夢枕獏さん原作、孤独のグルメの故谷口ジローさんのアニメ。
ヒラリーのエベレスト初登頂前に挑戦していたマロリーが遭難したが、登っている途中で遭難したのか、下山中に遭難したのか。ヒマラヤを巡るサスペンス。
実写でも岡田准一さん、阿部寛さんの映画も。
アニメとはいえ、非常に緊迫感ある描写は、引き込まれてしまいます。
新婚旅行ではエベレストを部屋から見ることができるホテル。カトマンズからホテル近くのヘリポート、そこから歩いてホテルへ行く途中に野口健さんとお会いしましたし、ナムチェバザールの飛行場では故田部井淳子さんにも。
そんなエベレストへの思いを持ちながら観ると、余計にエベレスト初登頂を巡るストーリーには引き込まれます。
素晴らしい映画。
一昨年の第一作が戦国時代を元にしたアニメが素晴らしかったので続編の本作品を。このアニメが凄いのは、歴史上の人物と言われている人が出ていること。もちろん、伝説とは異なるキャラクターもいますが。
映画の最後に次回作の場面が出て来るように、次回作のための人物紹介の意味も大きいと。
その意味では中国に場所を移した日本のチャンバラ映画の側面は否定できませんが。
その中で、清野菜名さんのアクションと憂いの表情は素晴らしいと。もちろんアクションはワイヤーを使っているとは思いますが、その身のこなしの素晴らしさは見応えあります。そして、その憂いの表情。
これから、次回作が非常に気になる、そんなエンタテインメント。
東日本大震災の同じ年に福島新潟豪雨。そこで、日本でも中々訪れることができない只見線も大きな被害。沿線は美しい日本の原風景。四季の美しさは目を見張るものが。とはいえ、通学の学生を除くと、生活路線としてはその役目を終えかかっているほどの閑散とした路線。その復活を目指してその自然の美しさをカメラで多くの日本人、そして台湾を中心とした観光客で多くの人達を集めている写真家。彼の只見線、そして会津地方をなんとかしようとするその強い想いが、地元の人達、自治体、そしてJRを動かしていく、その閑かですが力強い活動に、惹かれてしまいます。あっという間に時がたつ、美しいドキュメンタリー映画。その美しさ、只見線の自然の美しさは勿論、地元の人達の純粋な気持ちの美しさも。
サミュエル・ベケットの不条理劇の名作”ゴドーを待ちながら“を囚人達が演じ、そして最後の逃走劇。スウェーデン実話に基づいた映画。
囚人達の閉じ込められた境遇の中で“演ずる時のみ自由”、そして演じるのは不条理劇。
囚人達の演劇を認める文化的許容、その動きにも感心させられます。でも、売れない俳優、その彼が振付をした囚人達の演劇、最後に裏切られますが、その彼等の気持ちを独白する聴衆に語りかけるその独白劇も素晴らしいです。
サミュエル・ベケット自ら、この囚人達の演劇、そして最後の逃走劇そのものを”自らの作品の最高作品“と。
単なるハッピーエンドではない、ひとひねりした素晴らしい映画