ミャンマーチーク屋さんのわが道を行く

日々の出来事と旅と愚痴と文句を勝手に語る日記。

メキシコ旅(2)

2024-04-09 20:45:32 | 旅行(海外)
ビバ・アエロブスというLCCでカンクンに到着。
このLCC、予約に苦労した。直サイトで航空券を購入しようとしても日本発行のクレカでは決済ができなかった。例外もあるらしいが、うちにあるすべてのカードで使えなかった。仕方ないのでスカイスキャナーで旅行会社を通して買うしかなかった。すると金額そのものと預け荷物の重量条件などが直サイトと随分異なり、結果、LCCの価格メリットが半減。この会社を利用するなら可能な限り預け荷物なしで乗る工夫が必要かもしれない。現に多くの人が10キロ以内の手荷物だけで乗っていた。日本から行く場合、なかなか難しいけれど…。さらにフライトキャンセルが頻発した。私たちは復路では2度のフライトキャンセルに合った。成田行きのANA便に合わせて予約していたのだが、時間に余裕があったから良かったものの、ひとつ間違えば乗り継げていなかったかもしれない。アジアのLCCより、随分、無責任度が高い、気がする。

カンクンはカリブ海のリゾート地で、今や物価も宿もアメリカ並みに高いとのことで、ここはスルーしてバスで1時間のところにあるプラヤデルカメルンという町に行く。ちょっと前まではカリブ海の隠家的な場所だったらしいけれど、なんてことはない、今や完全に欧米人御用達のメジャーなリゾート地になっている。ただし大きなホテルがないのでカンクンよりはずっと地味ではある。妻に「なんでここにしたの?」と聞くと、Airbnbで見つけた宿が安くて超快適な感じだったから…」とのこと。
宿に着くと、コンドミニアムそのもの。施設にはプールもあるしジムも併設されている。部屋もきれいで広いしキッチンもある。トイレもバスルームも大きくて、バルコニーには洗濯物もたくさん干せる。これで1泊8,000円は、たしかに安いと思う。

ビーチまで歩いて5分、大きなスーパーにもほど近い。で、私たちはここで自炊することにした。メキシコシティで妻がちゃんとしたメキシコ料理が食べたいということで、SNSで見つけた味も悪くないと評判のきちんとしたレストランで食事をした。何品も頼んだけれど癖があるせいか、どこれもこれも半分ほどしか食べれなかった。ほぼほぼ私しか食べてない。屋台のタコスも美味しくないと言って食べないし、スタンドのハンバーガーも肉が臭いという。そもそもメキシコの食べ物が合わないということで、庶民が利用する食堂に行く前にメキシコ料理が却下されてしまった。ちなみに私は辛くなければOKなので、何がそこまで不味いのか今一つわからないまま。まあ、そんなことで、以後、ここでは米に油に調味料なども買って、昼以外は、おうちごはんで済ませることに。スーパーではご当地産のマンゴーも売っていた。1キロ400円程度。たくさん買って、たくさん食べた。タイのマンゴーより濃厚で、結局メキシコではマンゴーが一番美味しかった。

この町ではウーバが使えない。タクシーはツーリストプライスで3キロ先まで行くのに2,000円とか平気で言ってくる。安く上げるにはコレクティーボという乗り合いのミニバスを利用するしかない。時間帯によってはすし詰め状態だったりするが、そうでない時もいつもそこそこ混んでいる。躊躇しているといつまでたっても乗れないので、メキシコ人がやっているように「えぃ!」と気合入れて乗り込む。乗ったタイミングで降りる所を大声で叫ぶと着いたら降ろしてくれる。で、降りる時に金を払う。一度やると慣れるが、娘にとっては何度やっても苦痛だったようで、泣きが入っていた。これで市内ならほぼほぼ90円で移動できる。1時間くらい先の町まで行く長距離版もあるので、これに乗り慣れると長距離バスが高く感じる。

で、まず行ったのがセノーテ。
妻が希望する目的のひとつである。セノーテは大きな陥没穴に地下水が溜まってできた天然の泉のこと。この辺りに大小合わせると3000くらいあるんだとか。太古の昔、小さな隕石がこの地に降り注ぎ、その時にできたとも言われている。この天然の泉と鍾乳洞が繋がっていて、ここをライフジャケットを借りてシュノーケルをするのが目的だ。なんといってもこの泉の透明度が半端ない。魚もいて4~5メートルの底まで見える透明度と何とも言えない雰囲気で、これぞ神秘的な感じとしか言いようがない。水が嫌いな私でも、ここでプカプカ浮いているだけで別の惑星にでも来たような気分になり大満足だった。

普通はこの辺りの遺跡と抱き合わせでツアーで回るのが一般的らしいが、それだと1時間程度しかいられないし大勢で入るので騒がしく気分的によろしくないという、妻の前情報があり、私たちは早起きしてコレクティーボでやってきた。個人で来ると停留所から3キロ歩かないといけないが、頑張って歩くと先に2人の西洋人のバックパッカーがちょうど帰るタイミングだった。ツアーの人らがやっくる10時過ぎまで2時間くらい静かなセノーテを充分に満喫できた。整備されたセノーテは国が管理して入場料を取りツーリストに開放している。外国人は1人3600円。以外に安くない。けれど思いのほか、海とはまた違って面白かった。

その後、再び炎天下の来た道を3キロ戻り、コレクティーボを捕まえトゥルムという町へ向かう。ここで中国人の安食堂を見つけてお昼を食べた。それから遺跡に向かう。トゥルム遺跡だ。メキシコの遺跡は日差しを遮るものがなく延々と炎天下を歩く羽目になるので「暑いから、止めてほうが良いんじゃない…」と、何度となく遠回しに言うのだが、行くと言ってきかない。この日は特に暑かったので、遺跡に入って20分ほどで、「やっぱり無理…」となり、早々退散。外に出て、冷えたヤシの実を売っていたので、そのまま割ってもらって飲む。これってぬるいと美味しく感じないが、冷えていると美味しいなと初めて思った。

コレクティーボの停留所で、日本人の親子と出会った。お父さんと中学1年生くらいの息子さんの2人旅だ。お父さんは大きなバックパックを背負っていて、3週間くらいメキシコを旅しているとのこと。歳は私と同年代くらいだが、完全に現役のパッカーに見えた。時間がなくてあまり話せなかったけれど、この息子さん、お父さんが行先の乗り場と合ってるのか悩んでいると、「僕が聞きに行ってくるよ!」と、率先して聞きにあげたりしていて、なんだか楽しそうで微笑ましかった。

反面、うちの娘はというと、口には出して言わないものの「なんでこんな疲れることして楽しいんだろ、それよりまずタクシーに乗せろよ!」と、思っていたと思う。しかも、時々英語習っているんだからちょっと聞いてきて、と頼むと「ごめん、今、ちょっと人としゃべりたくないんだよね…」などと返ってくる。もうちょっと旅行と向き合ってくれ、と思うが、まぁどちらかと言えば、親に付き合わせてるので仕方ない。

あのお父さんがちょっとうらやましく思えた。

つづく…。


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