
この前、山に登ったら、ヤマナシの木の下に実が落ちていました。
幹の根元だけ雪が溶けて出てきたのでしょう。
「やまなし」と言えば、宮沢賢治の小品で、国語の教科書に載っていたものを覚えている人も多いのではないでしょうか? 題名が「クラムボン」だと思っている人もいると思います。
『花は咲く、修羅のごとく』というアニメを見ているのですが、そこでヒロインが「やまなし」を朗読するシーンがあって思い出しました。
そして、子供の頃から、ほおって置いた疑問、
「クラムボンって何?」
が、再び蘇ってきます。
青空文庫でやまなしを読み返し、何だろう?と大人の頭脳で考えてみます。
クラムボンの特徴
・5月に生息
・かぷかぷ笑う
・跳ねて笑う
・殺されたら死ぬ
・なぜ笑ったか、殺されたかは不明
・魚やカワセミとは無関係と推測
・水底のサワガニから存在を認識できる範囲に生息
5月に水面でカプカプ笑いながら跳ねる生物と言えば、カゲロウでしょう。
カゲロウは初夏に亜成虫になり、水面から飛び立ち、その後に脱皮して成虫になります。
サワガニの兄弟から見えるのはここまで。
下から見るカゲロウの亜成虫は、飛び立とうとしてもがく姿が、跳ねながら、かぷかぷ笑う姿に見えたと考えると自然です。
羽化した後のカゲロウは口が無く寿命が短いので、一斉に羽化し生殖活動をした後、すぐに死んで水面に落ちてきます。
それを見て、殺されたと認識するのも不自然ではありません。
宮沢賢治は農学士であり、生物、特に昆虫学に詳しかったでしょうから、自然に考え、カゲロウの線が浮かび上がりました。

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