ふっ と想うこと

山・雪・風・人、徒然なるままに--

40年の会社生活卒業

2024-09-30 20:11:44 | 身の回り
本日、9月30日で40年と6ヶ月の会社生活終了
思えば、第二次オイルショック後鉄冷えと言われる製鉄会社に入社、経理として配属された工場は1日1億円、ひと月で32億円の赤字。
その後、本社に転勤、バブルになり深夜まで働く、しかも管理職には残業代無し、今では”ブラック“という労働環境。ただ、本社転勤でステンレスの輸出業務で海外出張も多く、世界の飛行機会社の機内用洋食器の材料販売。
ゴルバチョフが失脚して1ヶ月後の混乱したソ連へ、反ソ感情の強いポーランド、ハンガリーでは入国審査官が日本のパスポートをみて“バルチック、バルチック”と歓迎され(日露戦争)、イランへ出張すると”ドーハの悲劇は残念だった。予選でイランに負けなければ日本は出られたのに“と入国審査官に慰められました。この輸出時代に香港、澳門(マカオ)を含めて17カ国へ出張。
1996年に名古屋へ転勤。モーター用の鉄板の販売を。当時、プリウスが発売され、今後は電気で車が動く時代が来ると会議で言うと、“車がモーターで動くなんてありえない”と馬鹿にされました。唯一理解してくれたのは後に副社長となった上司と後に自分が行く関係会社の社長となった製鉄所の製造部長。その後、当時世界最先端の自動車の電動化の開発に関わってきました。結婚するときに腎臓癌となりましたが、これも当時の直属の上司の関係で、当時はまだ試験段階であった”内視鏡“の手術を名古屋大学で。

その時々の色んな人との出会いと新しい時代への大きな動きの中にいることができました。

ようやく、今日、退職。

色んな人達との出会いの中でここまで。
これからはとりあえずひと息ついて。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

9月に観た映画

2024-09-30 05:17:30 | 映画

台風が来る前に映画を。
江口のりこさんの、平凡な主婦から狂気になるまで、その豹変には、江口のりこさんしかできないな、と。静かな、でも圧倒的な映画

ゴジラ、ガメラ、大魔神などの特撮映画での特殊映像造形者の村瀬継蔵さんの87歳にして初めて監督をした特撮映画。昭和の特撮では当たり前の着ぐるみの映画。ヤマタノオロチと須佐之男、草薙の剣の日本古来の伝説をモチーフ。昭和感満載のおとぎ話、そして懐かしさを感じられる映画。三種の神器の草薙の剣、名古屋熱田神宮に。


実力派の若手俳優、黒島結菜さんと柳楽優弥さんの二人芝居と言っても良い映画。二人のやり取り、そして最後にたどり着くその結果にあっという間に引き込まれていきます。特に黒島結菜さん、”羊たちの沈黙“のジョディフォスター、“踊る大捜査線”の小泉今日子さんのような狂気に満ちた演技、それに圧倒されながらオドオドしている柳楽優弥さんの息を呑むやり取りに引き込まれます。
日本映画らしい素敵な映画


半世紀前の中学生のとき知里幸恵さんの”アイヌ神謡集“に触れてからアイヌについて関心を。
この映画は幕末の“シャクシャインの戦い”の頃の北海道の東、白糠地方のアイヌの人達が圧政を繰り返す松前藩に追い詰められていくその姿を。大半をアイヌ語で。そしてカムイ(神)の下、アイヌ(人間の意味)の人達がこの世に住まわせてもらっている、自然と一体となった価値観。今の人間が失ったもの。機械化されて今の”快適な生活“が本当の意味で自然の中の生物として幸せなのか、考えさせられる映画。ラストの中島みゆきさんの歌も。
“シサム”とはアイヌ語の”和人を含む隣に住む人“の意味


能登震災復興支援の約40年前の映画のリマスター版。この映画、是枝裕和監督の最初の長編映画、この映画がカンヌで高く評価され、後の活躍に。そして江角マキコさんの初出演映画。彼女の初々しさも素敵な魅力。能登の小さな漁港の、小さな人々の生活、冬の鈍色(にびいろ)と四季の美しさと人の死の不条理さのコントラスト。この美しい自然の美しさの中の人々の営みが、今年の正月に全て失われてしまったこと。
この小さな、僅かな人々の営みすら許さない自然の怖さを感じます

