むぎわら日記

日記兼用ブログです。
野山や街かどで見つけたもの、読書記録、模型のことなどを載せております。

『天空の約束 』川端裕人(集英社文庫)

2022年06月18日 | 読書
その昔、天気を予見する能力を持った一族がいた。
その力を戦争の道具に利用されることを恐れた人々は、一族の記憶を封印し、子孫に語り継ぐことをやめたのだった。
しかし、子孫たちは、少しずつ能力に目覚めていく。
そして、彼ら、彼女らは、めぐりあい、自分たちの能力の秘密に迫っていくのだった。

確かに、予感や予見によって、未来を予知する能力を誰もが少しは持っているとわたしは思っています。
人間には、言語化、数値化できない感覚があり(むしろその方が多いかも)、それと過去の記憶などが結びつくことによって、未来をある程度予測できたりするものです。
そういったことは、科学で解明することは困難なため、小説などの人文的表現によって体感するしかないのです。

作者は、天候に興味があるようで、『雲の王』という小説も書いています。実は、この作品はその続編らしいです(知らなかった)。
わたしも天候に強い興味を持っているので、他の作品も読んでみたいです。
デビュー作の『夏のロケット』も読んだことがありますが、科学的だが少しはみ出したところがある作風に魅力を感じています。

コメント
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