![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/14/9a/faf22fbff652e67017ae57a21315c58f.jpg)
突然の高熱に襲われ、重篤な肺炎を引き起こすインフルエンザに似た未知の病気が発生します。広がるにつれて、マスク無しでは外を歩けなくなり、やがて自主的な外出規制が要請されます……子どもが感染しても回復するか無症状ですが、大人が感染すると重症化し死に至ってしまいます……病院に収容しきれなくなった患者は軽症の者は学校を利用した施設へ収容されることになります……この小説は2007年に発行され、コロナ禍の2020年に復刊されました。
著者の川端裕人は、日本テレビ時代に科学技術庁、気象庁の担当記者として活躍しており、その経験を生かした小説『夏のロケット』『雲の王』などでも、先端の科学技術を文系にもわかるように描き切る才能を発揮していました。
本書は、感染の元栓を締めるために奮闘するフィールド疫学者(疫学探偵)の活躍をメインに、病院、医院、保健所、マスコミ、行政などの動きを描く群像劇となっています。
限られたデータしかない中で、感染元を特定したい疫学が用いる武器は、2×2のオッズ表で、小学生でも理解できる簡単なものです。あとは足でデータを集めるしかありません。文庫本で600ページを超える中に、鴨の大量死、バイオ研究所、コウモリ、マングース、免疫増進を謳うミネラルウォーター、打ち上げられた鯨の死体、絶滅を予言しながらさ迷い歩く少年など、怪しげな奴らが多数登場して、これらを一つ一つつぶしていくことになります。
疫学の力は、感染源を突き止め、新型ウイルスを封じ込めることが出来るのか。その間のマスコミ、政府、医療関係者、住民などの人々の動きを追いながら、物語は進行していくのです。
著者の川端裕人は、日本テレビ時代に科学技術庁、気象庁の担当記者として活躍しており、その経験を生かした小説『夏のロケット』『雲の王』などでも、先端の科学技術を文系にもわかるように描き切る才能を発揮していました。
本書は、感染の元栓を締めるために奮闘するフィールド疫学者(疫学探偵)の活躍をメインに、病院、医院、保健所、マスコミ、行政などの動きを描く群像劇となっています。
限られたデータしかない中で、感染元を特定したい疫学が用いる武器は、2×2のオッズ表で、小学生でも理解できる簡単なものです。あとは足でデータを集めるしかありません。文庫本で600ページを超える中に、鴨の大量死、バイオ研究所、コウモリ、マングース、免疫増進を謳うミネラルウォーター、打ち上げられた鯨の死体、絶滅を予言しながらさ迷い歩く少年など、怪しげな奴らが多数登場して、これらを一つ一つつぶしていくことになります。
疫学の力は、感染源を突き止め、新型ウイルスを封じ込めることが出来るのか。その間のマスコミ、政府、医療関係者、住民などの人々の動きを追いながら、物語は進行していくのです。
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