ブログを見ても、世の中、理不尽なことが多いと嘆く記事は多いように感じます。
職場や家庭で、理不尽なことを改善しようと努力しても徒労に終わることもあります。
改善できるように見えて、ものすごく難易度が高く、多くのエネルギーを注いでも失敗してしまうようなことにならないようにするには、理不尽さの構造を知っていることが重要となります。
世の中の流れに逆らって、改善しようとすると、無駄になってしまうことを理解しておきましょう。
一つは、非対称性の錯覚です。
悲観と楽観は、対象ではありません。
悲観論の方が賢そうに見えるとこ。
同じと違うも対象ではありません。
同じものは一通りだが、違うものは多様です。
変えると変えないも対象とはいえません。
変えることは膨大なエネルギーが必要だけど、変えないことは無難で楽です。
満足と不満足も非対称です。
もう一つは、不可逆性があるということです。
組織は老化し劣化していきます。
人類は知力をもって、具体から抽象化(パターン化)して規則を作ります。具体的な事実が変わっても規則を変えるのは容易ではありません。
例えば文法は、人々が使っている言葉の法則を抽象化したものですが、時代が変わり人々が使う言葉が変化しても、文法に合わないから間違っていると指摘するようなことが起こります。
このような仕組みを知りつつ、変えることが容易なことと困難なことを判断すると、無駄な努力を減らせるのです。
年を経ると、無駄なことで争わなくなるのも、こういうことを理解しているからです。言語化するとこうなるのかと納得させられました。