こんにちは。
お盆真っ最中ですね。
学生はまだ夏休みなので、のんびりしているだろうと
思っていた8月15日の本日の昼下がり
東京・光が丘公園のドトールで
「絶対内定2012」(ダイヤモンド社)
を読んで、一生懸命に書き込みしている
学生らしい男性を見かけました
そういえば2~3日前から私あてに
大学3年生からのmixiメッセージやTwitterフォロー
も入ってくるようになりました。
去年の同じ時期に比べると、それだけ今年は就活に
敏感になっている学生が多いのかなと感じています。
そこからちょっとインスパイアで書いてみますね。
就職活動は
企業の将来の業界ポジションを見据えることも重要だと思います。
◆清成忠男さんの逸話から
元法政大学の総長だった清成忠男さんのエピソードです。
やや長い引用になりますが、大学関係者しか知らないのは
もったいないので紹介します。
※※※
80年代の初めに私は経済同友会主催の上場企業の課長クラスの勉強会で
話してくれといわれて
「学生の就職マーケットにおいてのみ超一流企業とされる損保会社があるが、
15年後には危ないんじゃないですか」という話をした。
東京海上は財閥系なので、経済が高成長の時期なら、系列の企業がどんどん
設備投資をして輸出もするので、損害保険の契約が黙っていても入ってくる。
(中略)
だから、学校秀才ばかり採用していてもなんとかなっていた。
営業成績を見ても造船や鉄鋼などの重厚長大産業で契約の八割を占めていた。
逆にいうと、新産業、新興の中堅企業、地方企業、個人などの契約は下位の損害保険会社のほうがシェアが高い。
だから、15年たって産業構造が変われば、東京海上はどうなるか分からない、といったのである。
※※※
(清成忠男『大淘汰時代の大学・自立・活性化戦略』東洋経済新報社2003年)
清成さんはこの後、東京海上の役員クラスから
「これまでうちは東大・京大・一橋・早慶クラスを採用してきたのですが」
「これからはどんな学生を採用すればいいのでしょうか?」
と質問されて
「取るなら明治や法政の学生をお取りなさい!」と言ったそうです。
(バイタリティのある人材でなければダメだという意味)
◆損保業界の再編劇
その後、1990年代のバブル崩壊を契機に産業構造は変転し
かっての人気企業であった東京海上も2004年に日動火災と合併し
東京海上日動としてスタート。
2010年8月現在は3大メガ損保グループとして
損保業界でシェア争いの渦中にあるようです。
※3大メガ損保グループ
・MS&ADHD
・東京海上HD
・NKSJHD
この話で押さえておきたいポイントです。
★産業構造、業界シェアは常に変動するものである
だから人気企業ランキングを見るときは
NO1の会社に入っても、いずれ転落していく可能性と
NO2以下の会社に入って、シェア逆転できる可能性と
どちらの可能性がより高いのでしょう。
可能性があり、未来に賭けるチャレンジ精神があるほうが
私はどちらかといえばオススメという立場です。
◆勝ち負けはすぐには分からないもの。
就職アドバイスをしている団体の案内文に
『一流企業就職内定の支援・・』というフレーズがよくあります。
たしかに短期的には一流企業の知名度で自己満足感があるものですが
入社して4~5年たつと、おおよそ同期との社会格差や出世コースの
ラインが見えてくることがあります。
10年たって、会社から飛び出そうとしてもこんどは
生活力と転職能力の壁で窮地にたたされることもあります。
こういう事例を、私の同世代が大勢経験しているのを見てますと
就職活動は
『一流会社・人気会社に内定すること』
だけを目的にするよりも
『どこの会社に入社しても、いずれ能力を発揮してみせる』
ということを目標にすえて
15年先とは言わないまでも、まず5~6年先に
ふたたび就職活動ができるほどのモチベーションを
保ちながら戦略的に行うことを意識していくのがいいかと思っています。
そういうニュアンスで書き綴っているのが
このブログでもあります。
8月の折り返し日
あと半月で9月ですね。
