MM9とは、モンスターマグネチュード9ということである。
つまり、怪獣の危険度を表す気象庁の基準である。
怪獣は危険度に応じ0~5の6段階で表されていたが、脅威が増すにつれMM6からMM8まで追加された。
怪獣大国日本では。、気象庁において、怪獣災害に対応するため特異生物対策部(気特対)が編成されているのだ。
この本では、気特対の活躍が描かれた5本の連作短篇で成り立っており、すべての話で個性的な怪獣が出現する。
最後の話においてMM9の大怪獣が出現し、それを倒すため、大作戦が展開されるのだ。
そんな話、小説じゃなくて特撮映画を見た方がいいのではないですか? とみなさんは思うでしょう。
しかし、そこは山本弘。小説ならではの科学的うんちくを垂れて、怪獣を現実の日本に出現させてしまい、辻褄を合わせてしまうSF的な醍醐味を味合わせてくれます。これを特撮でやったらついてこれる人がかなり限られるでしょう。
小説ならではの怪獣の深い世界を堪能できる良書です。
怪獣好きにはたまらない本となりました。
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