めて。同支部は第1回口頭弁論を15日午後1時15分に開けるか県側に打診した。
提訴後に会見した竹下勇夫弁護士は「国は行政不服審査法(行審法)を乱用している」と指摘。沖縄防衛局の立場を「私人と同様」とした国交相の判断に疑問を残しつつも「一見明白に不合理とはいえない」と判断した係争委の決定について争う姿勢をみせた。
訴状で県側は翁長知事の取り消し処分に対し、沖縄防衛局は行審法が禁じる国の立場で不服審査請求をしていると指摘。処分の効力を止めた国交相の執行停止決定は違法な国の関与と主張している。また、係争委に対する県の審査申し出は適法であり、審査対象外として却下した係争委の決定は違法と訴えている。
地方自治法251条は、審査結果や勧告に不服がある時は、高裁に提訴できると規定。県側は同条に基づいて係争委の審査を経ていれば提訴できるとして、提訴に踏み切った。
★
新聞の見出しでも散見されるように、三つの裁判が同時進行で、県民にとってはきわめて理解しにくい。
ところが、三つの裁判のうち、県が提訴した抗告訴訟と昨日提訴の係争委不服訴訟は、「国交省の執行停止(翁長知事の「取り消し」の取り消し)という点では同じ趣旨の裁判。
さらに国が県を提訴した代執行訴訟も訴因を辿れば、一昨年仲井真前知事が下した「埋め立て承認」が適法か否か(瑕疵が有るか否か)に行き着く。
三つの訴訟のうち代執行訴訟は今月29日結審し、三月には判決が出るという。
いずれが勝訴しても上告するだろうが、審議の速さから判断して、上告しても四月には判決が確定するだろう。
そうなれば、同じ趣旨の裁判を次々と提訴するのは時間と経費の無駄使いであると同時に県民にわかりにくくする目的が有るのではないか。
沖縄タイムスは、三つの訴訟のわかりにくさを次のように説明している。
提訴した順に見ると、国が県を訴えた地方自治法に基づく代執行訴訟は、知事の承認取り消しを「違法」と認めるよう求めている。 国が知事に代わって承認取り消しを無力化するために必要で、県は逆に「違法」ではないと主張する。 県が国を訴えた行政事件訴訟法に基づく抗告訴訟は、承認取り消しの効力を止めた国交省決定の取り消しを求める。 県は同時に決定の仮差し止めを求め、裁判所が認めれば防衛局が辺野古沿岸で作業を進める根拠が再び失われる。 県が国を訴えた地方自治法に基づく第三の訴訟は、国地方係争処理委員会の決定を不服とするもの。 国と地方の争いでは本筋の手続きで、県弁護団は「やらないとういう選択肢はない」と強調すいる。 一方、請求の内容は抗告訴訟と同様で「必要か」と効果を疑う声も。(沖縄タイムス 2月2日)
これを読んでも、最初から三つの裁判を注目していない読者にとっては依然として分かりにくい。
しかし、県が勝訴する可能性は極めて少ない。
敗訴が確定した場合、翁長知事は「不可逆的」に、県知事の立場では「辺野古移設反対」は言えなくなる。
八方塞の翁長知事よ、辞任して参議員選で当選を果たし、今度は国会議員の立場で「辺野古反対」を唱え、安倍政権と対決するつもりなのか。
翁長知事よ、「オール沖縄⇒辺野古反対」は空手形ということが県民に知れ渡ってしまった。
好い加減に悪あがきは止めにして欲しい!
【おまけ】
宜野湾市長選、何が勝敗を分けたのか 記者たちが見た舞台裏
●佐喜真氏の「フェンスを取っ払う」は市民に響きやすかった
●志村氏は「辺野古」と知事に頼りきりで、候補者の顔を浸透できず
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【佐喜真陣営】素早い対応 強み生かす
A 佐喜真氏の勝利は予想外の大差だった。
D 陣営幹部は、相手が志村氏と分かった時点で志村氏と縁のある本部郷友会や県土建部OB、志村氏の住む普天間地域の対策を取ったと言っていたよ。素早い対応には驚いた。
A 候補本人も含め地域を地道に回るどぶ板選挙に徹し票を掘り起こしていた印象だ。その分、報道陣からは「佐喜真氏の写真や映像が撮れない」と不満も多かったほどだ。
D 投票相手をまだ決めていない世帯リストもつくっていたものね。
C それが市の南側など若者が多く比較的革新寄りな地域で6ポイント前後も投票率が上がったのに志村氏有利とならなかった原因か。
B 市民の多くが市外に勤めている点に着目した自民党や政府は、那覇の本土大手企業支社などに宜野湾市民のリストアップも要請していた。「相手の優位を消し自分の強さを生かす」お手本のような取り組みだったね。
【志村陣営】「辺野古」偏重に抵抗感
A 志村氏陣営の取り組みはどうだった?
C 「翁長雄志知事と辺野古反対に頼りきりで、志村氏の顔を浸透できなかった」(選対関係者)という反省の声が聞かれた。
D 「オール沖縄」の選挙で市選出の呉屋宏県議支持の保守層や民間企業にまで支持が広がった分、「勝てる」という気持ちが運動の上滑りを招いた形だ。
B 翁長知事は自民党県連幹事長だったころ自公体制を築いた立役者だけに、公明の動きを警戒し期日前投票に注力するようくぎを刺していた。関係者は「期日前に力を入れすぎて投票当日の動きがにぶくなったかも」と勝負どころを設定する難しさも話していた。
A 名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前での新基地建設抗議活動と連動したのも不利に働いたかもね。「なぜ宜野湾の選挙に名護の話が出てくるんだ」という理屈抜きの抵抗感を市民に与え「活動が派手な分、地道な集票活動の抜けが見えなくなった」(陣営幹部)のは否定できない。
【普天間問題】真価問われる知事
C その普天間問題で今後の影響はどうだろう。
A 選挙前、山口県岩国市議会の議長らが普天間の5年以内の運用停止に向け全国で負担を分かち合うべきだとの動きを始めた。今後の動きを注視したい。
D 佐喜真氏の「フェンスを取っ払う」は市民により響きやすかったし、志村陣営は最終盤で「爆音をなくす」とイメージが返還と結びつきにくい主張を始め訴えがちぐはぐに。志村陣営の戦術ミスだよ。
B 沖縄タイムスなどの投票日の出口調査で「辺野古反対」57%のうち4分の1が佐喜真氏に投票したのを見ても、今回の結果はやはり辺野古移設容認ではないと言わざるを得ない。(※引用者注:NHKの出口調査では辺野古容認が「反対」を上回っていた)
C いずれにせよ今後の県議選、参院選ではあらためて「オール沖縄」と翁長知事の真価が試されるね。