狼魔人日記

沖縄在住の沖縄県民の視点で綴る政治、経済、歴史、文化、随想、提言、創作等。 何でも思いついた事を記録する。

三年前の参院選、「辺野古」は「県外」か「県内」か

2016-07-03 06:46:19 | 普天間移設

 

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2014年の県知事選のとき、最大の争点として「基地か経済か」と2者択一を迫る沖縄2紙に対し、仲井真候補は基地問題も重要だが「経済問題も重要」として、経済政策を述べても、記者の質問は米軍基地に集中した。

結局「オール沖縄」の支援を得た「辺野古反対」を公約にした翁長知事が圧勝した。

沖縄の選挙の争点は沖縄2紙が決める。

今回の参議員選でも国と対決中の翁長知事が支援する伊波候補は、辺野古移設に関しては歯切れがいい。

新聞が民意としてお墨付きを与えている「新基地反対」のワンフレーズを叫んでおれば済むからだ。

その点、対立候補の島尻候補は、歯切れが悪い。

政府方針の「辺野古異説が唯一の解決策」と、ワンフレーズを明言すればよさそうだが、それは沖縄2紙を全面的に敵に回すことを意味する。

そこで、保革共通の「普天間の固定化を避ける」としか発言できないところに、島尻候補の国防問題に関する弱さがある。

何度も繰り返すが国防問題こそ伊波候補の弱点であり、安全保障問題を真正面から説いて、県民の国防意識を啓蒙するくらいの覇気がなければ、前回の参院選の轍を踏むことになる。

前回の参院選では伊波候補に勝るとも劣らない極左政治家の糸数候補と自民党推薦の安里候補の一騎打ちであった。

そのときも糸数候補は沖縄2紙の支援を追い風に「県外」を主張して当選した。

当時の状況を振り返るため、関連ブログを引用する。ちなみに当時の県知事は仲井真氏である。

             ★

参院選、「辺野古」か「県外」か 2013-07-05 08:02:

参院選で事実上の一騎打ちといわれる革新系の糸数候補と保守系の安里候補が、普天間移設では、「県外」で一致し、有権者としてはわかりにくい選挙となった。

だがよく考えてほしい。

普天間基地の移設は国防・安全保障に関わる問題である。

言うまでもなく国防に関わる問題は国の専権事項である。

では国の姿勢はどうなっているか。

辺野古移設で日米両政府は合意している。

元々「米軍基地撤廃」を叫ぶ糸数候補が「県外」を主張するのは野党候補としては当然といえる。

だが、与党自民党の推薦を受ける安里候補が、国の専権事項に逆らって「県外」を主張するのは誰が考えても納得できるものではない。

与那国への陸自配備問題でも国防という国の専管事項で、賛否を島の住民に問うのは酷だ、として外間町長が「国の防衛は国が考えればよい」などと発言し、国賊扱いを受けた。 そして、マスコミの仕掛けた罠に陥り、「自衛隊配備」が危うく頓挫するとこであった。

「迷惑料」などと表現に不備はあったが、外間町長は最終的には「(国の専管は)最終的には国が強制執行でもすればよい」と言ったのが誤って報道された。

「自衛隊配備」、「米軍基地移設」と規模は違ってはいるが、いずれも国防に関連するという点では同じである。

安里候補は、仮に当選したら、今後も国の防衛政策に反対していくつもりなのか。

さらに来年早々行われる名護市長選挙では、「辺野古移設」を掲げる候補者が見込まれているが、その場合安里氏は稲嶺市長を支援するつもりなのか。

仲井真県知事の本音が知りたいものである。

保革とも「基地は県外」を主張 公約ねじれで知事にフリーハンド

2013.6.29

沖縄米軍普天間飛行場に配備されている新型輸送機MV22オスプレイ=沖縄県宜野湾市の米軍普天間飛行場(鈴木健児撮影)

