岐阜県高山市の木樵の一家の一年を通したドキュメンタリー。なんとかして日本の森を守ろうとする人達の、淡々とした、でも、刻々と変わる自然へ挑む姿に、あっという間に時間が過ぎた、素敵な映画
年間約8万人いるという失踪者。
30年間ひたすら待ち続ける女性を田中裕子さんが、そして日々、生きることに必死で、行方不明となった身内を待ち続けることができなくなった女性を尾野真千子さん、そして不器用な、でも一途な男性をダンカンさんが。
淡々と進みながら、“孤独”から”孤高“への代わっていく田中裕子さんが閑かながら素晴らしいと。
この映画の息子と同じ歳に癌になった自分としては、彼の気持ちは、身に染みます。なぜ自分が、という“不公平感”、これは拭えないもの。
この映画では、本物の医者が演じています。その医者に会わなければこの映画はできなかった、と監督が言うように、彼から発せられる言葉、そして態度は、こんな医者に最後を診てほしいもの、と思わせます。彼が隠れた主人公かもしれません。
ジブリのアニメで有名な作品の10年後を実写で。
清野菜名さん、松坂桃李さんはそのイメージに合っていると。10年前の純粋無垢な気持ちから社会に一歩足を踏み出す事によると様々な葛藤を清々しく。アニメでは”カントリーロード“が使われていましたがこの映画では“翼をください”に。アニメのカントリーロードは、曲調は良いものの、なぜこの映画で、と思いました。でも、今回の翼をください、は、大人の世界に踏み出した若者たちの悩みを越えて、悩みのない世界へ、という歌詞にピッタリと。
見終わって清々しい気持ちに
高橋克典さんの初主演映画
出演者も名バイプレイヤーが多数
時代の流れに埋もれていく町で、その流れに身を任せている年寄りと、なんとかしたい若者たちとの葛藤を。今の日本が抱える問題をユーモアたっぷりに、そしてペーソスを混ぜて。
心が温まる、そんな映画
前評判が高かったので観に行った映画。
壊れたAIロボットの映し出すメモリ内の画像。
そこには、様々な人種、民族、人々。
でも、あまりにもごった煮のような画像で、登場人物がいったい何なのかを理解する事が不可能。複雑怪奇さで、危うく寝落ちしそうになった映画。この手の映画には、不思議とファンも多く、積極的に書き込みをする人達も多いので、前評判だけで行くとこの様なこともよくあります。自分には全く合いませんが。
横浜流星さんと清原果耶さんの若手が清々しく水墨画の世界を。そして、三浦友和さん、江口洋介さんというベテランが暖かく包み込んでいます。
そして流れるように描く水墨画をまた、流れるような音楽が。
動きの少ない水墨画の”静“をそれを描く“動”で表現しています。
水墨画の世界の淵にたったような、素敵な映画。