はかない恋心をアイススケートを通して抱く素敵な映画。北海道の雪の季節だけの僅かな期間。そして、子供心の清潔感、純粋性、それが同性愛への嫌悪感、それにより全てがはかなくも崩れていく脆い、でも純粋な関係。何よりも、スケートシーンを美しく表現。
遥か彼方昔に失った純粋な心。そんなものを思い出させてくれた素敵な映画

吉沢亮さん、原作者でお二人共ろう俳優ご夫婦、忍足亜希子さん、三浦剛さん原作、出演されている映画。“普通の家庭”とは何なのか?”普通の人間関係“とは何なのか?
この“普通”という、我々は普段何の気なしに過ごしていることに当たり前に思っていること、それが本当にそうなのか?と考えさせられる素敵な映画。
”CODA“(childen of deaf adults)の映画は他にもありますが、少し押し付けがましく思える所もありますが、この映画は、思春期での親子関係に“ろう”という関係が加わっているのですが、とても心に響く素敵な映画。

グレートジャー二ーの関野吉晴さんが監督をしたドキュメンタリー。野糞のシーン、人糞に群がる虫、動物の死体に群がる虫達の生存競争。子供の時は汲み取り式便所だったので排泄物には見慣れて育ってきました。今の世の中、若い人達は洋式トイレしかダメ、つまり自分たちが出したものを見たことの無い人達ばかり。清潔という言葉ですべてが隠されてしまっている現代。しかし、排泄物、死体というのは“汚い物”ではなく生物的には次の世界へ繋がるもの。
そんな、ちょっと変わった映画
ファーブルの墓には
”死は終わりではない より高貴な生への入り口”
という”死“を次への世代への新たなものと捉えています。自然と、一体となった現代人への生き方を問う、そんな素敵な言葉






コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

静かな山歩き。乗鞍岳、平湯尾根

2024-09-08 20:09:20 | 
乗鞍スカイライン。数年前に大雨で崩壊。修復したもののすぐにまた大雨で崩落。2年ぶりに8月20日に仮設道路と片側通行で仮復旧。乗鞍岳へのスカイライン側からのアクセスが復旧。
先週末が台風で通行止めとなり、今週末が本格的な週末に。

朴ノ木平バスターミナルには車中泊した人もおり物凄い人。
でも、誰もバス乗り場に並んでいません、初めての人達ばかり?
我が家が乗り場にザックを置いた途端に物凄い人達が車から出てきて列に。我が家が先頭に。並んだ人達に申し訳ないですね!と言うと、いや、皆さんどうして良いか分からなかったので良かったですよ!と。
濃飛バスのスタッフの方達も手慣れたもので、乗車券購入も混乱なく。

始発は7:50なのですが余りの人の多さで7:30に臨時便。勿論我が家が先頭に

スカイライン入り崩壊部分へ

火山の山、崩れやすいスカイラインなのでトンネルで崩れやすいところを通過する計画を。数年後完成予定


仮設道路。完全に中に浮いています。

この日は自転車の人たちも沢山います。
この日の最初の濃飛バスの運転手さん、運転しながら観光案内も。このスカイライン、戦前に陸軍が高度飛行機の実験場を畳平に作るために作られた道路だそうです。しかも、たった1年で作られたというので驚き!

平湯温泉下山口で下車。我が家だけ。バスのお客さんが手を振ってくれましたのでこちらもふり返しました。

天気はガスが多くて北アルプスのパノラマは見ることができません
晴れていればこのようなパノラマ。昨年の写真

ときおり雲の切れ間から北アルプスも。

バスターミナルの喧騒が嘘のような静かな山歩き



真っ白なガスを背景に。
本当ならば北アルプス

また、晴れ間。雲の切れ間から奥穂高岳、そして手前には十石山が堂々と。

乗鞍大権現

お祈りをして登山の安全祈願
乗鞍大権現までは北アルプスのパノラマを見ながらちいさなアップダウン。そしてこれからがひたすら標高差2000mの下り

白猿ケ池。

ひっそりと。多分、今年は何人の人がこの池をみるのでしょうか、それとも誰も来ないでしょうか。

平湯温泉スキー場最上部に

目を右に向けるとかつては激しい火山活動をしていたアカンダナ山
安房トンネルはこの下を。そのために溶岩、破砕帯に阻まれて、この安房トンネルは青函トンネルよりも長い工期でした。
秋を感じる風

このルート、一番の難所は平湯温泉スキー場のゲレンデを降りること。ここで完全に太ももがパンパンに。基本的には我が家は登山用ストックは使いませんが、このルートのときには必ず。
SINANOのストック、3年前に名前入れのサービスがあったので名前入れ。
愛用しています

