千年前に詠まれた歌が、高校生活の三年間を熱くしてくれるなんて、日本に生まれて良かったとつくづく思うのです。上の句下の句それぞれ楽しみましたが、この-結-はとても良く纏められており一層感激しました。スウィングガールズを観た時に味わったカタルシス再現とでも言えましょうか。
下の句ではかるた部の5人よりメガネ君とクウィーンに比重が置かれたため、若干物語が散漫になりましたが、最終作ではキャラクターの按配がうまく配置されていました。特に感心したのはサブキャラの活かし方です。傍若無人の名人を愛しく魅せてくれた演出はなかなかのものです。新入生の2人もアニメ(原作は読んでません)キャラとは違うところもありますが、どちらかと言えば映画のキャラの方が好きです。メガネ君が好きな妹キャラも良いアクセントになっていました。
あと、何と言ってもスノーマンTシャツのしのぶちゃん。
若手12人が広瀬すずを筆頭に一生懸命かるたに思いを馳せ、青春の情熱を迸らせていました。
オジサン、嬉しくて嬉しくて泣いてしまいました。
三十一文字に想いを込めた平安貴族の世界が、21世紀のわたくしたちの胸を熱くさせます。
忍ぶ恋も噂になっている恋も1000年前と今と何がどう違うと言うのでしょう。
夜半の月を見上げながら和紙に墨で認めたラブレターも、通学の電車LINEでやり取りされるスキの往復も、恋する気持ちの吐露には変わりありません。
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