活版印刷三日月堂シリーズ第2弾です。
4本の短篇で構成されていますが、全部つながった話になります。
第1弾の「星の栞」では、宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』をモチーフにスタートを切りましたが、今回の「海からの手紙」は、あまんきみこの『車のいろは空のいろ』です。
この本は、谷山浩子がアルバムの中で組曲にしており、それを何度も聞いていたし、もちろん本も読んでいたので、個人的に大いに興奮させていただきました。
特に「すずかけ通り三丁目」をメインに持ってくるあたり、泣かせてもらえました。
【ユルっと音読】「すずかけ通り三丁目」
短篇のお話で、かならず何かを活版印刷で刷るので、小さな創作の楽しさを体験できます。そういったところも、自分に向いていると思うシリーズです。
本や印刷物が好きな方にぜひ読んでもらいたい小説です。