知り合いから現状指摘、それになにも対応しない妙高市営高谷池ヒュッテを運営する自治体への批判。
数年前に小屋を改造、なんと、水源地の無い山小屋で温水洗浄機能付トイレの導入を強行。事前のヒアリング、公聴会では反対意見が多かったにもかかわらず強行。
その結果、目の前の高谷池池の水が枯れ始めたということ。更に、故障が多く、春先には使えず関係者が外で用をたす、という”小屋の存在そのものが環境破壊”という状況。
その上に、今年から、やたらと物販を始め、更にやたらとSNSを発信。本来の山小屋のあり方から外れ、下界のホテルと同じような状況に。これは新しい入った総支配人のせいなのか、それとも妙高市のせいなのかは不明。少なくとも昨年までとは大きく変わっています。
小屋に宿泊すること、そのものが、環境破壊に。
しかも、この場所は、日本でも数少ない”国立公園特別保護区”。
日本でも最も自然を保護すべき場所で数千年かかって出来た高層湿地が数年で破壊されています。
山小屋とは言え経営の面は大事です。でも、それ以上に(特に特別保護区)大事なものを守るべきもの見失っています。
もう一度、言います
”(今の)高谷池ヒュッテに宿泊することは環境破壊に手を貸している“
(トイレを使用するということではテント泊も同罪)
大事なこの山小屋、商業主義に走らず、昔ながらの素敵な山小屋に戻しませんか?
以下、知人の上申書と妙高市への申し入れの文面です。
みなさんの力を貸してください(拡散希望)
妙高市への要望書提出:「高谷池ヒュッテの水洗トイレを速やかにバイオトイレへ戻してください」
火打山の高谷池ヒュッテの水源である高谷池の水量が減り、宿泊者には節水を、テン場利用者には水を持参ください…、ということになっています。
https://www.yamakei-online.com/mt_info/info_detail.php?info_id=1016
https://www.facebook.com/232360843570257/photos/a.232694543536887/1845013742304951
晴れの日が続くことによるとされていますが、主な原因は妙高市が水洗トイレ化したことによる水源である高谷池の水量減少だと思われます。以前は環境への負荷が少ないバイオトイレでした。成績も良く(10年間汲み取りなどなし)、何ら問題はありませんでした(においはありましたが…)。
水洗トイレ化による問題点は計画段階から指摘されていましたが、妙高市は水洗化を進めました。それにより、下記に記すような弊害が顕在化してきています。ヒュッテスタッフも心を痛めています。
これまで私は、妙高市に対して一市民として、ライチョウや高山環境保全の観点から意見を述べてきましたが、いっこうに聞き入れてはもらえませんでした。市長へ直接要望を送ったこともありますが、担当者からあたりさわりのない返事が来ただけです。
もう、私の力だけではどうにもできません。素敵な高谷池が、“高谷池草原”になってしまいそうです。豊かな妙高の自然を後世に残せなくなってしまうのではないかと、とても不安です。
効果がどれほどあるかわかりませんが、添付ファイルの要望書を市長宛に送ろうと思います。私一人の名前ですと「また長野かぁ…」と黙殺されそうです。
そこで、ぜひみなさんの力を貸してください。賛同いただける方と連名で要望書を提出できればと思っています。
賛同いただける方は、Messengerにて「住所・氏名」をお知らせいただけないでしょうか。(もっとスマートな方法があれば教えてください)
個人情報はこの要望書を提出すること以外には使用しませんし、要望書提出後は削除します。ご協力のほど、よろしくお願いいたします。9月末までをメドに賛同者を募りたいと思います。
<水洗トイレ化による弊害>
1. 高谷池の水量減少による乾燥化・陸地化
一方で、妙高山・火打山地域自然資産地域計画(案)(令和2年)では、「年々、高谷池湿原や天狗の庭の湿原の面積が減少してきていることから、湿原を保全していくために、調査と対策事業を実施する。」と矛盾しています。
2.今後のツーリズムへの負の影響
CNNによる「日本の最も美しい場所31選(妙高市HP)」が台無しになり、ツーリズム資源として利用できなくなります。
3. 今後の利用者受け入れ困難の可能性
トイレだけでなく、食事(水)の提供ができなくなり、宿泊者自体を受け入れられなくなる可能性が高くなります(すでに上記URLのように制限が始まっています)。
4. 春季の水凍結による野外でのトイレ使用が原因の環境汚染
春季は水が凍結するために水洗トイレが使用できず、野外でトイレを済ませており(高谷池ヒュッテスタッフからの聞き取り)、環境汚染の原因となります。ライチョウへの人間由来の大腸菌汚染が心配されます(富山雷鳥研究会 2002)。
5. 発電機の燃料消費量の増大
浄化槽を作動し続けなければならないため、2020年8月時点、コロナ禍による受け入れ人数縮小にも関わらず燃料使用量は前年の20倍(高谷池ヒュッテスタッフからの聞き取り)とのこと。温暖化に影響を受けて生息地が狭まるといわれるライチョウですが(Hotta et al. 2019)、妙高市は国立公園妙高の鳥に指定し、これを守ると言っています。言っていることとやっていることが矛盾しています。
引用:
妙高市HP:https://www.city.myoko.niigata.jp/docs/100.html
(令和2年8月25日確認)
妙高市 (令和2年)妙高山・火打山地域自然資産地域計画(案)
Hotta et al. (2019) Modeling future wildlife habitat suitability: serious climate change impacts on the potential distribution of the Rock Ptarmigan Lagopus muta japonica in Japan’s northern Alps. https://doi.org/10.1186/s12898-019-0238-8
富山雷鳥研究会(2002)北アルプスにおけるニホンライチョウの生態調査 –生活史特性、生息環境と保護・保全をめぐる問題-.