沖縄米軍普天間飛行場に配備されている新型輸送機MV22オスプレイ=沖縄県宜野湾市の米軍普天間飛行場(鈴木健児撮影)

 沖縄戦終結から68年を迎えた23日、沖縄県糸満市の平和祈念公園で開かれた追悼式。照りつける日差しの下、自民党新人の安里政晃、現職で社民、共産、生活の各党が推す糸数慶子の両氏は、ともに黙とうして戦没者の冥福を祈った。

 「米軍基地の集中がいまなお沖縄県の大きな負担となっております。沖縄の負担を少しでも軽くするよう、全力を尽くします」

 安倍晋三首相の誓いの言葉に耳を傾けた2人は保革に分かれているが、米軍普天間飛行場(宜野湾市)の移設先を「県外」と公約していることでは同じだ。負担軽減を願っていても、名護市辺野古への県内移設を追求する首相と温度差があることは間違いない。

 「県内」か「県外」か-。地元メディアから何度も同じ質問を受ける安里氏が、複雑な胸の内を明かしたことがあった。

 「安全保障を国民が等しく負担するよう、公約で掲げたように『県外』を訴えたい。ただ、一つ言いたいのは、県民が求めているのは普天間の危険性の早期除去、固定化の阻止だ。県内か県外かが目的ではない」

 安里氏は18日、浦添市での討論会でこう語った。だが、政権与党として県内と県外の違いは重大だ。

 自民党の石破茂幹事長は25日の記者会見で、沖縄県連が地域版公約に県外移設を明記する意向であることを「党本部と完全に真逆なものは認められない」とけん制した。自民党の参院選公約は、政府の方針通りに「辺野古への移設を推進」と明記しており、整合性が取れなくなるからだ。

 これに対し、県連の照屋守之幹事長は「批判は免れないが、県外移設は県民への約束であり、いきなり翻えせない。『県内』では選挙は戦えない」と話す。県連は、民主党の鳩山由紀夫政権の迷走で火がついた県民感情に押され、仲井真弘多知事と「県外」にかじを切った。「大義名分もなく県内へ回帰できない」(県連関係者)というわけだ。それでも、照屋氏は「党本部との信頼関係は保てている」と強調する。党本部は沖縄選挙区を参院選の重点地区と位置付け、25日には石破氏が安里氏の応援のため沖縄入り。公示日も駆け付け、てこ入れを図る。

 「首相が発表した骨太方針にも『沖縄は日本の牽引役』との言葉が入った。沖縄のチャンスを広げるため頑張らないといけない」

 安里氏は22日、浦添市の選対支部の事務所開きでこう訴えた。基地問題よりも経済振興を前面に打ち出し、仲井真氏や財界の支援を得ているが、自民党にとっては全国の1人区で数少ない追う立場の選挙戦だ。

 「革新のエース」として高い知名度を誇る糸数氏にとり、自民党県連が辺野古移設を明確にしないことで戦いにくい選挙となった。県外主張を「糸数氏をはじめ革新の運動の成果」(糸数氏の選対幹部)とみているだけに、自民党の「公約ねじれ」を表立って突くわけにはいかない。

 安倍政権が3月、辺野古移設に向けた埋め立て申請を提出したのを受け、仲井真氏は年末にも埋め立てを認めるか決断する見通しだ。ある自民県連関係者は「勝負は今じゃなく年末だ」と話し、こう続けた。

 「今、県内か県外かという選挙をやって負けたら、県外が直近の民意として知事を縛ってしまう。われわれは知事にフリーハンドで判断してほしいんだ」

 沖縄では、仲井真氏による埋め立ての可否の判断、来年1月の名護市長選と政治日程が控える。自民党にとって党本部と県連の「ねじれ」は、移設問題を最大の争点にしないための“暗黙の戦略”ともいえそうで、今回の参院選はまだ通過点でしかない。(千葉倫之)

