イングマル・ベルイマンを知っている映画好きは、30年前に比べたらかなり減っているだろうな。
小春日和の日曜日にふとそんなことを考えたのは、北欧の柔らかな陽の中で三姉妹が仲良く散歩する「叫びとささやき」のラストシーンを思い出したから。
実情はドロドロの厭らしさを内服しているものだから、美しいあのシーンは忘れ難い残酷さだった。
何処で観たのか覚えていないけれど、学生時代じゃなければ絶対ついていけなかっただろう。古典的純文学の香りプンプンの作品だから、きょうびの若者に敬遠されても仕方がない。
この作品を感受できたあの頃、わたくしはまだ神(キリスト教)を理解できるだろうと思っていた節がある。ベルイマンが描く「神の沈黙」とか、フェリーニ作品に登場する盲目的な信仰心をもった善男善女を受け入れていたからだ。
小春日和の日曜日にふとそんなことを考えたのは、北欧の柔らかな陽の中で三姉妹が仲良く散歩する「叫びとささやき」のラストシーンを思い出したから。
実情はドロドロの厭らしさを内服しているものだから、美しいあのシーンは忘れ難い残酷さだった。
何処で観たのか覚えていないけれど、学生時代じゃなければ絶対ついていけなかっただろう。古典的純文学の香りプンプンの作品だから、きょうびの若者に敬遠されても仕方がない。
この作品を感受できたあの頃、わたくしはまだ神(キリスト教)を理解できるだろうと思っていた節がある。ベルイマンが描く「神の沈黙」とか、フェリーニ作品に登場する盲目的な信仰心をもった善男善女を受け入れていたからだ。