ではまた。
お盆真っ最中ですね。
学生はまだ夏休みなので、のんびりしているだろうと
思っていた8月15日の本日の昼下がり

東京・光が丘公園のドトールで
「絶対内定2012」(ダイヤモンド社)
を読んで、一生懸命に書き込みしている
学生らしい男性を見かけました

そういえば2~3日前から私あてに
大学3年生からのmixiメッセージやTwitterフォロー
も入ってくるようになりました。
去年の同じ時期に比べると、それだけ今年は就活に
敏感になっている学生が多いのかなと感じています。
そこからちょっとインスパイアで書いてみますね。
就職活動は
企業の将来の業界ポジションを見据えることも重要だと思います。
◆清成忠男さんの逸話から
元法政大学の総長だった清成忠男さんのエピソードです。
やや長い引用になりますが、大学関係者しか知らないのは
もったいないので紹介します。
※※※
80年代の初めに私は経済同友会主催の上場企業の課長クラスの勉強会で
話してくれといわれて
「学生の就職マーケットにおいてのみ超一流企業とされる損保会社があるが、
15年後には危ないんじゃないですか」という話をした。
東京海上は財閥系なので、経済が高成長の時期なら、系列の企業がどんどん
設備投資をして輸出もするので、損害保険の契約が黙っていても入ってくる。
(中略)
だから、学校秀才ばかり採用していてもなんとかなっていた。
営業成績を見ても造船や鉄鋼などの重厚長大産業で契約の八割を占めていた。
逆にいうと、新産業、新興の中堅企業、地方企業、個人などの契約は下位の損害保険会社のほうがシェアが高い。
だから、15年たって産業構造が変われば、東京海上はどうなるか分からない、といったのである。
※※※
(清成忠男『大淘汰時代の大学・自立・活性化戦略』東洋経済新報社2003年)
清成さんはこの後、東京海上の役員クラスから
「これまでうちは東大・京大・一橋・早慶クラスを採用してきたのですが」
「これからはどんな学生を採用すればいいのでしょうか?」
と質問されて
「取るなら明治や法政の学生をお取りなさい!」と言ったそうです。
(バイタリティのある人材でなければダメだという意味)
◆損保業界の再編劇
その後、1990年代のバブル崩壊を契機に産業構造は変転し
かっての人気企業であった東京海上も2004年に日動火災と合併し
東京海上日動としてスタート。
2010年8月現在は3大メガ損保グループとして
損保業界でシェア争いの渦中にあるようです。
※3大メガ損保グループ
・MS&ADHD
・東京海上HD
・NKSJHD
この話で押さえておきたいポイントです。
★産業構造、業界シェアは常に変動するものである
だから人気企業ランキングを見るときは
NO1の会社に入っても、いずれ転落していく可能性と
NO2以下の会社に入って、シェア逆転できる可能性と
どちらの可能性がより高いのでしょう。
可能性があり、未来に賭けるチャレンジ精神があるほうが
私はどちらかといえばオススメという立場です。
◆勝ち負けはすぐには分からないもの。
就職アドバイスをしている団体の案内文に
『一流企業就職内定の支援・・』というフレーズがよくあります。
たしかに短期的には一流企業の知名度で自己満足感があるものですが
入社して4~5年たつと、おおよそ同期との社会格差や出世コースの
ラインが見えてくることがあります。
10年たって、会社から飛び出そうとしてもこんどは
生活力と転職能力の壁で窮地にたたされることもあります。
こういう事例を、私の同世代が大勢経験しているのを見てますと
就職活動は
『一流会社・人気会社に内定すること』
だけを目的にするよりも
『どこの会社に入社しても、いずれ能力を発揮してみせる』
ということを目標にすえて
15年先とは言わないまでも、まず5~6年先に
ふたたび就職活動ができるほどのモチベーションを
保ちながら戦略的に行うことを意識していくのがいいかと思っています。
そういうニュアンスで書き綴っているのが
このブログでもあります。
8月の折り返し日
あと半月で9月ですね。
ではまた。