                                    ☆

 名護市長選挙の「辺野古容認派」の候補者として、島袋吉和前名護市長のほか2人の立候補予定者が取りざたされている。

三人ともお互いに遠慮しあっているようにも見えるが、選挙には知名度が大きな勝利の要素を占める。

偏向メディアによるマスコミ露出度は抜群の稲嶺玄市長に知名度で対抗できるのは島袋前市長を措いて外には見当たらない。

【動画】H24.8.8「辺野古移設と北部振興」前名護市長 島袋吉和

島袋前市長のことを「利益誘導型」などと批判するむ向きもあるが、元々地域の首長は、市域の繁栄のために「利益誘導」をするのは当然のことである。

特に現在のシャッター街と化した名護市に利益誘導で市の繁栄を目指すのは名護市民なら誰もが考えること。

本音では【「利益誘導」⇒「名護市の繁栄」⇒「辺野古移設」】と考えていても、大きな声で主張すると「唇が寒い」名護市の現状を「辺野古移設派」の宮城・名護市議が語っている。

「利益誘導型」とは、現実直視の実務派に対しては反対勢力が行なうレッテル張りである。

「受け入れ」の声どこへ 辺野古区民、思い複雑

 

 米軍普天間飛

インタビューに答え、条件付きで普天間飛行場の移設受け入れを訴える辺野古区民の宮城・名護市議(6月28日、辺野古交流プラザ)
インタビューに答え、条件付きで普天間飛行場の移設受け入れを訴える辺野古区民の宮城・名護市議(6月28日、辺野古交流プラザ)

普天間飛行場(宜野湾市)の移設問題をめぐり、参院選沖縄選挙区で主要政党の公認、推薦を受けた2人はそろって同飛行場の県内移設を認めない方針を示しており、基地問題は事実上、争点になっていない。政府が移設先に予定している名護市辺野古では受け入れに積極的な住民も多く、参院選に向ける視線は複雑だ。尖閣諸島問題を含む沖縄の安全保障のあり方が問われているが、論議が深まらないまま4日の公示を迎える。

 ▼全文は「新聞オンライン.com」で
http://www.shimbun-online.com/latest/yaeyamanippo.html

宮城市議のコメントを同記事から抜粋引用する。

地域振興策を条件に移設受け入れを主張している辺野古区民で名護市議の宮城安秀さんは「普天間の危険性を除去し、国防に協力するためなら、(受け入れも)いいのではないかというのが現在の心境だ」と話す。 しかし、「受け入れ」の民意を発信できないもどかしさを感じている。 「辺野古移設はマスコミにふたをされている。(辺野古移設に)テント村の人たちにも辺野古区民はほとんどいない・イデオロギーの強い本土の人が「地元住民だと言って反対している」と批判する。参院選で、基地問題の論議が盛り上がっていない現状について「じお民党本部と党県連の公約が」ねじれているが、それを解消できるのは仲井真県知事しかいない。(知事が方向転換すれば)知事を支える人たちの考えも変わってくるだろう」と参院選後に期待感を示す。

 

で、肝心の県知事は、県議会6月例会の、自身の態度が県外移設を唱えるだけで後は政府任せだ、との批判に対し「こう答弁している。

ただ防衛については自治体でできる部分とある範囲を超えると、そこから先は優れて国の分野であると私は思っている (首相「辺野古が党公約」 党首討論で見解

のらりくらりと発言がわかりにくい県知事ではあるが、沖縄2紙に言葉尻を捉えられ外間与那国町長の二の舞を演じないように気をつけると、こんな発言になるのだろう。

だが、わかりやすく言い換えると次のようになるのでは・・・?。

普天間移設は優れて国防問題であるから、最終的に国が判断する。 自治体の長たる県知事は、辺野古埋め立て申請などの書類に違法性が無ければ粛々と認可する」

 「知事選のときは民主党が政府与党だったので、『県外を(政府に)要請する』となったが、その民主党政府も今はない。」

「行政府の長として、国防案件には政府の方針に従がう。」
   

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