ドイツの哲学者が、東北大学に赴任中に弓道の極意を得るまでの体験談。
はじめは、自分がたしなむ小銃射撃の延長のスポーツの類と思って取り組んだが、はじめからまったく別の世界だったことに驚愕する。
筋肉を使わずに弓を引き、放たずに放ち、的を見ることなく射抜く。
それは自分のなせる技ではなく、"それ"がなせるのだ。
それは、空の空、無心の無心の中にあるのだ。
理論的に考えると何のことがさっぱりわからないだろうが、創作中に”それ”みたいなのが降りてくるといい話が書けるという体験はしたことがあるけど、そういう感じなのであろうか。
最近では、スティーブ・ジョブズが愛読していたことで話題になった本だ。