このルート、苔も多いです



秋の花も





今回はすれ違う登山者は4人だけ。下りは我が家だけ。静かな山歩きを楽しめました。
今回は乗鞍スカイラインを使うことができて大変便利。昨年は長野県側からバス、車は乗鞍高原に。平湯に降りてからはひたすらバスの乗り継ぎ。平湯から沢渡。問題は沢渡から乗鞍高原へのバスが極端に少ないこと。確かに乗鞍高原冬のスキーシーズン以外は閑散と。昔に比べて随分と寂れてしまっていましたのでバスが少なくなってしまったのは仕方ないかな

夜は40年近くお世話になっているお店

そして素敵なバーテンダーのバー

昆布とふきのとうのジン
椎茸のような味わい、香りを感じる不思議なウィスキー
朝早かったのですぐに寝てしまいました
日曜日は東京経由名古屋へ

途中、高山の車田へ
新潟県佐渡島とこの飛騨高山だけにあるそうです


あとは渋滞する前の中央高速で昼前に東京へ

東京で用事を済ませて神奈川登戸の父の墓参りをして

土曜日、日曜日。名古屋→乗鞍岳→高山→東京→名古屋と870kmの走行距離。
夕方に名古屋に





























コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

近づくフラフラ台風を避けながら

2024-09-01 07:27:54 | 旅行記
台風10号、夏台風らしくフラフラと。
朝3時に起きて、世界の気象機関の天気予報、NEXCOの通行止め予報から
①線状降水帯は伊勢湾岸沿い
②名阪国道は昼過ぎに通行止め
③三重県北部は昼過ぎから豪雨
と予想して奈良県長谷寺の朝のお勤め“祈りの回廊”へ

途中亀山で強い雨はあったものの長谷寺では雨は上がっていました

台風に備えて案内板は倒されていました

仁王門前で
長谷寺の長い回廊には誰もおらず




長谷寺では三脚禁止なのでコンパクトカメラを国宝の本堂に置いて(傷つけないようにハンカチを敷いて)

台風が近づいているためか、この日は参拝者も我が家を入れても10人にも満たない、こじんまりと。

雨に濡れた木々と五重塔
本堂からは周囲の山々にかかる雲
高いところにある本堂、朝のお勤めの始まった頃はムシムシとしていましたが、次第に涼やかな風。
山々に響く僧侶の方々の読経。
最後に本堂の舞台で周囲の山々への遥拝。心の中にも響き渡る読経

朝のお勤めのあとに、僧侶の方の簡単な法話があります。年に数回訪れますが、この数年間、同じ話は無く、僧侶の方の奥深さを感じます。今回ほ初めての僧侶の方。そして今回は、御詠歌を朗詠されました。十一面観音菩薩像に対峙して響き渡る御詠歌。そして背後から朝の風。
あとで若い僧侶のかたにお伺いしたところ、御詠歌の師匠の方とのこと。


舞台からは晴れたときとは異なる幻想的な光景






長谷寺の山の中を歩いていると、朝のお勤めの時の御導師の方とすれ違いました。
”花のお寺の長谷寺、今はちょうど花がない時期ですね“
と声をかけさせて頂いたところ
“そうなんです。探すとこんなところに、ということもあります。でも、お花が咲いていることを思いうかべながら見る、それも一つの楽しみですね”と。
素敵なお言葉でした。
紫式部も長谷寺詣でをしていました。

雨に苔の緑色が鮮やかに
ゆっくりと境内を巡ってから名阪国道が通行止めになる前に鈴鹿市へ。

鈴鹿市には蔵元”清水清三郎商店“のお酒が。鈴鹿川の名。今は“作”。”ザク“という名前なので、ガンダムファンにも人気があります。唯一の取扱店が太田商店さん
清水清三郎商店さんのひやおろしと別の三重県伊賀市の新しい酒蔵森喜酒造場さんのラベルが可愛らしいお酒。夜の楽しみ

鈴鹿は四日市と並んでトンテキでも有名。老舗の“来来憲”さんへ。いつもは混でいますが、台風のせいか我が家しか開店時にはいませんでした。

天気のこともあり、今回はテイクアウトを。大量のキャベツと。
天候のためか、いつもは混んでいる国道23号線もガラ空き。名古屋まではスムーズに。
名古屋に昼過ぎに戻ると、豪雨。
天候をぬって短い夏の一日




























































コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする