むぎわら日記

日記兼用ブログです。
野山や街かどで見つけたもの、読書記録、模型のことなどを載せております。

『いつかパラソルの下で』森絵都(角川文庫)

2020年08月21日 | 読書
それまで、児童文学の世界で活躍してきた森絵都が大人の小説に挑戦したということで、ほのぼのした話かなと思ったら、アダルトでビックリしました(笑)
厳格な父が事故で死んでしまい、母はやる気を亡くして実家の庭も荒れ放題の始末。母がやる気を亡くしたのは、父の死後、発覚した浮気だったのです。
会社の若い子に手を出していたことが発覚し、厳しくしつけられた主人公とその兄と妹もなんちゅうオヤジだ! と愕然としたところから物語が展開していきます。
紹介文とか読むと、ハッピーエンドと書いてあるのですが、いくら森絵都さんでもこれを大団円にするのは無理では? と思いながら読み進めて行きました。
三兄弟は、父の暗い血のルーツを探るため、父が捨てた故郷の佐渡島へ向かいます。そこで出会った肩透かしもといどんでん返しがきっかけに、次々と良いことが(笑)
なんだかんだで、アドラー心理学みたいな解決にいたるのでした。
気が付いたら大団円となるのであった。
森絵都さんの『カラフル』などの読者であったなら、アダルトな森絵都を読んでみても面白いかも。

コメント
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