映画と渓流釣り

物忘れしないための処方箋

ジャックアンドベティで幼な子と

2017-09-23 08:12:54 | 新作映画
珍しく奥様が邦画を観ると言うので、横浜黄金町のジャックアンドベティに行ってきた。激しく雨の降る夜、こんな地味な映画を黄金町に観に来る人は少ない。一人なら絶対心折れて家でビール飲みながら撮りだめている録画を観ている事だろう。

重松清原作、荒井晴彦脚本だったんだ。と、クレジット観て知った。その位前知識無しで触り始めると、ちょっとだけ心許ない演出も不快ではなく、小さな家庭の疼く様な痛みにはまっていけた。複雑な家庭(家族)があることは分かっているけど、自分も奥様もごく普通(それ自体がもう無いのか)の家庭に育ち、今もそれなりに仲良く家族をやっていると実感として分からないでいる。若い頃なら再婚とか違う子育てとかもやれるのだろうけど、自分であるなら一回失敗したら絶対結婚なぞ二度としない。ましてや腹違いの子供を欲しいとは思えない。それも相手も再婚子連れ、考えられないな。

「幼な子われらに生まれ」
凄い題名だと思うし、そのまま映画のタイトルに使ったのも勇気ある。この題名で客は呼べないだろう。重松清の小説はかなり読んでるけど、この作品知りもしなかった。いくら重松清でも、余程ヘビーなファンじゃ無いと原作での集客力は弱いだろう。浅野忠信も田中麗奈も良い熟れ頃の役者ではあるが地味なことは否めない。監督なんか全くノーマークだし、荒井晴彦の好き勝手な映画にできたんじゃないだろうか。