梶井基次郎の「檸檬」に出てくる主人公が檸檬を買った店、京,寺町二条下がるの「八百卯」が,廃業となりました。あの檸檬のひんやりとした感覚、いまでも思い出せるのに。「檸檬」は大好きな本の一つで檸檬という漢字が書けるだけですごいインテリになった気分がして若かった自分をいたく満足させてくれた。実際、八百卯へは,檸檬を買いにいったことがあった。その檸檬をもって丸善へも入った。丸善も基次郎が仕掛けた檸檬爆弾で2005年に閉店となった。そして、八百卯もまた。あの界隈の雰囲気好きだったな。ちょうどその近くに老舗の子でが文学が好きな友達がいて梶井基次郎が、檸檬で書いた店は、ここだと教えてくれたんだ。夕方の客が去ってからの時間がこの店は、よかった。そこらへんから基次郎が懐手をしたまま現れそうな感じだった。空想できる静かな愉しさをこの本で知ったような気がして、マウンテンパーカーやコートのポケットには檸檬の文庫本をいつも入れていた時があった。今は、何故かシェイクスピアになってるけど。だから,檸檬って漢字が書けなくなったのかな。八百卯がなくなるのは寂しいが、実際体験できたことは、一つの想い出として良かったと思う。基次郎の下駄の音が遠ざかっていく。
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